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絶滅危惧種?
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わたしは椅子からずり落ちそうになるくらい怯んだ。
「ああああのっ!」
目の端に、笑いを堪えるおケイちゃんの姿が見えた。
やだぁ!
今までに感じた事のないくらいの勢いで心臓がドキドキしてる。
「こっ、この前はありがとうございま……っ」
勢い良く立ち上がって頭を下げようとしたわたしの視界が一瞬真っ黒になった。
「その位置から今、急に頭下げたら俺の顔面に直撃だぜ」
はっ。今、わたしの顔一面を覆うのは。ケンさんの大きな手!
きゃああああ……! わたし、ジタバタ。
「ひっ、ひまり、面白すぎ……。ケンさん、分かったでしょ。この子がどんな子か」
おケイちゃんが、テーブル叩いて笑っていた。わたしの顔からゆっくりと手が離された。ケンさんのため息が聞こえた
「この間の事は別にいいけどよ。それより、おケイ。こんなの、あんなとこに野放しにすんなよ」
のばなし。
野放しって。弁明しようとしたけれどその前におケイちゃんがお口を挟む。
「違うよ、説明したでしょ。わたしは撒かれたの」
その通りでございます。わたしは、恥ずかしさに身を縮こまらせた。
「撒いた挙句、迷子になってりゃ、世話ねーよな」
心底呆れた感一杯のケンさんの様子に私はちょっと心が痛い。だって、と心中の言葉を口にしようとしたけれど、顔が火照ってますます声が小さくなる。
穴があったら、入りたい。
「もの凄い勢いでお店飛び出して、急いで追い掛けたけどもう背中すら見えなかった。ひまり、あんなに足早かった?」
おケイちゃん、笑いながら話す。
もう覚えてないです。
顔が上げられなくなってしまったわたしの頭が、優しく撫でられた。
「そりゃおケイが悪いな」
え……。
「いくら幼なじみでもお前と同じ感覚じゃねーんだろ、この様子だと。こんなお嬢、無理矢理そんなとこに連れてかれりゃテンパるに決まっんだろ。」
「ヒドイ言われようだけど。私だって分かってるんだけどね。ひまりと色んな事楽しみたいな、って思ったのよ」
二人のやり取りの中には、微かに優しさが滲む。ケンさんって、分からないです。
でも、それより何より、頭に触れてる大きな手から初めて感じるような温もりが拡がって、ツキン、と胸が痛くなる。まるでそこに心臓があるみたいにどきどきしていた。
「で、ケンさん」
不意におケイちゃんに話し掛けられたケンさん、わたしの頭から手を離した。ふわっと離れた感覚は、この前、繋がれていた手が離れた時に似た感覚だ。火照っていた頭が、冷気に感じる空気に晒された。
ケンさんの手は、魔法みたいです。もう少し、触れていたいな、という気持ちも、あの時と変わらずわたしの中に生まれていた。トクトクと鳴る鼓動が、全身の火照りが引くのを妨げていた。
深呼吸していると、おケイちゃん。
「この間の話の続き。この子と、ちょっと付き合ってみない?」
え、ええ!? お、おケイちゃん! その話はこの前もうすでに、
「それはこの間答えた筈だけど?」
ケンさんが、わたしが言うより先に言った。分かってはいたけれど、改めて言葉にされると、胸が刺されたような痛みが拡がって息が止まりそうになる。
分かっては、いたけれど。急に、空気中の酸素が半分になったみたいに息苦しくなった。拒絶された時の痛みって、こんなになるの?
