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真夏を全身タイツで歩く
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100円ショップなど低価格の便利グッズは生活を変えるらしい。
「そういうのってありました」
【ここは浜薔薇の耳掃除です】
「なんでそう思ったんだい?」
蘆根がお客さんの髪をブラッシングしているときにそんなことをいったので、言葉を返されたのだが。
「いや~いろいろあったんですよ、色々、学生時代に高くて、買うか迷ったものなんかが、今はお手頃価格になっちゃって、そういうのを見ちゃうと…進化ってすごいなって、年を取ったなって」
「えっ?」
わかりにくいでしょうが、蘆根は開店当初からほぼ見た目は変わりません。
「なんか蘆根さんに年齢の話をされると…」
「ああ、この業界って多いんですよ、だから弟子入りとか習いに行く先生っていうのは見た目でわかるというか」
若作りしているではなく、若いのである。
「そういうものなの?」
「若返る感じではないですよ、止まったように見えるぐらい緩やかに見える、胃腸なんかもそうですね、勉強にいったら、ご飯食べに行かないかってつれてかれたお店が、大盛りおかわり自由の唐揚げが美味しいところだったり」
「それはいいけど、胃に辛いね」
「マッサージした後って、どうなります?」
「う~ん体調はいいよ、ご飯が美味しかったり、ぐっすり眠れたり」
「それです、それ、そんな効果があるマッサージを毎日自分でしているわけですから、見た目変わらないというか、実際に言われましたもん、お客さんの前にまずは自分がって」
「そうだよね、お医者さんだって健康なお医者さんじゃなきゃダメだよね」
「女性は特に若いままになりますね、男性は若いけどもそれなりの風格がいるとかで」
「わかるような気がする」
「そういう集まりはありませんけども、本当に何歳なのかわからなくなる」
「芸能人とかでもいるから」
「あっ、たぶん思い付いた人の何人かはその習いにいった先生の指導受けてますから」
「えっ?そうなの?」
「なんかインタビュー記事とか見たこともありますから、やっぱり役者さんとかはすごいんじゃないですかね、マッサージの仕事もできるぐらい、ほら、自分の若さ、肌をあれだけしっかりやれるということは、仕事にしたら、お客さんもそうなるんじゃないでしょうか」
「若さの秘密ってそういうものなのか、魔女か何かと契約してるんじゃないかって思ってた」
「こう、なんか薬草とか鍋でグツグツ?」
「そうそう、そんなイメージがあったな」
「そういうやり方もあるんだと思いますけども、そこまでしなくても血行をきちんとしてもらったらいいかなって」
「冷え性じゃだめ?」
「ダメですよ」
「この時期さ、辛いんだよね、外は暑いし、中は涼しすぎるし」
「マッサージは繁盛時期ですね」
「浜薔薇は年がら年中混んでいるじゃない」
「あっ、トリートメントミルクつけていいですか?」
「お願いします、えっ?何?またサービス増えたの?」
「傑がちょっといいものを見つけてくれたんで」
「傑くんが良いものが見つけるのっていつものことじゃないか」
「そうなんですがね、これは洗い流すタイプのトリートメントなんで、ブラッシング終えたら、つけてマッサージして洗い流しますよ」
「まさかこれはオプションじゃないの」
「オプションじゃありませんね」
トリートメントミルクを頭にまんべんなく。
「頭皮固いですね」
「最近、仕事がね」
「いけませんね」
そこでギュギュとツボを押す。
「これはヘッドスパ!」
「いえ、ヘッドスパじゃないですよ、ヘッドスパやろうとすると、マッサージの予約受付減らさなきゃいけなくなるから」
「それは大問題だ」
「でしょ」
だからこうしているという。
(さすが傑が選んだトリートメントミルクだな、馴染みと伸びがまったく違うぜ)
この濡れたままの状態が続く時間というのも大事であって、家で自宅でセルフケアならすぐ乾く大事、ただこうしてお客さんにマッサージするなら、ワンプッシュである程度まで、最後までとは言わないけども、そのままマッサージをして、お客さんの調子を知りたいのである。
(このお客さんもUVケアオイルをブローの時に使わないとな)
夏前に、もうこの時期で太陽光は髪にダメージを与える。
(いつもならばUVケアオイルは予算の関係で使えなかったりするが、今年は違うぞ!)
