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おかえりなさい
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「たった今、ヘリで二人救出しました!」
無線機から聞こえた声に、歓声が上がり、ロッジ内が沸いた。最後の二人が救助されて、遭難していた五人全員の無事が確認された。
先生は、関係者ではなくてもこの場に居合わせ見守ってくれていた方々にお礼の挨拶をして回り、戻って来ていた山岳救助隊の方達は、グラスビールで乾杯を始めた。その中に東堂さんも入っていく。南さんは、女の子の部員さん達とお話しをしていた。
「五人全員無事なんて、奇跡だ」
山岳部員さん達に囲まれた先生が涙ながらに話していた。
ロッジ中が安堵の空気に満たされる中で、わたしだけがその流れに乗り切れていません。
ケンさんが、いないの。
ケンさんが、戻って来ていないの。
ねえ、みんな。誰か忘れてませんか。
南さんと外でお話ししていたわたしは、南さんが中に戻っても、直ぐに後を追わなかった。ケンさんがいる方角をずっと見ていた。
ここから見ていたって分からないけれど、ずっと祈り続けてた。どうか、どうか無事でいてくださいって。
南さんからだいぶ遅れて中に戻ると、ロビーの空気が一変していた。
無線から聞こえる救助隊の方達の緊迫したやり取りを、皆が固唾を呑んで見守っていた。今どんな状況なのかな、って気になったけれど聞ける雰囲気ではなくて、遠巻きに見ていた。
ケンさんは? ケンさんはどうなったの? そう思いながらじっと待っていたら、滑落してしまった二人の救助ヘリでの救出劇があって、山中での捜索で無事発見救出もあって、今に至ります。
結局、ケンさんの声は聞けなかったし、ケンさんがそこにいたのかも伺えなかった。
今、盛り上がっている中にケンさんがいない事が耐えられなくてわたしはそっと外に出た。
劇的な救出劇から数時間。日没を迎えて真っ暗になったお空は雨を降らせていた。灯のない山は真っ暗闇で、吸い込まれそう。この闇の何処かにケンさんはいるの?
ねえ、ケンさん。わたしこんなところまで頑張って登って来たんですよ。
わたしはまだ、ちゃんとケンさんとお話ししていない。ケンさんにどうしても伝えたい事があるんですよ。ねえ、ケンさん。
話したい事が際限なく溢れて来る。ベンチに座り込んで、膝を抱えて顔を埋めた。
ケンさん、どこ? どこに行っちゃったの?
皆、不自然なくらいケンさんの事を話さない。わたしが「ケンさんは?」って聞こうとしたら、さり気なく交わされちゃって、誰も話してくれないの。どうして? わたしが外にいる間に何かあったのかな。
いやだよ、ケンさん! いなくならないで! 誰もケンさんを連れて行かないで!
フード付きの撥水ジャケットを着ていても、長時間雨に当たれば水が浸透して中の衣服に到達する。服が濡れてきたかもしれない。でも、ここから動きたくない。ケンさんがいないとこになんて、いたくないから。
頭が痛くなってきました。酸素が薄いせいと思う。それ以上に、今になってここまで来た疲れがどっと襲ってきたのだと思う。気が張っていたんだと思う。
もう、疲れちゃいました。
顔を膝に埋めたまま、うううって泣き出したわたしの耳に、声が聞こえた。
「おいおい、こんなとこで雨に濡れて風邪でも引いたら明日、下山出来ねーぞ」
これは、幻聴?
頭に、優しく手が置かれた。この手を、わたしは知ってる。
「まあ、熱出して動けなかったら、俺がおぶって下山してやるけどな」
ゆっくりと顔を上げると、ヘッドライトの明かりをまともに見てしまって目が一瞬見えなくなってしまった。一回目を閉じます。
待って。待ってください。少し考えます。神様、これは現実ですか。
「ったく。いい子で待ってろって言った筈なのにな」
わたしは首を振る。確かに、〝いい子って何ですか、悪い事なんてしないでしょ〟ってメッセージに悪態ついたわたしです。でも。
「待ってなんていられなかったんだもん。それに悪い事なんて、して」
言いかけて言葉を詰まらせた。わたし、お家に嘘ついて来ました。充分、悪い事してました。
「してました」
消え入りそうな声で言ったわたしの耳に、クックと笑う声が滑り込む。頭に置かれていた手が離れて、わたしの身体はしっかりと抱きしめられた。
頬に触れるジャケットが雨に濡れてる。硬い胸に逞しい腕。わたしの目から、涙が溢れて止まらなくなった。
抱きしめる手が、頭を撫でてくれた。
「お嬢に驚かされて大事な無線機落っことして壊しちまった」
ああ、だからあの時。だから通信が途絶えてしまったんだ。
「ケンさん!」
無事だった。ケンさんが無事だった。あの時落ちたのはケンさんじゃなくて、ケンさんが手にしていた無線機だった!
ケンさん。ケンさん、ケンさん、ケンさん!