込み上げてきそうな涙を必死に堪えてわたしは、おケイちゃんを見た。ケンさんを見られなくなった。ふらふらと、椅子に腰を下ろす。
おケイちゃんは呟くような小さな声で言っていた。
「この子なら、遊び人のアンタが真剣にならざる得ないと思ったんだけど」
わたしにはよく意味が分からなかったけど。
「お前は昔からお節介なんだよ」
ため息混じりにケンさんが言った。
「それがおケイだから仕方ないだろ」
ずっと、わたし達のやり取りを聞いてるか聞いてないか分からなかった平田さんが初めて本から顔を上げた。
生まれた時からご近所で、ずーっと一緒にだったおケイちゃん。おケイちゃんの周りには、いつもたくさんのお友達がいた。そんな元気なおケイちゃんは、
『こんな窮屈な学校、もういられない!』
なんて、幼稚舎からずっと通った女学院を飛び出して、高校から共学の、男の子の方が多いくらいの学校に入った。
そこでも、全然今までと変わらず、おケイちゃんらしさを発揮していたみたいです。平田さんの言葉が、何だかとっても私の心に響いて。わたしの知らない時間が流れていたんだな、なんてちょっとだけ置いてきぼりになったみたいな……そんな、寂しさに近い、チクン、という痛みを感じていた。
肩を竦めたケンさんは、このしんみりとしてしまった空気を変えるような口調で言った。
「じゃあ、俺は、今日は山部(山岳部)の顧問にだけ挨拶して帰るから」
あ、帰っちゃう。
反射的にそう思った自分に驚いた。
苦しいのに、傍にいたい。なんで、相反するような感情が生まれるんだろう。この気持ちは、何を意味しているのだろう。
もう少し、ここにいないんですか? なんて言葉口には出来なかったけど、わたしの心に秋風みたいな風が吹き抜けた。寂しい、とか切ない、とか、そんな感情で胸が一杯になっていた。
「何よ、ケンさんもう帰るの」
わたしの気持ち、おケイちゃんが代弁してくれた。
モットココニイテ。
心の中にいるわたしが、言ってた。
「俺は、今朝こっちに帰って来てろくに寝てねーんだよ。もう帰って寝る」
うつ向いちゃったわたしの足首が、
「いったいっ!」
おケイちゃんに蹴られた! 突然の衝撃に飛び上がったわたしは前につんのめった。結果。目の前! 目の前にケンさんのTシャツの胸元。
「おっと」
転びそうになったわたしの身体をケンさんの腕が支えてくれた。
筋肉を直に感じる、硬い腕。それは、初めて触れる、男の人の――、
「えあ……っ、あっ、あの……っ、あっ」
耳まで熱くなっちゃったわたしは慌てて体勢を立て直して、ケンさんから離れた。
いやぁっ! もう完全に変な人!!
うつ向いちゃったわたしの頭の上から、プッと吹き出す声が降ってきた。
「面白れぇな」
その、凄く優しい柔らかくて低い声がわたしの心臓を掴んだ。え、と顔を上げると、次の瞬間、クシャッと頭を撫でられた。
大きな手と、温かな感触。じわっと熱いものが込み上げるくらいに胸が、キュン……ッて鳴った――。
フワッとケンさんがわたしの顔を覗き込む。
「絶滅危惧種だな」
え? え? オロオロするわたしにケンさん、ハハハと笑った。
「おケイ、生憎だけど、やっぱ俺はお前の期待には添えねーよ。んじゃな」
「ちょっとっ! ケンさん!」
立ち上がったおケイちゃんがケンさん呼んだけど、もう彼は私達に背中を向けて歩き出していた。
立ち尽くすわたしは、ヒラヒラッと手を振るケンさんの、ナップサックを背負った大きな背中をずっと見つめてた。
わたしの心に残されたのは。胸を締め付けられるような寂しさと、切なさ。生まれて初めて知る、痛みの感覚。
わたしはもしかして――、と思った時、何か強い気のような、オーラの気配を感じて、わたしはハッとおケイちゃんに視線を向けた。
おケイちゃんの目が、キラン、と光った。ような気がした。
おケイちゃん?
わたしにニッと笑いかけたおケイちゃん、言った。
「ひまり、いい? 諦めることないからね。私に任せなさい」
おケイちゃんの、目を少し細めた笑みは何かを企んでいる時の顔。この笑み見た後は大抵――、
「一度思いついたことは時間かけてでも必ず実現させる、有言実行必至、がおケイだから、ひまりさん、覚悟しておくんだね」
いつの間にか本を置いていた平田さんが優雅にコーヒー飲みながら、ぼそりと言った。
さすが彼氏さんです。よくご存じです。そう、おケイちゃんのこの笑みを見たらその後は「ひええっ」となる事件が起きる。
おケイちゃん「よぉしっ」と手を叩いた。
波乱の予感しかしません。
眉を下げて見つめるわたしにおケイちゃんはウインクしてみせた。
あの、おケイちゃん。こう言っては何なのですが、あなたが張り切ると、その、そのですね。けっこう、大変なことになったり、します。
でも。
でもね。不思議と、結果オーライになることが多いのも、事実なのです。
「ああああのっ!」
目の端に、笑いを堪えるおケイちゃんの姿が見えた。
やだぁ!
