浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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本当にそれだけでしょうかね

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浜薔薇のオプションでいただいた耳かきが。
(ん~)
かき心地が悪くなってきたな…
このご時世である、耳かきのオプションで竹製の耳かきで掃除をし、そのまま持ち帰りになるというサービスの変更があったのだが。
「そんなことじゃ俺の耳かきへの愛は止まると思うのか?」
誰かがそういったらしいが、その考えには賛成する、大多数の人間が、やっぱり浜薔薇といえば竹の耳かきだからと、浜薔薇に行きたいがいけない、そんな日でも耳掃除をして、浜薔薇に行く日を思っていたのだが…
「浜薔薇の耳かきは耳の中を傷つかないけども、柔らかいから」
他の竹のものよりも早めにその役割を終える。
「ありがとう耳かきよ」
こんなに素晴らしい時間を私にくれて。
「名残惜しいが供養した」
「わかる!」
それに同意者が現れる。
「耳かき供養とかはどこですればいいのだろう?」
お客さんが浜薔薇でタモツに聞いたところ。
「うちだと、お焚き上げはするけどもな」
職人なので、長年の愛用品だとそういうことをする。
「なるほど」
そして耳かきのファンに話したら。
「耳かきってなかなか、特に浜薔薇のだと職人さんが作っているからさ、普通に捨てるっていうのがなかなかできなくて」
という人たちが結構いたので。
よく晴れた日曜日に、浜薔薇の耳かきファン有志による、耳かき供養が行われました。
ありがとう、ありがとう、耳かきよ。
懇親会はネット上でこの後開かれ、早く実際に会いまして、耳かきの話に花を咲かせたいものですななんて、S席のお客さん達はいってたという。


『ここは浜薔薇の耳掃除です』


「やはりイツモ様の写真はご家族、お友達といるときの方がいい写真になるんですよね」
撮影しますとお仕事に付き合ってくれるのはいいが、写真のクオリティはどうしてもそっちの方が上になるのである。
カルボンからフェカリスとイツモの写真なども提供されているが。
「こんな顔、私は見たことありませんよ」
はしゃぎまくり、しかし他の人がくると、顔が戻る。
「くっ、これが壁か」
もっと油断してもらいたいと思ってしまうぐらいである。
東司が氷に冷水をがーっと注ぐ。
「昨日は飲み過ぎましたか?」
「まあ、いつものことだしな」
今日は運転は東司ではなく、アパートの裏にあるKCJのネズミ交換所の人が運転手をつとめました。
「管理部門から私の方にも話は来ましたよ」
予算についてちょっとコスパあげてねと。
「まあ、いつものことか」
「珍しいですよ」
「えっ?」
「今ってね、管理部門からするとお金を使ってもいいところなんですよ」
「というと」
「ほら、いつもは売りにでないものが安く買えたりするから、そういうときに、目をつけるというのは管理部門の得意な点でしょ?」
「ああそうだな」
管理部門はこの性質から、同職員でもセキュリティが高く、誰が関わっているか、表向き知らない。
「だから財布の紐を締めるということは何かあったか、何かあるのか、まあ、何もないで終わるならばいいんですがね」
「この辺は俺らは鼻がきくわけではないから」
「言いたいこともわかりますよ、でもまあ、備えても」
「それなら管理部門に備えたいから、知恵を貸してくれでいあと思うぞ」
「あなたのそういう素直なところは尊敬しますよ、私ではそういうアイディアは出てこない」
「そこは適材適所だ、逆に俺ではお前が考えていることは付き合えないから、できるのは、納得した答えのための時間稼ぎぐらいだろ、お茶淹れるが、お前も飲むか?」
「ああ、いただきます」
「選択をしなければならないときはいきなりやってくる、お前はそういうときに弱い」
「わかってはいましたが、人に言われると、なんか凹んできますね」
「そうか?」
「そうですよ、自分って無力だなって」
「無力だというのならば、ここにまずいないさ、本当に無力だというのならば、自分でなんとかする、立ち向かう気概だけしかないし」
「気概だけある人は逆に羨ましいですよ、なんですか、あの自信は、無謀もいいところだ」
「そうだろうな、それでも何人かはとんでもない結果を出すからな」
「その人たちと当たって砕けた人の違いってなんですか?運ですか?」
「う~ん、運?いや、運ではないだろう、それならまずその状態になってないだろ、運が良いなら」
「ああ、そうか」
「解き方を知っている人がいるかとか、そういうのは大きいな、解決を仕事にしている人たちというのはいるから、そういう人の元にたどり着くとかな」
「そこが運要素大きそう」
「出来ないのに、私はプロなので任せないっていう奴が多すぎるんだろ、それでは悪くなるばかりだよ」
「あっ、そうか、そういうことか、なんで楽なの好きなんですかね」
「いや、あれは楽というより、権力に酔ったとかそういうタイプだぞ、王公貴族ではなく、こちらの世界ではそんなのが多いように見受けられる」

『ここは浜薔薇の耳掃除です』


「すいません、町リュック欲しいんですが」
浜薔薇の営業時間内にお買い求めのお客様が来ました。
「はい、色々とサイズがありますが」
若い男性でした。
「王子もぴったりな小で」
イツモもぴったりな小サイズが一番売れています。
「ちょうど臨時収入があったんで、この機会に浜薔薇にって」
なんでかこういう人は多い。
宝くじが当たった、競馬で勝った、株の配当がなどという話をするお客さんが大変多いので。
「なんかあるのかな?」
「でも買ってすぐにお金になるものじゃないですから」
浜薔薇がなくなっては困るな人たちが買い物に来ているらしいのですが…本当にそれだけでしょうかね?
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