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ただちょっと耳の中覗いて興奮するだけだから。
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「作りたいものがありまして…」
いきなり浜薔薇ファンの集まりで、一人のファンが口にした。
「最初は王国民の証明書みたいなのがいいかなって思ったんですけども」
そのファンの名前は、王国民のまとめ役でもある、「転職しました」さんである。
「ファンを証明するもの、ファンクラブの会員証とかみたいな感じではなくてですね、僕の趣味なんですが…」
彼は文房具好きであった。
「話をどうぞ続けてください」
「あんまり話は上手くないんで、おかしかったらごめんなさい、僕、浜薔薇のファンのための手帳とか作りたいんですよ、予算があったらですけども」
「文房具好きの転職さんのことだから、ただ印刷するとかのものではないでしょ?」
「そうなんですよ、万年筆、ボールペン派でも使える万年雪紙っていう、ええっとその紙は数万年の時間を耐えるというやつなので、作るんだったら、是非ともそれにして、永久に浜薔薇の良さを残せたらなと」
「それはうちの詩人たちも喜ぶかな」
賛同したのはパック民のまとめ役、『角栓大公』である。
「意外と、パック民は手帳使うのよ」
今日の角栓はどうだったとか、パリ…パリ…プチ!など心に残る擬音を書き記したりしている。
「ネットに残すと、ブログのサービスが終了して消えちゃうから」
独自のドメインを取って、管理しているのがパック民。
「それで更新頻度が高い人たち(彼らは詩人と呼ばれる)と話すと、手帳とかどうしているって話になるんですよ」
パック民の更新頻度の高さを支えているメモノート、最初の頃は大学ノートなどを使っていたが。
バラリ
学生時代は気づかなかったが、熱心にノートを取ると、物によっては最後まで持たないのであった。
「いいと思っても、ばらっとするのが悔しかったっていってますね、だから少人数ですが、いい手帳やノートがセールになっているってことになると、情報を共有して、買いにいってましたからね」
「あれでもそれ、傑さんによって変わりませんでした?」
「変わりましたよ、本当」
パック民の文具好きが、新しい手帳がほしくなると、浜薔薇にスタイルオーダーを頼み。
「うっひひ言いながら、選びます」
もちろんですが、これ一冊だけなのか、うわ…お金払うから、これと、こっちもお願いしますになるのだという。
「それはそれ、それはそれでお願いします」
そこはそこ、浜薔薇のファンの証明書でもあり、発展のための手帳は別腹というやつであるそう。
「でもノウハウあるの?制作の、お金は確かにかかるけども」
「大公はどういうのがいいんです?」
「持ち歩くか、家に置いておくかで違うし、証明もかねるなら持ち歩く、それだと高くなるけども…でも急に思い付いた、抜きとられていく角栓の詩とか、さっと書き留めるっていいよね」
「それを言ったら、耳かきの方も、新しい才能が見つけたいよね」
耳掃除のファンのS席、そこの15番さんである。
「蘆根さんみたいに耳掃除の後継者が現れることもいいことだけども、読んでて気持ちがよくなるような耳かき小説も増えてほしいんだ」
「あ~それはわかる」
「いいって思った人でも、なかなか続けて書いてくれないし」
「S席でもそういうの書いていった方が、素人でもっていうのだけども、書く側にはなかなか回ってくれないんだよね」
常に新作に植えています。
「それこそ、そのうち浜薔薇のファン主催の、耳掃除の小説コンテストとか?」
「色んな人がそれだと書いてくれるのはわかるけども、こう、毎日読みたくなるものがほしいんだよ」
「わかる!」
浜薔薇の耳掃除が誰かのそれであったのならば、作者としては大変光栄なことでございます。
「一回朗読会やってましたよね」
「もうね、自分がいいと思う作品持ち寄って朗読しようぜっていうと、だいたいみんな知っている作品、そしてかぶるから」
そこで場は笑いに包まれた。
