END-GAME【日常生活編】

孤高

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番外編(過去編)

関係

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最終章《芽生え》より






文化祭は終わり、只今体育館で片付けをしている最中だ

奏太「いやぁ~今年の文化祭は最高だったぜ」

パイプ椅子を運びながら話しかけてくる

魁斗「だな、色々出し物とか芸が増えたもんな」

奏太「ちげぇよ!花さんの生ライブだろ!」

その言葉に僕はギクリとする
なぜか、簡単に言うと先輩達に嫉妬されイジメを受けている霧崎花さんを助けて、花さんが僕のことを好きになってくれた。ということが起きたわけなのだが

鶫「集どうしたの?にやけてるけど」

集「な、なにが?」

にやけていた?僕が?嬉しいのか?花さんが好きになってくれたことが?

鶫「なにって、にやけてたからさ」

愛理「思い出し笑いよ、よくあることよ」

集「そうそう」

そして体育館の入り口のドアが開き、薄桃の髪をした女性が神々しく、他の生徒とは確実にオーラが違う。

奏太「花さんだ!!」

魁斗「お、着替えたようだな」

鶫「なんか…探しているみたいだね」

愛理「花さん可愛いなぁ…」

霧崎花は何かを探すようにキョロキョロあたりを見回している。

集「…まさか」

探しているのは…僕…なわけないよな
そして目を合わせないように人ごみに隠れて
今どこにいるのか確認しようとしたその時

花「あ」

集「あ」

目が合ってしまった。そしてとてつもない満面の笑みでこちらに走ってくるフォームを見せる

集「ごめんちょっと魁斗!!自分のパイプ椅子運んどいて!!」

魁斗「え?お、おぉ任せろ」

そして体育館の出口へと猛ダッシュで逃げる、こんなとこで花さんと会話をすれば間違いなく男子から滅多打ちにされるだろう

奏太「おぉーいどこいくんだよ~」

そして魁斗達がパイプ椅子を運びながら話しているその集会の真ん中を突っ切る霧崎花がいた

花「待ってよしゅう!なんにもしないよ?」

奏太「あ、花さん!」

花は奏太の言葉には1秒も反応せずに集が逃げていった出口へと走っていく

魁斗「な、集?」

鶫「集を追いかけてたの?」

愛理「き、聞き間違いよ」

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