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『森は遊ぶ』
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ミツから連絡が来る。
「瀬旭(せきょく)さん、覆木(おおうき)さん、ミツさんが受けている授業中に、一緒にいた生徒さんに向かって呪いが飛んできたんで、今から迎えに行きます」
異世界帰還者を中心とした座学は少ない。
「ここはこう習ってきたかもしれないけども、今はこうやって教えているんだよね、それはなんでかっていうと、日本独自の基準ではなく、世界統一の」
教えているのは傘目(かさめ)先生と言う男性で、そこに…
『森は遊ぶ』
人かもしれない、人口音声かもしれない、どっちともとれない声がした。
「はい、すぐに教室から出て、警備さんがすぐ来るから」
先生は慣れた様子で避難誘導し、ミツもそれに従う、その時ミツの二人、前にいた女性の背中から虫、ムカデが肩から足を伸ばそうとした、ミツは届かないので、前にいた二人をすいませんといい捕まえ、距離を取ると、目の前で傘目はムカデの足を切り落とした。
「この子に向かってきた呪いが原因、螺殻(らがら)さん、まずはその人たちを避難させて」
「わかりました」
一匹のムカデを使った呪いなので、切り落としたらそこで呪いは終了する。
警備がバタバタとやってきたが、女性職員は後で来るそうなので、ミツが付き添うことにした。
「螺殻さん残ってくれてありがとうね、とりあえず二人ともまず着替えたほうがいいか」
呪いなどは根深いので、被害にあったら着替えをするといい。
「男女共用退魔服、これ旧型だからそのまま返さなくていいよ、俺はあたたかい飲み物用意してくるから、その間に着替えちゃってよ」
そういって二人は着替えた。
「傘目先生お強いんですね」
「あの先生はKCJの警備にスカウトされ続けている人なんですよ」
先生、いつになったらうちに来てくれるんですか?
いや、俺はいかないよ、今の仕事好きだし。
「ええっとですね、毎週KCJの戦闘許可証試験を受けて合格している方ですよ」
「毎週ですか?」
その話を帰ってから3人にするとだ。
「傘目先生はすごいんだけどもな、あんまり有名じゃないんだよ」
「毎週戦闘許可証の試験って、そういえばずっと前にもそんな話あったよな」
「確か、その時連続記録は二位とかで」
「あった、あった」
「今、調べますが…ずっと二位ですね」
「あれから何年経過してるんだっけ」
「なかなかの化け物具合だな」
「お二人から化け物評価されるって相当ですよね」
「傘目先生さ、いたら楽だと思うもん、一番槍じゃないけどもさ、飛び込むきっかけを作るから、あれは真似できないし」
「そうそう、あれは早いよね、結構俺らも早いけども、飛び出されて毎回背中を拝まされるものな」
ナンマイダ。
そこからミツは定期的に授業を受けることになるが。
「先生、質問よろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ、螺殻さんは熱心だな」
「先生の授業はわかりやすいですし、前に教えてもらった本も図書館で借りて読みました。」
「今日わからないところはどこかな、俺がわかる範囲だと嬉しいんだけども」
「ええっとですね…」
この授業には色んな生徒が来る、中には真面目ではない者もいて、そういうやつはすぐに来なくなる。
螺殻ミツ、彼女には教わる才能があるのだらうか、教えてて尊敬してくれているのがよくわかった。
「螺殻さん、他の流派とか見学行くなら言ってくれたら、推薦状とか出すから」
「よろしいのですか?」
「いいっていいって、今は人手不足だし、真面目にやってくれる子は歓迎してくれるよ、ああ、ただ行くなら、今着てるこの間渡した制服か、そうでないなら現行の退魔服で行ってくれないか?」
「わかりました」
「色んな服を着たいところ申し訳ないけどもね、流派や教えによっては、この色は上段の人間にしか身に付けちゃいけないとかあるんだ、そういうの注意してもなかなか直らなくてね、たまに紹介してくださいって言われるけども、そこができないと、そのままもう来るなって言われちゃうからさ」
「先生も苦労してますね」
「そんなことを俺に言うの君ぐらいじゃない、そういえば、KCJの試験いつ受けるの?この地域の一週目だと俺も参加して、中で問題と対策調べているから力になれないけども、二週目以降ならそこそこ教えてあげれるよ、先生これでも試験対策の過去問監修もしてるしね」
「先生の記録の話は聞きました」
「そうか」
「誰にでもそういうことはできるわけじゃないですもん、尊敬できる相手ってこういうことを言うのですね」
「…」
「あれ、なんか変なこと言いました?」
「螺殻さん、剣士にそんなこといっちゃダメだよ」
「すいません、申し訳ありません」
「剣士はね、誉められるとね、弱いから、誉められてないからさ」
「ストイックなところもいいと思います」
もしもこのやり取りを、同じく剣士の古平良(こべら)にしたら落ちている。
うぉぉぉミツさん!!!!