だいたい二倍以上すると思ってください。
傑が持ってきたサンプルから、思いきって店頭にあるだけ購入して、配達してもらった。
この簡単な頭皮のマッサージがサービスでつくのならば、おそらくあれだけの在庫も次の季節前には使いきるだろうなとは思っているのだが。
「すいません」
「はい、なんでしょ?忘れ物ですか?」
「前にこちらで使っていたUVのオイルがほしいんですが、変えますか?」
UVケアというよりは、医療用の帽子をかぶってきたお客さんからそう問い合わせがあった。
「ええっと、買えますがどうなされましたか?」
「日光で頭皮が火傷みたいになっちゃうんで、こういう帽子を使っているんですが、これだけでも難しくて…」
「あっ、それでしたら、市販で売っているこういう品物もありますし、うちのUVカットオイルはサンプル差しあけますから、それで良かったら買っていただければ」
「それでいいんですか?」
「構いませんよ」
「ありがとうございます、正直いきなりこうなってしまって、あれこれ試していたんですけども、お金が、ありがとうございます」
そのお客さんは三日後にやってきたときは、全身黒い、冬になんかよくみる厚めのタイツのようなもので覆っていた。
「すいません、これを」
秋までの分をまとめて買った。
「これは私の命綱なんで」
最近は紫外線による肌トラブルを起こしているかたは多いようです。
「真夏を全身タイツで歩くか、このケア用品使って帽子と日傘だけでしのぐかの二択を迫れていましたから」
市販のものについてはどうかときくと。
「このヘアオイルって洗い長さなくてもいいし、トリートメントの効果があるんで、日焼け止めって、私の肌だと保湿必要になるから、それを減らせるのが大きいんです」
命とプライドをかけた夏のファッションのようだ。
「そういうのってありました」
【ここは浜薔薇の耳掃除です】
「なんでそう思ったんだい?」
蘆根がお客さんの髪をブラッシングしているときにそんなことをいったので、言葉を返されたのだが。
「いや~いろいろあったんですよ、色々、学生時代に高くて、買うか迷ったものなんかが、今はお手頃価格になっちゃって、そういうのを見ちゃうと…進化ってすごいなって、年を取ったなって」
「えっ?」
わかりにくいでしょうが、蘆根は開店当初からほぼ見た目は変わりません。
「なんか蘆根さんに年齢の話をされると…」
「ああ、この業界って多いんですよ、だから弟子入りとか習いに行く先生っていうのは見た目でわかるというか」
若作りしているではなく、若いのである。
「そういうものなの?」
「若返る感じではないですよ、止まったように見えるぐらい緩やかに見える、胃腸なんかもそうですね、勉強にいったら、ご飯食べに行かないかってつれてかれたお店が、大盛りおかわり自由の唐揚げが美味しいところだったり」
「それはいいけど、胃に辛いね」
「マッサージした後って、どうなります?」
「う~ん体調はいいよ、ご飯が美味しかったり、ぐっすり眠れたり」
「それです、それ、そんな効果があるマッサージを毎日自分でしているわけですから、見た目変わらないというか、実際に言われましたもん、お客さんの前にまずは自分がって」
「そうだよね、お医者さんだって健康なお医者さんじゃなきゃダメだよね」
「女性は特に若いままになりますね、男性は若いけどもそれなりの風格がいるとかで」
「わかるような気がする」
「そういう集まりはありませんけども、本当に何歳なのかわからなくなる」
「芸能人とかでもいるから」
「あっ、たぶん思い付いた人の何人かはその習いにいった先生の指導受けてますから」
「えっ?そうなの?」
「なんかインタビュー記事とか見たこともありますから、やっぱり役者さんとかはすごいんじゃないですかね、マッサージの仕事もできるぐらい、ほら、自分の若さ、肌をあれだけしっかりやれるということは、仕事にしたら、お客さんもそうなるんじゃないでしょうか」