今までに感じた事のないくらいの勢いで心臓がドキドキしてる。
「こっ、この前はありがとうございま……っ」
勢い良く立ち上がって頭を下げようとしたわたしの視界が一瞬真っ黒になった。
「その位置から今、急に頭下げたら俺の顔面に直撃だぜ」
はっ。今、わたしの顔一面を覆うのは。ケンさんの大きな手!
きゃああああ……! わたし、ジタバタ。
「ひっ、ひまり、面白すぎ……。ケンさん、分かったでしょ。この子がどんな子か」
おケイちゃんが、テーブル叩いて笑っていた。わたしの顔からゆっくりと手が離された。ケンさんのため息が聞こえた
「この間の事は別にいいけどよ。それより、おケイ。こんなの、あんなとこに野放しにすんなよ」
のばなし。
野放しって。弁明しようとしたけれどその前におケイちゃんがお口を挟む。
「違うよ、説明したでしょ。わたしは撒かれたの」
その通りでございます。わたしは、恥ずかしさに身を縮こまらせた。
「撒いた挙句、迷子になってりゃ、世話ねーよな」
心底呆れた感一杯のケンさんの様子に私はちょっと心が痛い。だって、と心中の言葉を口にしようとしたけれど、顔が火照ってますます声が小さくなる。
穴があったら、入りたい。
「もの凄い勢いでお店飛び出して、急いで追い掛けたけどもう背中すら見えなかった。ひまり、あんなに足早かった?」
おケイちゃん、笑いながら話す。
もう覚えてないです。
顔が上げられなくなってしまったわたしの頭が、優しく撫でられた。
「そりゃおケイが悪いな」
え……。
「いくら幼なじみでもお前と同じ感覚じゃねーんだろ、この様子だと。こんなお嬢、無理矢理そんなとこに連れてかれりゃテンパるに決まっんだろ。」
「ヒドイ言われようだけど。私だって分かってるんだけどね。ひまりと色んな事楽しみたいな、って思ったのよ」
二人のやり取りの中には、微かに優しさが滲む。ケンさんって、分からないです。
でも、それより何より、頭に触れてる大きな手から初めて感じるような温もりが拡がって、ツキン、と胸が痛くなる。まるでそこに心臓があるみたいにどきどきしていた。
「で、ケンさん」
不意におケイちゃんに話し掛けられたケンさん、わたしの頭から手を離した。ふわっと離れた感覚は、この前、繋がれていた手が離れた時に似た感覚だ。火照っていた頭が、冷気に感じる空気に晒された。
ケンさんの手は、魔法みたいです。もう少し、触れていたいな、という気持ちも、あの時と変わらずわたしの中に生まれていた。トクトクと鳴る鼓動が、全身の火照りが引くのを妨げていた。
深呼吸していると、おケイちゃん。
「この間の話の続き。この子と、ちょっと付き合ってみない?」
え、ええ!? お、おケイちゃん! その話はこの前もうすでに、
「それはこの間答えた筈だけど?」
ケンさんが、わたしが言うより先に言った。分かってはいたけれど、改めて言葉にされると、胸が刺されたような痛みが拡がって息が止まりそうになる。
分かっては、いたけれど。急に、空気中の酸素が半分になったみたいに息苦しくなった。拒絶された時の痛みって、こんなになるの?