わたしもケンさんにしがみ付こうとして手を伸ばしたら、ケンさんの背中は大きなリュックが占領していました。
いいもん、リュックごと抱きしめちゃう。ケンさんの背中の大きなリュックを両手で掴んだ。
「ここまで、よく来られたな。よく頑張ったな。凄いぞ、お嬢」
甘く柔らかく響く大好きな声。胸が痺れて、身体の芯が熱くなる。
うん、うんうんうん!
ケンさんの腕の中でわたしは何度も頷いた。
〝よく頑張ったな〟
ケンさんのその言葉は、どんな疲れも吹き飛ばしてしまう。ちょっと前の〝疲れた〟なんてもうどっか行っちゃいました。
抱きしめてくれていた腕がふわりと解ける。顔を上げると、いつの間にかヘッドライトは消されていて、ロッジから漏れる明かりの下に、ケンさんのお顔がしっかりと見えた。
ちょっとお疲れの色が見えたけれど、晴れ晴れとした表情。薄暗い中に漏れる明かりの作る陰影が彫りの深いお顔をドキッとするくらい綺麗に見せていた。
そうでした。改めて、ケンさんは美男と知らされる。そこに精悍さが加わって、真っ直ぐに見つめると心臓止まってしまいそうになる。でも、目を離すのは嫌です。
見つめ合っているとケンさんが表情を和らげた。顔を両手で挟まれたと思ったら、ケンさん、フッと吹き出した。
「中々な、山ガールスタイルじゃねーの」
ハッとする。
南さんが揃えてくれた登山ファッションは、とてもお洒落だった。でも、こんなスポーティーというか、カジュアルなファッションに身を包んだ事は初めてで、我に帰ると不似合いと気づき、恥ずかしい。
「あ、あのね、これは」
「案外似合ってるぞ」
「え、そうですか」
目をしっかりと合わせて、笑った。
もう一度、抱きしめられる。今度は、ちょっと苦しくなるくらい強く。
「ケンさん?」
「よかった」
「え?」
「戻って、来られた。もう一度、お嬢に会えた」
呟くような声だった。胸が締め付けられて、泣きそうです。
「おかえりなさい、ケンさん」
わたしも抱きしめ返して、言う。
「雨で足元危うくて、ヤバいと思った時が何度もあった。けど、お嬢に戻るって言ったからな。今回はそれが俺のポテンシャルになっていた。それに」
ケンさんの腕に、ちょっと力が込められた。
「もう二度と、同じ事繰り返させないって自分自身に誓っていたから」
心がギュッと掴まれたように苦しくなった。ケンさんの中から決して消える事のない憂いの過去。わたしに、共有させてもらえませんか。
「ケンさん」
わたしは、そっと一歩踏み出す。
無線機から聞こえた声に、歓声が上がり、ロッジ内が沸いた。最後の二人が救助されて、遭難していた五人全員の無事が確認された。
先生は、関係者ではなくてもこの場に居合わせ見守ってくれていた方々にお礼の挨拶をして回り、戻って来ていた山岳救助隊の方達は、グラスビールで乾杯を始めた。その中に東堂さんも入っていく。南さんは、女の子の部員さん達とお話しをしていた。
「五人全員無事なんて、奇跡だ」
山岳部員さん達に囲まれた先生が涙ながらに話していた。
ロッジ中が安堵の空気に満たされる中で、わたしだけがその流れに乗り切れていません。
ケンさんが、いないの。
ケンさんが、戻って来ていないの。
ねえ、みんな。誰か忘れてませんか。
南さんと外でお話ししていたわたしは、南さんが中に戻っても、直ぐに後を追わなかった。ケンさんがいる方角をずっと見ていた。
ここから見ていたって分からないけれど、ずっと祈り続けてた。どうか、どうか無事でいてくださいって。
南さんからだいぶ遅れて中に戻ると、ロビーの空気が一変していた。
無線から聞こえる救助隊の方達の緊迫したやり取りを、皆が固唾を呑んで見守っていた。今どんな状況なのかな、って気になったけれど聞ける雰囲気ではなくて、遠巻きに見ていた。
ケンさんは? ケンさんはどうなったの? そう思いながらじっと待っていたら、滑落してしまった二人の救助ヘリでの救出劇があって、山中での捜索で無事発見救出もあって、今に至ります。
結局、ケンさんの声は聞けなかったし、ケンさんがそこにいたのかも伺えなかった。
今、盛り上がっている中にケンさんがいない事が耐えられなくてわたしはそっと外に出た。
劇的な救出劇から数時間。日没を迎えて真っ暗になったお空は雨を降らせていた。灯のない山は真っ暗闇で、吸い込まれそう。この闇の何処かにケンさんはいるの?
ねえ、ケンさん。わたしこんなところまで頑張って登って来たんですよ。
わたしはまだ、ちゃんとケンさんとお話ししていない。ケンさんにどうしても伝えたい事があるんですよ。ねえ、ケンさん。
話したい事が際限なく溢れて来る。ベンチに座り込んで、膝を抱えて顔を埋めた。
ケンさん、どこ? どこに行っちゃったの?
