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廃盤にはならないでほしい
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「浜薔薇、キッチンカー人気投票を開催します」
「ひゃほー!」
「イヤ!」
ドンドンドン
誰かが太鼓を叩いた。
「はい、それではルールです、とりあえずこれは旨いを投票してもらいます、窓口投票(タッチパネル式)とネット投票の合計で上位五メニューをKCJの力で、通販メニューとして販売します、また各KCJの支部の食堂でコラボメニューにもなりますから、あなたの一票がお店の売り上げを買えまーす」
「ひゃほー!」
「イヤ!」
ボォォォ
誰だ法螺貝なのは。
「なんか駐車場が盛り上がってるな」
「そりゃあそうでしょ、キッチンカーの人気投票にもなればお祭り騒ぎですもん」
特にランチのファンが祭りじゃ、祭りじゃ!になっている。
「通販の準備大変だもんな」
そうなんですよ、知ってました?
「運送会社と話し合いしたり、許可も都道府県で違うので」
もう通販の免許を持っているKCJが監修通りで調理して販売。
「特に負担なく、通販や支部のメニューとコラボするから、本当にKCJは仕事がうまい」
そう思われているが。そこまで狙ってはいない。
「出張所はいいな、キッチンカーが腕を競いあってんだろ?」
「食べてみたいよな」
なんて話があり。
「で、どれがおすすめなの」
ブログを見てもみんな旨そうに見える。
「全部美味しいんだと思う、でもさ、どうせ食べるならさ」
「わかるわかる」
「まだこの人がこれ食べてみて!っていうブログとかないなら、先にさ、KCJで、投票してさ、その上位の人をこっちの支部にキッチンカーとして来てもらってさ、食べたい」
「ああ、それなら、ベスト五とかで、月曜日から五位のお店、火曜四位、金曜一位で、一週間を乗りきりたい」
「それはいい」
さすがにそれは話し半分のようだが。
「他のコラボとかよりもお金かからないし、話題性もあるから悪くないと思う」
目敏い管理部門が目をつけたのならば。
「というわけで人気投票を」
「えっ?本当にやるんですか?」
逆に他の人たちがびっくりしたという。
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
「あれ?」
ふと鏡で自分の顔を見たときに思った。
(髪、黒くなってないか?)
理由がわからないままだったのだが。
「ああ、それはですね、お客さんが自分の髪の色だと思っていたのは、傷んでいる状態なんです」
なんです‥
なんです‥
傷んでいる状態なんです‥
「!?」
飲み込むまでに時間がかかった。
「俺の髪は黒だったんですか」
「だと思います、浜薔薇に来てから、トリートメントとかヘアケアしっかりやってましたから、それで戻っていったというか、傷みを予防していったと」
ぶわ‥
なんてことだ。
「いつの間に」
「ケアとかしないと、特にこの猛暑、直射日光弱い人はね」
「ちなみに具体的に俺へのケアというと」
「痛みの原因、お客さんの場合は紫外線ですね、それを予防するために洗い流さないトリートメントをつけてもらってます、それでサンプルも差し上げたのですが」
「あっ、ちょうど無くなったから来ました」
「ではサンプルを今回も差し上げますから」
「いえ買います」
「そうですか」
「もしも同じように痛んでいる人がいたのならば、優しさ(サンプル)を分け与えてください」
「えっ?はい、わかりました」
お客さんが帰ったあと。
「浜薔薇のお客さんって、サンプル配布すると、商品買いますの率が高い気がします」
「それぐらい困っていたとか、気づいたりしたんじゃないかな」
もう戻れない。
「でもさ、実際に傷んだ状態がそのままだと、なんかあるんだよな」
「それはありますね」
「あのお客さんの場合は、もし髪を伸ばしていたら、きちんと傷まず伸ばせるかなとかな」
傷みすぎている場合は、お客さん、これ以上切るところありませんよっていうぐらい切らなければならない時もある。
「身なりを気にする子だったりすると、落ち込みすぎちゃったりするからな」
人気のヘアケアアイテムがその子には合わなかったために傷んだ。
「絶対大丈夫って言えるものがそうないから」
「それは本当にそうです」
「でも、ああいうメーカーさんとかすごいもの出すから、試したい気持ちもわかるんだよ」
そこは職業上のなんとやらなのかもしれません。
「俺としては保湿がいらないタイプのシャンプーが出たときな、あれは画期的だった」
洗っただけでこんなに決まるのかと。
「洗浄力の弱さはクレンジングとか足したりするしな」
浜薔薇に来たときだけにきっちりと洗う方針。
「その人によっては違うんだけども、きちんと洗って潤すっていうのかな、それだけで違うから」
「クレンジングするのは、日焼け止めをお使いになっている方もいるので」
「そうなんだよな」
日焼け止めの使用の場合は、シャンプーだけしても泡立ちが悪い。
今のところ髪用のUVケアは専用のクレンジングでなければ取れないという商品はないようなので、ヘアクレンジングのソフトバブルというものを使って洗っているのである。
「うちのお客さんにはあんまりいないんだけども、手触りでがっつりUVケアしちゃっている人もいるからな」
その場合は、泡のまま五分放置してから洗い流します。
「いろいろなもの使ったけども、ソフトバブルぐらいかな、そのままシャンプーしてもいいの」
他のものを自分の髪で試してみたが、保湿のいらないシャンプーでも補えないぐらい落ちすぎるのである。
「この辺は組み合わせが無限にあるから、本当、廃盤にはならないでほしい」
なると聞いたら、買えるだけ買って、その間に次のものを試す、探すなのである。
「ひゃほー!」
「イヤ!」
ドンドンドン
誰かが太鼓を叩いた。
「はい、それではルールです、とりあえずこれは旨いを投票してもらいます、窓口投票(タッチパネル式)とネット投票の合計で上位五メニューをKCJの力で、通販メニューとして販売します、また各KCJの支部の食堂でコラボメニューにもなりますから、あなたの一票がお店の売り上げを買えまーす」
「ひゃほー!」
「イヤ!」
ボォォォ
誰だ法螺貝なのは。
「なんか駐車場が盛り上がってるな」
「そりゃあそうでしょ、キッチンカーの人気投票にもなればお祭り騒ぎですもん」
特にランチのファンが祭りじゃ、祭りじゃ!になっている。
「通販の準備大変だもんな」
そうなんですよ、知ってました?