込み上げてきそうな涙を必死に堪えてわたしは、おケイちゃんを見た。ケンさんを見られなくなった。ふらふらと、椅子に腰を下ろす。
おケイちゃんは呟くような小さな声で言っていた。
「この子なら、遊び人のアンタが真剣にならざる得ないと思ったんだけど」
わたしにはよく意味が分からなかったけど。
「お前は昔からお節介なんだよ」
ため息混じりにケンさんが言った。
「それがおケイだから仕方ないだろ」
ずっと、わたし達のやり取りを聞いてるか聞いてないか分からなかった平田さんが初めて本から顔を上げた。
生まれた時からご近所で、ずーっと一緒にだったおケイちゃん。おケイちゃんの周りには、いつもたくさんのお友達がいた。そんな元気なおケイちゃんは、
『こんな窮屈な学校、もういられない!』
なんて、幼稚舎からずっと通った女学院を飛び出して、高校から共学の、男の子の方が多いくらいの学校に入った。
そこでも、全然今までと変わらず、おケイちゃんらしさを発揮していたみたいです。平田さんの言葉が、何だかとっても私の心に響いて。わたしの知らない時間が流れていたんだな、なんてちょっとだけ置いてきぼりになったみたいな……そんな、寂しさに近い、チクン、という痛みを感じていた。
肩を竦めたケンさんは、このしんみりとしてしまった空気を変えるような口調で言った。
「じゃあ、俺は、今日は山部(山岳部)の顧問にだけ挨拶して帰るから」
あ、帰っちゃう。
反射的にそう思った自分に驚いた。
苦しいのに、傍にいたい。なんで、相反するような感情が生まれるんだろう。この気持ちは、何を意味しているのだろう。
もう少し、ここにいないんですか? なんて言葉口には出来なかったけど、わたしの心に秋風みたいな風が吹き抜けた。寂しい、とか切ない、とか、そんな感情で胸が一杯になっていた。
「何よ、ケンさんもう帰るの」
わたしの気持ち、おケイちゃんが代弁してくれた。
モットココニイテ。
心の中にいるわたしが、言ってた。
「俺は、今朝こっちに帰って来てろくに寝てねーんだよ。もう帰って寝る」
うつ向いちゃったわたしの足首が、
「いったいっ!」
おケイちゃんに蹴られた! 突然の衝撃に飛び上がったわたしは前につんのめった。結果。目の前! 目の前にケンさんのTシャツの胸元。
「おっと」
転びそうになったわたしの身体をケンさんの腕が支えてくれた。
筋肉を直に感じる、硬い腕。それは、初めて触れる、男の人の――、
「えあ……っ、あっ、あの……っ、あっ」
耳まで熱くなっちゃったわたしは慌てて体勢を立て直して、ケンさんから離れた。
いやぁっ! もう完全に変な人!!
うつ向いちゃったわたしの頭の上から、プッと吹き出す声が降ってきた。
「面白れぇな」
その、凄く優しい柔らかくて低い声がわたしの心臓を掴んだ。え、と顔を上げると、次の瞬間、クシャッと頭を撫でられた。
大きな手と、温かな感触。じわっと熱いものが込み上げるくらいに胸が、キュン……ッて鳴った――。
フワッとケンさんがわたしの顔を覗き込む。
「絶滅危惧種だな」
え? え? オロオロするわたしにケンさん、ハハハと笑った。
「おケイ、生憎だけど、やっぱ俺はお前の期待には添えねーよ。んじゃな」
「ちょっとっ! ケンさん!」
立ち上がったおケイちゃんがケンさん呼んだけど、もう彼は私達に背中を向けて歩き出していた。
立ち尽くすわたしは、ヒラヒラッと手を振るケンさんの、ナップサックを背負った大きな背中をずっと見つめてた。
わたしの心に残されたのは。胸を締め付けられるような寂しさと、切なさ。生まれて初めて知る、痛みの感覚。
わたしはもしかして――、と思った時、何か強い気のような、オーラの気配を感じて、わたしはハッとおケイちゃんに視線を向けた。
おケイちゃんの目が、キラン、と光った。ような気がした。
おケイちゃん?
わたしにニッと笑いかけたおケイちゃん、言った。
「ひまり、いい? 諦めることないからね。私に任せなさい」
おケイちゃんの、目を少し細めた笑みは何かを企んでいる時の顔。この笑み見た後は大抵――、
「一度思いついたことは時間かけてでも必ず実現させる、有言実行必至、がおケイだから、ひまりさん、覚悟しておくんだね」
いつの間にか本を置いていた平田さんが優雅にコーヒー飲みながら、ぼそりと言った。
さすが彼氏さんです。よくご存じです。そう、おケイちゃんのこの笑みを見たらその後は「ひええっ」となる事件が起きる。
おケイちゃん「よぉしっ」と手を叩いた。
波乱の予感しかしません。
眉を下げて見つめるわたしにおケイちゃんはウインクしてみせた。
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