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鴨ミールと白葡萄炭酸水
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ボストンさんとウェリントンさんがカウンター席に座ってる。
「大将の包丁ってよく切れるけども、どこのものなの?」
「あぁ、これね、特別製だから、一般販売しているものではないんだよ」
「えっ?何々、それもこだわりの品?」
「こだわりって言えばこだわりかな、元々は奥さんがお仕事で製鉄の話をしてて、そこで日本刀の話になってきて、職人さんが話だけは昔からの作り方は伝わっているが、それを実際に作るにはな…なんてことになったるんだって」
ただ聞いてた話をそのままにやってもすぐにホイ!って出来るものじゃないから、良いものが出来るまでに試行錯誤が必要となる。
でもまっ、生きているうちに実際に作ってみたいって気持ちは、そりゃああるが、こういうのはただ作ってもダメだ、使う人間がいてくれないと…だからもし作るときが来たのならば、色んなものがぴったりと揃うんじゃないか。
「その話を聞いたら、それってどうなんだろうなってソワソワしちゃって」
当時はまだ彼女の奥さんから、どうしたのよなんて言われてた。
「よくある材料を取るところから始めるってやつですか?」
「それに近いかもしれないね、日本刀、この場合は包丁だね。包丁に相応しい鉄を作るために…あぁ、これはいっても大丈夫な奴?」
奥さんに聞くと。
「大丈夫よ、ちゃんと調査されて、学術機関に報告されているから」
「あぁ、それなら、ごめんね、こういう秘伝とかは今でも軽々しく伝えてはいけないことになってるんだ。だから話せることも確認がいるんだよね」
話の続き。
その流派では鉄はアヒルに食べさせて、良質な鉄を体内で育てます。
「こういうのは昔の時代だったら、何気なく聞いちゃうのもアウトなんだろうな」
「うん、そりゃあ…」
「いいです、いいです、俺らは大将の美味しいご飯を食べに来ているだけであって、好奇心でそういうのに巻き込まれたくはないです」
「じゃあ、話せる範囲で~アヒルから鉄を、星の色、月の青を参考に火入れのタイミングを調整して、出来上がったのが俺の愛刀って感じだね」
本来のものだと、切れすぎるので、厨房で使うための切れ味に調整しております。
「高い買い物よく許されましたね」
「本当だよな」
「話を聞いてから、心ここにあらずだったから、そのままにしているよりだったらいいかなって」
「大将さんは、大事にしているものへは本当にマメだと思う」
「えっ?そういうものじゃないかな、好きなものに好きだって言わなきゃ、俺にツンデレなんて似合わないよ」
そういって一皿サービスしてくれた。
「鴨ですか?」
「うん、鴨肉に、ご飯つめて、カモミールをアクセントにしたので、鴨ミールって感じだけどもね」
「ダジャレですか?」
「ちゃんと美味しくしたから!」
匂いと旨味のためのご飯とカモミールなので、それを提供の際は使わず。肉のみの提供です。
「あっ、これは白ワインとかほしい」
「明日も早いんだよな」
「じゃあ、ノンアルコールの白葡萄炭酸、今までは夏になってから入荷してたんだけともな」
「もう暑いっすもんね」
「そうそう、春なんてどっかいっちゃったよね」
グラスに炭酸水が注がれると。
「あれ?ちょっと苦いのが美味しい」
「そうなんだよ、この苦味がいいんだよ。ただ苦味の管理が炭酸水だから難しくて」
苦いのは葡萄由来のタンニン。
「そのまま冷蔵すると、滓として底に落ちていくんだよ、んで栓開けて飲むと甘めなんだけどもさ、いや、甘いのも美味しいんだけどもね」
滓が見えなくなるまで混ぜると、ほどよい苦味が白葡萄炭酸水に加わるんだが。
「炭酸だからさ、混ぜるの大変なんだよね」
ボトルのまま混ぜてると、吹き出したりします。
「確かにこれは美味しいけども、そういうものなら、家で開けられないっすね」
「そうなんだよな、ただボトルは取ってもオシャレだし、甘いのも好きならば、映えるってのも狙えるし、いいんじゃないかなとは思う」
「それで、職場の女子中心に差し入れ返さなきゃいけなくなったときに、大将のその話を思い出して、白葡萄の炭酸水を持っていったらどうなったと思います?」
「キャーって言われたとか?」
「そうなんですよ、やっぱりイケメンはお返しにもセンスがある!とか言われてましたね」
「羨ましいんじゃないの?」
「いえ、自分の好きな子以外から勘違いされるの嫌なんで、だから今、大変みたいですよアイツ」
私にあの子は気がある。
そっか、みんなの前では言えないけども、そうなんだね。
フッフッフッ
「それは…大丈夫なの?」
「普段オフィスにいないんで、しかもエリートコースなんでもうすぐ部署も変わりますから。昔はモテたいって思っていたんですが、あれを見たら、モテるって大変だなって」
「それはね…」
「大将はどうなんです?奥さんいない今なら正直にいったらどうなんですか?」
「みんなが思ってる以上に奥さんダイシュキなんだよね」
それは噛んだのか、本気で言ったのかわからないが、触れられなかったので。