「運送会社と話し合いしたり、許可も都道府県で違うので」
もう通販の免許を持っているKCJが監修通りで調理して販売。
「特に負担なく、通販や支部のメニューとコラボするから、本当にKCJは仕事がうまい」
そう思われているが。そこまで狙ってはいない。
「出張所はいいな、キッチンカーが腕を競いあってんだろ?」
「食べてみたいよな」
なんて話があり。
「で、どれがおすすめなの」
ブログを見てもみんな旨そうに見える。
「全部美味しいんだと思う、でもさ、どうせ食べるならさ」
「わかるわかる」
「まだこの人がこれ食べてみて!っていうブログとかないなら、先にさ、KCJで、投票してさ、その上位の人をこっちの支部にキッチンカーとして来てもらってさ、食べたい」
「ああ、それなら、ベスト五とかで、月曜日から五位のお店、火曜四位、金曜一位で、一週間を乗りきりたい」
「それはいい」
さすがにそれは話し半分のようだが。
「他のコラボとかよりもお金かからないし、話題性もあるから悪くないと思う」
目敏い管理部門が目をつけたのならば。
「というわけで人気投票を」
「えっ?本当にやるんですか?」
逆に他の人たちがびっくりしたという。
『ここは浜薔薇の耳掃除です』
「あれ?」
ふと鏡で自分の顔を見たときに思った。
(髪、黒くなってないか?)
理由がわからないままだったのだが。
「ああ、それはですね、お客さんが自分の髪の色だと思っていたのは、傷んでいる状態なんです」
なんです‥
なんです‥
傷んでいる状態なんです‥
「!?」
飲み込むまでに時間がかかった。
「俺の髪は黒だったんですか」
「だと思います、浜薔薇に来てから、トリートメントとかヘアケアしっかりやってましたから、それで戻っていったというか、傷みを予防していったと」
ぶわ‥
なんてことだ。
「いつの間に」
「ケアとかしないと、特にこの猛暑、直射日光弱い人はね」
「ちなみに具体的に俺へのケアというと」
「痛みの原因、お客さんの場合は紫外線ですね、それを予防するために洗い流さないトリートメントをつけてもらってます、それでサンプルも差し上げたのですが」
「あっ、ちょうど無くなったから来ました」
「ではサンプルを今回も差し上げますから」
「いえ買います」
「そうですか」
「もしも同じように痛んでいる人がいたのならば、優しさ(サンプル)を分け与えてください」
「えっ?はい、わかりました」
お客さんが帰ったあと。
「浜薔薇のお客さんって、サンプル配布すると、商品買いますの率が高い気がします」
「それぐらい困っていたとか、気づいたりしたんじゃないかな」
もう戻れない。
「でもさ、実際に傷んだ状態がそのままだと、なんかあるんだよな」
「それはありますね」
「あのお客さんの場合は、もし髪を伸ばしていたら、きちんと傷まず伸ばせるかなとかな」
傷みすぎている場合は、お客さん、これ以上切るところありませんよっていうぐらい切らなければならない時もある。
「身なりを気にする子だったりすると、落ち込みすぎちゃったりするからな」
人気のヘアケアアイテムがその子には合わなかったために傷んだ。
「絶対大丈夫って言えるものがそうないから」
「それは本当にそうです」
「でも、ああいうメーカーさんとかすごいもの出すから、試したい気持ちもわかるんだよ」
そこは職業上のなんとやらなのかもしれません。
「俺としては保湿がいらないタイプのシャンプーが出たときな、あれは画期的だった」
洗っただけでこんなに決まるのかと。
「洗浄力の弱さはクレンジングとか足したりするしな」
浜薔薇に来たときだけにきっちりと洗う方針。
「その人によっては違うんだけども、きちんと洗って潤すっていうのかな、それだけで違うから」
「クレンジングするのは、日焼け止めをお使いになっている方もいるので」
「そうなんだよな」
日焼け止めの使用の場合は、シャンプーだけしても泡立ちが悪い。
今のところ髪用のUVケアは専用のクレンジングでなければ取れないという商品はないようなので、ヘアクレンジングのソフトバブルというものを使って洗っているのである。
「うちのお客さんにはあんまりいないんだけども、手触りでがっつりUVケアしちゃっている人もいるからな」
その場合は、泡のまま五分放置してから洗い流します。
「いろいろなもの使ったけども、ソフトバブルぐらいかな、そのままシャンプーしてもいいの」
他のものを自分の髪で試してみたが、保湿のいらないシャンプーでも補えないぐらい落ちすぎるのである。
「この辺は組み合わせが無限にあるから、本当、廃盤にはならないでほしい」
なると聞いたら、買えるだけ買って、その間に次のものを試す、探すなのである。
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