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盈月
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「瑠璃、どうしてるかな……」
ーーきっと、どうもしてないんだろうな。
彼女を取り巻く環境は芳しくはなかった。
ツイッターを介して拡散された写真は保護者達の目にも触れ、潔癖な大人は瑠璃を排斥しようと行動している。
今彼女に下されている判決は"一週間の停学"
しかし、場合によってはそれが永遠となる。
ーー……瑠璃は退学だって言われても平気なのかな。
私と会えなくても平気なのかな。
知らずに気分は重くなる。授業も何も聞こえない。頭の中は瑠璃の事ばかり。
まるで恋しているみたいにそれしか考えられない。
ーー私はこんなにも瑠璃の事考えてるのに。
押しつけがましい感情を脳裏に浮かぶ少女に向ける。「退学? ふーん、そうなんだ」
当たり前のようにそう言う彼女が想像できた。逆にそれしか想像できない。
私って一体何なんだろう……。
最近考えてしまう。西山さんが言ったから始まった友人関係。彼女の意思ではなかった関係。
瑠璃は私の事どう思っているの?
知りたい。だけど本人には聞けない。遠慮を知らないあの子が何と言うかが怖い。関係が崩れてしまいそうで怖い。このまま、なあなあだとしても一緒に居たい。
「私、弱くなったな」
仮面を被ったままでいたら、こんな事で悩みなんてしなかった。こんなに我儘な自分なんて見なくて済んだ。自分自身に強がっていられた。それなのに。私はこんなに変えられてしまったのになんでーー。
「あ、巴、来たんだ」
瑠璃は気だるげに家から出てくる。
「いいよ、入って」
そして私を招き入れた。
その背中。とても小柄なそれは、なんで出会った時と少しも変わらないのだろう。
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