「それでもさ、人によって感情を込めたいところ違うんだよね、だから先はしってきても、楽しいものだよ」
覗きこんで、半透明になっているその部分、それが全部耳垢だとわかった瞬間、笑顔がこぼれていた。
これを全部掃除できる、かきだせる、それはなんて素晴らしいことで。
カリカリカリ…ポロ
鳥肌が立つぐらい興奮するのだろう。
「王国民以外は趣味としてはマイナーになっちゃうから、どうしてもいきなり読者や参加者が増えるわけじゃないから、草の根活動は大事だなっては思っていたわけよ」
「それ考えると王国民、KCJはすごい、食料の配布、配達で一気に、あの浜薔薇にはよくわからない人たちがいる、なんかちょっと近寄りがたいが、変わったもんな」
今のところ、独特の趣味の集まりだけども、無害であると。
「ただちょっと耳の中覗いて興奮するだけだから」
「シャンブーして夢を見ているだけだから」
「角栓とれて喜んでいるだけですから」
本当に王国民(ケットシー好き、猫好き、支援されて民になります組など)いてくれて良かったと思う。
「わかっている、わかっていますが、止められないんですよ」
久しぶりに集まったのは、接種が全て終わり、三週間は経過したからである。
「さすがに浜薔薇になんかあったら困るから、我慢してたんだよ、我慢してたら、髪が傷んで、今日は髪を短く切った上で、頭皮に優しくするんだよ」
このメンバーに医療従事者はいない、ただ終息したら速やかに経済回せと指令がくだりそうな、それぞれの分野で有能な人たちである。
「手帳については俺はあまりわからないから、ある程度煮詰めてから、この機能はいる、これは今回は見送るっていう取捨選択やろう、あれもこれもだと予算はいくらあっても足りなくなるし、こういうところでかさむのは、浜薔薇やKCJが頑張ってくれている手前、そのファンである俺らとしてはやっちゃいけないことだと思うんだ」
「では次までに、それぞれの提案を簡潔にまとめた上で、定例会は終わりです」
ファンの集まりは難しい話は早く終わらせるという方針である。
「じゃあ、飯食いながら、浜薔薇のいい話始めましょうか」
そう、こっちが毎回の集まりの本命です。
いきなり浜薔薇ファンの集まりで、一人のファンが口にした。
「最初は王国民の証明書みたいなのがいいかなって思ったんですけども」
そのファンの名前は、王国民のまとめ役でもある、「転職しました」さんである。
「ファンを証明するもの、ファンクラブの会員証とかみたいな感じではなくてですね、僕の趣味なんですが…」
彼は文房具好きであった。
「話をどうぞ続けてください」
「あんまり話は上手くないんで、おかしかったらごめんなさい、僕、浜薔薇のファンのための手帳とか作りたいんですよ、予算があったらですけども」
「文房具好きの転職さんのことだから、ただ印刷するとかのものではないでしょ?」
「そうなんですよ、万年筆、ボールペン派でも使える万年雪紙っていう、ええっとその紙は数万年の時間を耐えるというやつなので、作るんだったら、是非ともそれにして、永久に浜薔薇の良さを残せたらなと」
「それはうちの詩人たちも喜ぶかな」
賛同したのはパック民のまとめ役、『角栓大公』である。
「意外と、パック民は手帳使うのよ」
今日の角栓はどうだったとか、パリ…パリ…プチ!など心に残る擬音を書き記したりしている。
「ネットに残すと、ブログのサービスが終了して消えちゃうから」
独自のドメインを取って、管理しているのがパック民。
「それで更新頻度が高い人たち(彼らは詩人と呼ばれる)と話すと、手帳とかどうしているって話になるんですよ」
パック民の更新頻度の高さを支えているメモノート、最初の頃は大学ノートなどを使っていたが。
バラリ
学生時代は気づかなかったが、熱心にノートを取ると、物によっては最後まで持たないのであった。
「いいと思っても、ばらっとするのが悔しかったっていってますね、だから少人数ですが、いい手帳やノートがセールになっているってことになると、情報を共有して、買いにいってましたからね」
「あれでもそれ、傑さんによって変わりませんでした?」
「変わりましたよ、本当」
