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■第10話 容姿
しおりを挟む夢を見た。
昔の夢だ。
まだ幼い頃のガキの戯言だ。
それでもトラウマにはならないが嫌だとわかる。
そんな夢だ。
まだ朝冷える時間。すっと目を開ける。
となりにはエリーがいた。
エリーの寝顔は綺麗だ。人形のように。
でもロボットというわけではない。
エリーは人族。それも高貴な生まれだ。
そして美人と来た。俺にはもったいないほどに。
自分を卑下するくらいにはエリーは別格なのだ。
彼女の寝顔を見ながら観察する。
彼女は紅の髪をしている。光に照らせば燃えるような赤色だ。
背丈は俺よりは低い。160cmくらいだろうか。
細いわけではないがいい肉付きをしている。安産型といったら想像つくだろうか。
それでも程よい肉付きなのだ。堪らん...。
そして胸。多分Fカップは推定できる。この世界にカップ数があるかは不明だがね。
そして髪色に似合わず肌の色は白。ここ最近は外で狩りをしているだろうが焼けていない。
真っ白なのだ。ここは高貴な家柄が今までそうさせたのだろうとも思える。
目が冴えたばかりというのにムラムラしそうになる。
それを抑えて頬にキスをする。
喘いだような声色で反応する。楽しくなってくるじゃないかまったく。
この子は無防備すぎるだろ。あ、俺の前だからか。
そんな彼女を横目に思考する。
昨日は旅の支度をする為の買い物をした。
したはいいがまだ場所を決めていない。
それどころか世界には何カ国あるのか。
なにがあるのかすらまだ知らない。
知っているのは、彼女の国のことだけ。
それも冒頭のあらすじにでてくるような説明だけだ。
彼女に聞けばいくつかは教えてくれるだろう。行き当たりばったりな行動は止した方がよさそうだし。
ただ彼女はまだ起きない。肩を揺らして起こすのは可哀想だ。
ならば、ここは彼女が気持ちの良い朝を迎えれるようにするだけだ。
俺はエリーの隣に添い寝をしてまさぐる。
広大で真っ白なその平坦な場所から山々へと手を滑らせて行く。そして掴む。
先端にある小さな突起を指先で緩急をつけていじる。
段々と声色を変えては起こさないように止めてまたいじる。
繰り返し繰り返ししているとエリーが目を覚ます。
そして何も無かったかのように唇に軽いキスをする。
「おはようエリー。よく眠れたかい?」
「おはようマサキ。なんかえっちな夢を見た気がするの。」
「そうなのか?だからそんなに顔が火照っているのか。」
「マサキなにかした?」
「なにもしてないよ。」
「ほんと?」
「ほんと」
「そっか。じゃあこれはなに?」
「ッ!!いやこれはね。生理現象だよ。男は毎朝こうなるんだ。」
「ふーん」
「なんだ...よぉっ!」
突如、下半身に違和感を覚えた。
エリーは寝ている時の行為を知ってか知らずか
性的な攻撃をしかけてきたのだ。
俺は昨日の溜まった気持ちを堪らずエリーにぶつけた。
このあとむちゃくちゃにした。
◆◆◆
「朝ってなんでこんなに清清しいのだろうか。」
「マサキ。もう夕方だよ。」
エリーはジト目である。
お構い無に賢者タイムを楽しむマサキである。
「お腹すいたな。キャムレットさんのところ行こうか。」
「そうだねー。」
「な、なんだよ。」
「あれから何回したの?」
「え、数えてたのか?」
「私が気絶するまでは数えてた。」
「2回かな...」
「うそでしょ」
「4回です...」
「それもうそでしょ」
「すみません7回はやりました。」
「出来たら責任は取ってね(はーと)」
「それに関してはまかせろ。」
「はいはいよろしくね。ていうかいつこの国出発するの。
私は今のままこの場所でいちゃいちゃしてるのもいいけどさ。」
「いや俺もいちゃいちゃはしていたけど、
この世界の国々のこと知らないからまだ行き先を決めてないんだ」
「あー。そうだったわね。私の国のことしか話してないものね。
じゃあ説明するわね。」
「その前に着替えようか。」
「そうね風邪引いちゃう。」
俺らが着替えを終える頃。
コンコンコン
ノックの音が聞こえた。
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