皆、不自然なくらいケンさんの事を話さない。わたしが「ケンさんは?」って聞こうとしたら、さり気なく交わされちゃって、誰も話してくれないの。どうして? わたしが外にいる間に何かあったのかな。
いやだよ、ケンさん! いなくならないで! 誰もケンさんを連れて行かないで!
フード付きの撥水ジャケットを着ていても、長時間雨に当たれば水が浸透して中の衣服に到達する。服が濡れてきたかもしれない。でも、ここから動きたくない。ケンさんがいないとこになんて、いたくないから。
頭が痛くなってきました。酸素が薄いせいと思う。それ以上に、今になってここまで来た疲れがどっと襲ってきたのだと思う。気が張っていたんだと思う。
もう、疲れちゃいました。
顔を膝に埋めたまま、うううって泣き出したわたしの耳に、声が聞こえた。
「おいおい、こんなとこで雨に濡れて風邪でも引いたら明日、下山出来ねーぞ」
これは、幻聴?
頭に、優しく手が置かれた。この手を、わたしは知ってる。
「まあ、熱出して動けなかったら、俺がおぶって下山してやるけどな」
ゆっくりと顔を上げると、ヘッドライトの明かりをまともに見てしまって目が一瞬見えなくなってしまった。一回目を閉じます。
待って。待ってください。少し考えます。神様、これは現実ですか。
「ったく。いい子で待ってろって言った筈なのにな」
わたしは首を振る。確かに、〝いい子って何ですか、悪い事なんてしないでしょ〟ってメッセージに悪態ついたわたしです。でも。
「待ってなんていられなかったんだもん。それに悪い事なんて、して」
言いかけて言葉を詰まらせた。わたし、お家に嘘ついて来ました。充分、悪い事してました。
「してました」
消え入りそうな声で言ったわたしの耳に、クックと笑う声が滑り込む。頭に置かれていた手が離れて、わたしの身体はしっかりと抱きしめられた。
頬に触れるジャケットが雨に濡れてる。硬い胸に逞しい腕。わたしの目から、涙が溢れて止まらなくなった。
抱きしめる手が、頭を撫でてくれた。
「お嬢に驚かされて大事な無線機落っことして壊しちまった」
ああ、だからあの時。だから通信が途絶えてしまったんだ。
「ケンさん!」
無事だった。ケンさんが無事だった。あの時落ちたのはケンさんじゃなくて、ケンさんが手にしていた無線機だった!
ケンさん。ケンさん、ケンさん、ケンさん!
わたしもケンさんにしがみ付こうとして手を伸ばしたら、ケンさんの背中は大きなリュックが占領していました。
いいもん、リュックごと抱きしめちゃう。ケンさんの背中の大きなリュックを両手で掴んだ。
「ここまで、よく来られたな。よく頑張ったな。凄いぞ、お嬢」
甘く柔らかく響く大好きな声。胸が痺れて、身体の芯が熱くなる。
うん、うんうんうん!
ケンさんの腕の中でわたしは何度も頷いた。
〝よく頑張ったな〟
ケンさんのその言葉は、どんな疲れも吹き飛ばしてしまう。ちょっと前の〝疲れた〟なんてもうどっか行っちゃいました。
抱きしめてくれていた腕がふわりと解ける。顔を上げると、いつの間にかヘッドライトは消されていて、ロッジから漏れる明かりの下に、ケンさんのお顔がしっかりと見えた。
ちょっとお疲れの色が見えたけれど、晴れ晴れとした表情。薄暗い中に漏れる明かりの作る陰影が彫りの深いお顔をドキッとするくらい綺麗に見せていた。
そうでした。改めて、ケンさんは美男と知らされる。そこに精悍さが加わって、真っ直ぐに見つめると心臓止まってしまいそうになる。でも、目を離すのは嫌です。
見つめ合っているとケンさんが表情を和らげた。顔を両手で挟まれたと思ったら、ケンさん、フッと吹き出した。
「中々な、山ガールスタイルじゃねーの」
ハッとする。
南さんが揃えてくれた登山ファッションは、とてもお洒落だった。でも、こんなスポーティーというか、カジュアルなファッションに身を包んだ事は初めてで、我に帰ると不似合いと気づき、恥ずかしい。
「あ、あのね、これは」
「案外似合ってるぞ」
「え、そうですか」
目をしっかりと合わせて、笑った。
もう一度、抱きしめられる。今度は、ちょっと苦しくなるくらい強く。
「ケンさん?」
「よかった」
「え?」
「戻って、来られた。もう一度、お嬢に会えた」
呟くような声だった。胸が締め付けられて、泣きそうです。
「おかえりなさい、ケンさん」
わたしも抱きしめ返して、言う。
「雨で足元危うくて、ヤバいと思った時が何度もあった。けど、お嬢に戻るって言ったからな。今回はそれが俺のポテンシャルになっていた。それに」
ケンさんの腕に、ちょっと力が込められた。
「もう二度と、同じ事繰り返させないって自分自身に誓っていたから」
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