浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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ただ飯~ただ飯

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「おや、大変だね、君は今日も忙しそうだ」
「お陰さまで昼御飯もまだだよ」
そういって向かいの席に座る。
「今日は何を食べたの?」
「日替わり、まだあるはずだよ」
「すいません」
そういって注文をする。
「また事件か」
「厄介だよ、全く」
「動機はわかってるが、どうやったのかがわからないってところか」
「そこがわからないとな…どうしようもないんだ」
「大変だね」
「こういう時お前ならどうする?」
「私なら?」
「そう、お前なら、どうやって俺を騙くらかす?」
「そうだね~」
ここでじっと顔をみて。
「騙しやすそうではあるが、私の趣味じゃないんだ。でもまあ、困ってるようだから、少しばかり知恵を貸そうか、役に立つかはわからないがね」
そういって、公開されている資料に目を通すと、その足で他のものを検索し始めた。
「だいたい、こんなところかな」
「そうか」
「おや、驚かないんだね」
「飯を食う間に解くのは今に始まったことじゃない」
「他の人はそれを気持ち悪いというんだよ」
「俺は思わない」
「資料はまとめておいたから、読めばどういうことが起きたのか、わかりやすいと思うよ」
「ありがとう」
「はいはい、またーねー」
最近出来た知り合いというのは、こんな調子で物事を解いてしまう。
「だから人といるのが苦痛なんだよ」
そういって浮世離れをした生き方をしているのだが…
「解決してくれてありがとうだってさ」
「そう、ならば良かった。どうしても被害に合うと切り替えが難しいからね」
「お前は人助けを躊躇いながら行っているかもしれないが、そこまで世の中は捨てたもんじゃないさ」
「そうありたいね」
「飯でも食いにいかないか、もちろん俺の奢りだぞ」
「ただ飯~ただ飯」
呑気な口調、先ほどまで悲惨な事件の巻く引きをした人間にはとても見られないが…その方がいいのかもしれない。
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