「若さの秘密ってそういうものなのか、魔女か何かと契約してるんじゃないかって思ってた」
「こう、なんか薬草とか鍋でグツグツ?」
「そうそう、そんなイメージがあったな」
「そういうやり方もあるんだと思いますけども、そこまでしなくても血行をきちんとしてもらったらいいかなって」
「冷え性じゃだめ?」
「ダメですよ」
「この時期さ、辛いんだよね、外は暑いし、中は涼しすぎるし」
「マッサージは繁盛時期ですね」
「浜薔薇は年がら年中混んでいるじゃない」
「あっ、トリートメントミルクつけていいですか?」
「お願いします、えっ?何?またサービス増えたの?」
「傑がちょっといいものを見つけてくれたんで」
「傑くんが良いものが見つけるのっていつものことじゃないか」
「そうなんですがね、これは洗い流すタイプのトリートメントなんで、ブラッシング終えたら、つけてマッサージして洗い流しますよ」
「まさかこれはオプションじゃないの」
「オプションじゃありませんね」
トリートメントミルクを頭にまんべんなく。
「頭皮固いですね」
「最近、仕事がね」
「いけませんね」
そこでギュギュとツボを押す。
「これはヘッドスパ!」
「いえ、ヘッドスパじゃないですよ、ヘッドスパやろうとすると、マッサージの予約受付減らさなきゃいけなくなるから」
「それは大問題だ」
「でしょ」
だからこうしているという。
(さすが傑が選んだトリートメントミルクだな、馴染みと伸びがまったく違うぜ)
この濡れたままの状態が続く時間というのも大事であって、家で自宅でセルフケアならすぐ乾く大事、ただこうしてお客さんにマッサージするなら、ワンプッシュである程度まで、最後までとは言わないけども、そのままマッサージをして、お客さんの調子を知りたいのである。
(このお客さんもUVケアオイルをブローの時に使わないとな)
夏前に、もうこの時期で太陽光は髪にダメージを与える。
(いつもならばUVケアオイルは予算の関係で使えなかったりするが、今年は違うぞ!)
だいたい二倍以上すると思ってください。
傑が持ってきたサンプルから、思いきって店頭にあるだけ購入して、配達してもらった。
この簡単な頭皮のマッサージがサービスでつくのならば、おそらくあれだけの在庫も次の季節前には使いきるだろうなとは思っているのだが。
「すいません」
「はい、なんでしょ?忘れ物ですか?」
「前にこちらで使っていたUVのオイルがほしいんですが、変えますか?」
UVケアというよりは、医療用の帽子をかぶってきたお客さんからそう問い合わせがあった。
「ええっと、買えますがどうなされましたか?」
「日光で頭皮が火傷みたいになっちゃうんで、こういう帽子を使っているんですが、これだけでも難しくて…」
「あっ、それでしたら、市販で売っているこういう品物もありますし、うちのUVカットオイルはサンプル差しあけますから、それで良かったら買っていただければ」
「それでいいんですか?」
「構いませんよ」
「ありがとうございます、正直いきなりこうなってしまって、あれこれ試していたんですけども、お金が、ありがとうございます」
そのお客さんは三日後にやってきたときは、全身黒い、冬になんかよくみる厚めのタイツのようなもので覆っていた。
「すいません、これを」
秋までの分をまとめて買った。
「これは私の命綱なんで」
最近は紫外線による肌トラブルを起こしているかたは多いようです。
「真夏を全身タイツで歩くか、このケア用品使って帽子と日傘だけでしのぐかの二択を迫れていましたから」
市販のものについてはどうかときくと。
「このヘアオイルって洗い長さなくてもいいし、トリートメントの効果があるんで、日焼け止めって、私の肌だと保湿必要になるから、それを減らせるのが大きいんです」
命とプライドをかけた夏のファッションのようだ。
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