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ティアSIDE
出会いまでティア9
しおりを挟む次の日、約束は昼過ぎからだったため日が昇ってから目を覚まし適当に準備を始めた。
約束の時間ぴったりに待ち合わせ場所に到着すると彼女はまだいなかったため、周りを見る。
すると手を繋いで楽しそうに目の前を歩く親子が目に入り、自分はしたこともこれからできる見込みもない楽しげなその風景になんとも言えない気持ちになり、フードを深く被りこれからどう過ごしていくかを考える。
このまま、この街で過ごすならば家を購入してもいいだろうが、もし自分の色がバレてしまった時のことを考えるとこのまま宿を転々として暮らす方が良いのではないか、、
それともいっそ森の中で誰とも会うことなく過ごすか、、?
「お待たせぇ~。準備に時間かかっちゃってぇ~、ごめんねぇ」
考え込んでいたため分からなかったが、すぐ近くに上目遣いで体をくねらせるシレネがいたことに声をかけられたことで気がついた。
「大丈夫ですよ。どこへ行きたいのですか?」
「まずはぁ~服屋さんでしょぉ~、それから小物も見たいしぃ~」
指を折りながらそう言う彼女に相槌を打ちながら歩き始める。
時折出店に可愛いと言いながら立ち止まり上目遣いで見てくる彼女に、自分は何が可愛いのか全く理解はできなかったため曖昧に笑う。
そんな風に服屋でも小物を見ている間も、後ろをついて歩く自分に時折可愛いーと言いながら上目遣いをしてくるが意図も可愛さも分からず、誤魔化すように笑うしかできなかった。
あれだけお金目当てだと豪語していた彼女だったため、何かをねだられると思ったがそんなこともなくやはり友達としては仲良くできそうだと思った。もう、買い物の付き添いはごめんだが、、
そろそろ帰るかと小物屋を出た時だった。
ザワザワと騒がしくなった周りの人の目線が、1人に向かっていることに気がついた。
その人物を目で追ってみるとフードが破れたのか何も被っていない、自分よりは左右の目の色の差がないが色素の薄い瞳を持った男性がいた。
自分が今ここでフードを取ったら、彼よりも注目を浴び嫌悪の目で見られるのだろうと考え気分が悪くなっていると、横にいたシレネの頭がフッと消えた。
どうしたのだろうと彼女がいた場所をみると、地面に落ちている石を拾うためにしゃがんでいた。
まさか、と思いながらも見ていると彼に石を投げるように振りかぶったため慌てて止めた。
愕然とした。
先程までは友人だと思っていた彼女だったが、それも彼女が自分の色を知らないからから思えていたことだと現実を突きつけられた。
ふと周りの人たちを見ても、嫌そうに顔を顰めている人、怯えたように距離を取りながらチラチラと見ている人、シレネのように投げられるものはないかと探している人。
その中には最近話すようになった冒険者やギルドの受付もいて、自分が瞳も色素が薄く色も左右で違い、種族としても奇種であると知ったら反応がもっと過激になるのは簡単に想像できた。
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