剣士としての実力は傘目の方が圧倒的に上で、若手で見込みがあるとされている古平良でもすぐ勝負が決まるほどだ。
(まあ、でも螺殻さんは覆木さんのところの人だしな)
傘目の方も覆木達を知っているのだが、それこそ女性人気は昔から圧倒的に高く、通っていた道場にも、同級生にもファンはいた。
(あのファンの気持ち、今の俺にはよくわかる)
あれは…気を許した相手には、自然と言葉をかけてくれるのだ。
(ん?彼女が気を許してる?いやいや、嘘でしょうよ)
自分でたどり着いた仮定だが、それは頭の中でかきけした。
そんなはずない、ないないと…一生懸命かき消そうとしたのだが…
「まさかね」
と声に出して呟いたぐらいだ。
「瀬旭(せきょく)さん、覆木(おおうき)さん、ミツさんが受けている授業中に、一緒にいた生徒さんに向かって呪いが飛んできたんで、今から迎えに行きます」
異世界帰還者を中心とした座学は少ない。
「ここはこう習ってきたかもしれないけども、今はこうやって教えているんだよね、それはなんでかっていうと、日本独自の基準ではなく、世界統一の」
教えているのは傘目(かさめ)先生と言う男性で、そこに…
『森は遊ぶ』
人かもしれない、人口音声かもしれない、どっちともとれない声がした。
「はい、すぐに教室から出て、警備さんがすぐ来るから」
先生は慣れた様子で避難誘導し、ミツもそれに従う、その時ミツの二人、前にいた女性の背中から虫、ムカデが肩から足を伸ばそうとした、ミツは届かないので、前にいた二人をすいませんといい捕まえ、距離を取ると、目の前で傘目はムカデの足を切り落とした。
「この子に向かってきた呪いが原因、螺殻(らがら)さん、まずはその人たちを避難させて」
「わかりました」
一匹のムカデを使った呪いなので、切り落としたらそこで呪いは終了する。
警備がバタバタとやってきたが、女性職員は後で来るそうなので、ミツが付き添うことにした。
「螺殻さん残ってくれてありがとうね、とりあえず二人ともまず着替えたほうがいいか」
呪いなどは根深いので、被害にあったら着替えをするといい。
「男女共用退魔服、これ旧型だからそのまま返さなくていいよ、俺はあたたかい飲み物用意してくるから、その間に着替えちゃってよ」
そういって二人は着替えた。
「傘目先生お強いんですね」
「あの先生はKCJの警備にスカウトされ続けている人なんですよ」
先生、いつになったらうちに来てくれるんですか?
いや、俺はいかないよ、今の仕事好きだし。
「ええっとですね、毎週KCJの戦闘許可証試験を受けて合格している方ですよ」
「毎週ですか?」
その話を帰ってから3人にするとだ。
「傘目先生はすごいんだけどもな、あんまり有名じゃないんだよ」
「毎週戦闘許可証の試験って、そういえばずっと前にもそんな話あったよな」
「確か、その時連続記録は二位とかで」
「あった、あった」
「今、調べますが…ずっと二位ですね」
「あれから何年経過してるんだっけ」
「なかなかの化け物具合だな」
「お二人から化け物評価されるって相当ですよね」
「傘目先生さ、いたら楽だと思うもん、一番槍じゃないけどもさ、飛び込むきっかけを作るから、あれは真似できないし」
「そうそう、あれは早いよね、結構俺らも早いけども、飛び出されて毎回背中を拝まされるものな」
ナンマイダ。
そこからミツは定期的に授業を受けることになるが。
「先生、質問よろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ、螺殻さんは熱心だな」
「先生の授業はわかりやすいですし、前に教えてもらった本も図書館で借りて読みました。」
「今日わからないところはどこかな、俺がわかる範囲だと嬉しいんだけども」
「ええっとですね…」
この授業には色んな生徒が来る、中には真面目ではない者もいて、そういうやつはすぐに来なくなる。
螺殻ミツ、彼女には教わる才能があるのだらうか、教えてて尊敬してくれているのがよくわかった。
「螺殻さん、他の流派とか見学行くなら言ってくれたら、推薦状とか出すから」
「よろしいのですか?」
「いいっていいって、今は人手不足だし、真面目にやってくれる子は歓迎してくれるよ、ああ、ただ行くなら、今着てるこの間渡した制服か、そうでないなら現行の退魔服で行ってくれないか?」
「わかりました」
「色んな服を着たいところ申し訳ないけどもね、流派や教えによっては、この色は上段の人間にしか身に付けちゃいけないとかあるんだ、そういうの注意してもなかなか直らなくてね、たまに紹介してくださいって言われるけども、そこができないと、そのままもう来るなって言われちゃうからさ」
「先生も苦労してますね」
「そんなことを俺に言うの君ぐらいじゃない、そういえば、KCJの試験いつ受けるの?この地域の一週目だと俺も参加して、中で問題と対策調べているから力になれないけども、二週目以降ならそこそこ教えてあげれるよ、先生これでも試験対策の過去問監修もしてるしね」
「先生の記録の話は聞きました」
「そうか」
「誰にでもそういうことはできるわけじゃないですもん、尊敬できる相手ってこういうことを言うのですね」
「…」
「あれ、なんか変なこと言いました?」
「螺殻さん、剣士にそんなこといっちゃダメだよ」
「すいません、申し訳ありません」
「剣士はね、誉められるとね、弱いから、誉められてないからさ」
「ストイックなところもいいと思います」
もしもこのやり取りを、同じく剣士の古平良(こべら)にしたら落ちている。
うぉぉぉミツさん!!!!
剣士としての実力は傘目の方が圧倒的に上で、若手で見込みがあるとされている古平良でもすぐ勝負が決まるほどだ。
(まあ、でも螺殻さんは覆木さんのところの人だしな)
傘目の方も覆木達を知っているのだが、それこそ女性人気は昔から圧倒的に高く、通っていた道場にも、同級生にもファンはいた。
(あのファンの気持ち、今の俺にはよくわかる)
あれは…気を許した相手には、自然と言葉をかけてくれるのだ。
(ん?彼女が気を許してる?いやいや、嘘でしょうよ)
自分でたどり着いた仮定だが、それは頭の中でかきけした。
そんなはずない、ないないと…一生懸命かき消そうとしたのだが…
「まさかね」
と声に出して呟いたぐらいだ。
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