可愛い天使だと思っていたのは私だけのようです

福ノ内 六森

文字の大きさ
33 / 48

街へ行こう3

しおりを挟む


「ティア?おーい、ティアー?ティアさーーん」

 カチューシャの話をしてから顎に指を当てたまま動かなくなったティアの顔の前で手を振ってみるが反応はない。
 とてもいい機会なので一点を見つめるようにして動かなくなったティアの顔をじっと見つめる。


 か、か、かわいいいいいいいいい!!

 左右で色の違う瞳はキラキラしていて宝石のように美しいし、褐色の肌は大人びたティアをやんちゃにも見せてくれる。
 そして何よりツヤツヤサラサラのこのプラチナブロンド、、、はぁ、かわいい。
 フワッフワな耳がたまに少し動くのがこれまたかわいい。
 さ、触りたい、、、、

 いや!だめ、絶対にダメだ。
 パーソナルなところかもしれないし、これで嫌われたら立ち直れない、

 そう思いながらも勝手に動き出す手を頭ではセクハラだぞ!!と警鐘を鳴らすがふわふわな耳に抗えずあと5センチで触れられる距離になったときだった。

「、、、できるかも!!」

 そう言っていきなり動き始めたティアに驚きつつも、何もなかったフリをして痴漢がバレた人のようにさっと手を隠した。

「何ができ、、「ちょっと待っててね!!」、、、、う、うん」

 痴漢ギリギリの行動がバレていないのかドギマギしながらも平静を装って、何ができるのか聞いてみたがとてもワクワクした顔をして家から飛び出していった。


 え?あれ?置いていかれちゃった?

 ちょっとってどのくらいなのだろうか?
 あんな目を輝かせてワクワクした様子のティアを見てしまったら何時間でも待っていられる。
 耳もピンってしていて可愛かったなー。


 あ、耳、、、どうしよう
 というか、この世界人間いないのか、、
 さっきまでは、私が普通とは違うはずなのに受け入れてくれたティアがいて、もしかしたら街に行けないかもと思って焦ってたからなんとも感じていなかったけど1人になったらこの世界に人間が存在しないという事実に不安になってきた。

 どんな種族がいるのかも気になるが、自分の身を守りながらティアを守れるだろうか、、
 いや、絶対に守ってみせる!
 いざとなったら未知の生き物怖いぞーみたいな感じで嘘ついて逃げよう!

 あーでも一応この世界の種族に見えた方がいいよなー
 耳がないからカチューシャはダメだとして、、あ!!嘴的な何かを作ってみよう!

 バッグの中を漁って、持ってきていた日記帳を破って正方形に切って、、、
 折り紙のような形に整えてから、折っていく。

 子供の頃に指にはめて、カプカプーと遊んでいたものが出来上がったので、それの二か所を日記帳の予定がある日を分かりやすくするために貼っていたシールでとめる。

 「できたー!!ちょっと嘴っぽくない?やったー」

 そう言いながら、嘴を咥えてチェックしてみる。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。

真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。 狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。 私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。 なんとか生きてる。 でも、この世界で、私は最低辺の弱者。

冗談のつもりでいたら本気だったらしい

下菊みこと
恋愛
やばいタイプのヤンデレに捕まってしまったお話。 めちゃくちゃご都合主義のSS。 小説家になろう様でも投稿しています。

無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなった私の話を切実に聞いてほしい!!

カントリー
恋愛
懐かれた時はネコちゃんみたいで可愛いなと思った時期がありました。 でも懐かれたのは、獲物を狙う肉食獣そのものでした。by大空都子。 大空都子(おおぞら みやこ)。食べる事や料理をする事が大好きなぽっちゃりした女子高校生。 今日も施設の仲間に料理を振るうため、買い出しに外を歩いていた所、暴走車両により交通事故に遭い異世界へ転移してしまう。 異世界先は獣人の世界ークモード王国。住民の殆どが美男美女で、おデブは都子だけ。 ダーク 「…美味そうだな…」ジュル… 都子「あっ…ありがとうございます!」 (えっ…作った料理の事だよね…) 元の世界に戻るまで、都子こと「ヨーグル・オオゾラ」はクモード城で料理人として働く事になるが… これは大空都子が黒豹騎士ダーク・スカイに懐かれ、最終的には逃げられなくなるお話。 ★いいね・応援いただけると嬉しいです。創作の励みになります。

わんこ系婚約者の大誤算

甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。 そんなある日… 「婚約破棄して他の男と婚約!?」 そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。 その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。 小型犬から猛犬へ矯正完了!?

お兄様「ねえ、イケナイ事をしよっか♡」

小野
恋愛
父が再婚して新しく出来たお兄様と『イケナイ事』をする義妹の話。

隣人の幼馴染にご飯を作るのは今日で終わり

鳥花風星
恋愛
高校二年生のひよりは、隣の家に住む幼馴染の高校三年生の蒼に片思いをしていた。蒼の両親が海外出張でいないため、ひよりは蒼のために毎日ご飯を作りに来ている。 でも、蒼とひよりにはもう一人、みさ姉という大学生の幼馴染がいた。蒼が好きなのはみさ姉だと思い、身を引くためにひよりはもうご飯を作りにこないと伝えるが……。

転生先のご飯がディストピア飯だった件〜逆ハーレムはいらないから美味しいご飯ください

木野葛
恋愛
食事のあまりの不味さに前世を思い出した私。 水洗トイレにシステムキッチン。テレビもラジオもスマホある日本。異世界転生じゃなかったわ。 と、思っていたらなんか可笑しいぞ? なんか視線の先には、男性ばかり。 そう、ここは男女比8:2の滅び間近な世界だったのです。 人口減少によって様々なことが効率化された世界。その一環による食事の効率化。 料理とは非効率的な家事であり、非効率的な栄養摂取方法になっていた…。 お、美味しいご飯が食べたい…! え、そんなことより、恋でもして子ども産め? うるせぇ!そんなことより美味しいご飯だ!!!

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

処理中です...