「今日は何がおすすめですか?」
「今日はね…」
話題を強引に変えた。
「大将の包丁ってよく切れるけども、どこのものなの?」
「あぁ、これね、特別製だから、一般販売しているものではないんだよ」
「えっ?何々、それもこだわりの品?」
「こだわりって言えばこだわりかな、元々は奥さんがお仕事で製鉄の話をしてて、そこで日本刀の話になってきて、職人さんが話だけは昔からの作り方は伝わっているが、それを実際に作るにはな…なんてことになったるんだって」
ただ聞いてた話をそのままにやってもすぐにホイ!って出来るものじゃないから、良いものが出来るまでに試行錯誤が必要となる。
でもまっ、生きているうちに実際に作ってみたいって気持ちは、そりゃああるが、こういうのはただ作ってもダメだ、使う人間がいてくれないと…だからもし作るときが来たのならば、色んなものがぴったりと揃うんじゃないか。
「その話を聞いたら、それってどうなんだろうなってソワソワしちゃって」
当時はまだ彼女の奥さんから、どうしたのよなんて言われてた。
「よくある材料を取るところから始めるってやつですか?」
「それに近いかもしれないね、日本刀、この場合は包丁だね。包丁に相応しい鉄を作るために…あぁ、これはいっても大丈夫な奴?」
奥さんに聞くと。
「大丈夫よ、ちゃんと調査されて、学術機関に報告されているから」
「あぁ、それなら、ごめんね、こういう秘伝とかは今でも軽々しく伝えてはいけないことになってるんだ。だから話せることも確認がいるんだよね」
話の続き。
その流派では鉄はアヒルに食べさせて、良質な鉄を体内で育てます。
「こういうのは昔の時代だったら、何気なく聞いちゃうのもアウトなんだろうな」
「うん、そりゃあ…」
「いいです、いいです、俺らは大将の美味しいご飯を食べに来ているだけであって、好奇心でそういうのに巻き込まれたくはないです」
「じゃあ、話せる範囲で~アヒルから鉄を、星の色、月の青を参考に火入れのタイミングを調整して、出来上がったのが俺の愛刀って感じだね」
本来のものだと、切れすぎるので、厨房で使うための切れ味に調整しております。
「高い買い物よく許されましたね」
「本当だよな」
「話を聞いてから、心ここにあらずだったから、そのままにしているよりだったらいいかなって」
「大将さんは、大事にしているものへは本当にマメだと思う」
「えっ?そういうものじゃないかな、好きなものに好きだって言わなきゃ、俺にツンデレなんて似合わないよ」
そういって一皿サービスしてくれた。
「鴨ですか?」
「うん、鴨肉に、ご飯つめて、カモミールをアクセントにしたので、鴨ミールって感じだけどもね」
「ダジャレですか?」
「ちゃんと美味しくしたから!」
匂いと旨味のためのご飯とカモミールなので、それを提供の際は使わず。肉のみの提供です。
「あっ、これは白ワインとかほしい」
「明日も早いんだよな」
「じゃあ、ノンアルコールの白葡萄炭酸、今までは夏になってから入荷してたんだけともな」
「もう暑いっすもんね」
「そうそう、春なんてどっかいっちゃったよね」
グラスに炭酸水が注がれると。
「あれ?ちょっと苦いのが美味しい」
「そうなんだよ、この苦味がいいんだよ。ただ苦味の管理が炭酸水だから難しくて」
苦いのは葡萄由来のタンニン。
「そのまま冷蔵すると、滓として底に落ちていくんだよ、んで栓開けて飲むと甘めなんだけどもさ、いや、甘いのも美味しいんだけどもね」
滓が見えなくなるまで混ぜると、ほどよい苦味が白葡萄炭酸水に加わるんだが。
「炭酸だからさ、混ぜるの大変なんだよね」
ボトルのまま混ぜてると、吹き出したりします。
「確かにこれは美味しいけども、そういうものなら、家で開けられないっすね」
「そうなんだよな、ただボトルは取ってもオシャレだし、甘いのも好きならば、映えるってのも狙えるし、いいんじゃないかなとは思う」
「それで、職場の女子中心に差し入れ返さなきゃいけなくなったときに、大将のその話を思い出して、白葡萄の炭酸水を持っていったらどうなったと思います?」
「キャーって言われたとか?」
「そうなんですよ、やっぱりイケメンはお返しにもセンスがある!とか言われてましたね」
「羨ましいんじゃないの?」
「いえ、自分の好きな子以外から勘違いされるの嫌なんで、だから今、大変みたいですよアイツ」
私にあの子は気がある。
そっか、みんなの前では言えないけども、そうなんだね。
フッフッフッ
「それは…大丈夫なの?」
「普段オフィスにいないんで、しかもエリートコースなんでもうすぐ部署も変わりますから。昔はモテたいって思っていたんですが、あれを見たら、モテるって大変だなって」
「それはね…」
「大将はどうなんです?奥さんいない今なら正直にいったらどうなんですか?」
「みんなが思ってる以上に奥さんダイシュキなんだよね」
それは噛んだのか、本気で言ったのかわからないが、触れられなかったので。
「今日は何がおすすめですか?」
「今日はね…」
話題を強引に変えた。
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