パック民の文具好きが、新しい手帳がほしくなると、浜薔薇にスタイルオーダーを頼み。
「うっひひ言いながら、選びます」
もちろんですが、これ一冊だけなのか、うわ…お金払うから、これと、こっちもお願いしますになるのだという。
「それはそれ、それはそれでお願いします」
そこはそこ、浜薔薇のファンの証明書でもあり、発展のための手帳は別腹というやつであるそう。
「でもノウハウあるの?制作の、お金は確かにかかるけども」
「大公はどういうのがいいんです?」
「持ち歩くか、家に置いておくかで違うし、証明もかねるなら持ち歩く、それだと高くなるけども…でも急に思い付いた、抜きとられていく角栓の詩とか、さっと書き留めるっていいよね」
「それを言ったら、耳かきの方も、新しい才能が見つけたいよね」
耳掃除のファンのS席、そこの15番さんである。
「蘆根さんみたいに耳掃除の後継者が現れることもいいことだけども、読んでて気持ちがよくなるような耳かき小説も増えてほしいんだ」
「あ~それはわかる」
「いいって思った人でも、なかなか続けて書いてくれないし」
「S席でもそういうの書いていった方が、素人でもっていうのだけども、書く側にはなかなか回ってくれないんだよね」
常に新作に植えています。
「それこそ、そのうち浜薔薇のファン主催の、耳掃除の小説コンテストとか?」
「色んな人がそれだと書いてくれるのはわかるけども、こう、毎日読みたくなるものがほしいんだよ」
「わかる!」
浜薔薇の耳掃除が誰かのそれであったのならば、作者としては大変光栄なことでございます。
「一回朗読会やってましたよね」
「もうね、自分がいいと思う作品持ち寄って朗読しようぜっていうと、だいたいみんな知っている作品、そしてかぶるから」
そこで場は笑いに包まれた。
「それでもさ、人によって感情を込めたいところ違うんだよね、だから先はしってきても、楽しいものだよ」
覗きこんで、半透明になっているその部分、それが全部耳垢だとわかった瞬間、笑顔がこぼれていた。
これを全部掃除できる、かきだせる、それはなんて素晴らしいことで。
カリカリカリ…ポロ
鳥肌が立つぐらい興奮するのだろう。
「王国民以外は趣味としてはマイナーになっちゃうから、どうしてもいきなり読者や参加者が増えるわけじゃないから、草の根活動は大事だなっては思っていたわけよ」
「それ考えると王国民、KCJはすごい、食料の配布、配達で一気に、あの浜薔薇にはよくわからない人たちがいる、なんかちょっと近寄りがたいが、変わったもんな」
今のところ、独特の趣味の集まりだけども、無害であると。
「ただちょっと耳の中覗いて興奮するだけだから」
「シャンブーして夢を見ているだけだから」
「角栓とれて喜んでいるだけですから」
本当に王国民(ケットシー好き、猫好き、支援されて民になります組など)いてくれて良かったと思う。
「わかっている、わかっていますが、止められないんですよ」
久しぶりに集まったのは、接種が全て終わり、三週間は経過したからである。
「さすがに浜薔薇になんかあったら困るから、我慢してたんだよ、我慢してたら、髪が傷んで、今日は髪を短く切った上で、頭皮に優しくするんだよ」
このメンバーに医療従事者はいない、ただ終息したら速やかに経済回せと指令がくだりそうな、それぞれの分野で有能な人たちである。
「手帳については俺はあまりわからないから、ある程度煮詰めてから、この機能はいる、これは今回は見送るっていう取捨選択やろう、あれもこれもだと予算はいくらあっても足りなくなるし、こういうところでかさむのは、浜薔薇やKCJが頑張ってくれている手前、そのファンである俺らとしてはやっちゃいけないことだと思うんだ」
「では次までに、それぞれの提案を簡潔にまとめた上で、定例会は終わりです」
ファンの集まりは難しい話は早く終わらせるという方針である。
「じゃあ、飯食いながら、浜薔薇のいい話始めましょうか」
そう、こっちが毎回の集まりの本命です。
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