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転生後〜幼少期

#22コア目

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「いらっしゃいませ、エリオット様。本日はどのようなものをお求めになりますでしょうか」

「これはマルコ殿、本日は塩を買わせていただいても?」

「もちろんでございます。お買い上げ有難う御座います。
 して、エリオット様。そちらの小さなお客様はもしやですが・・・。シュレット様とお見受け致します」

「さすが大商会の御子息。観察眼はかなりのものですね。こちらはカールストン子爵家御子息 シュレット様でございます」

「お初にお目にかかります。シュレット・カールストンと申します。以後、お見知り置きください」

「これはこれは、ご丁寧にありがとうございます。
 私はこのアーミット商会のカールストン支部店長のマルコと申します。
 カールストン子爵様にはいつも大変お世話になっております。」

「いえいえ、こちらこそお世話になってます」(あ、やっべ日本にいる時の癖が)

「はぁー。シュレット様はご立派でございますね。
 失礼しました、今塩の準備をいたします。いつもの量でお屋敷までお送りでよろしいでしょうか?」

「はい、お願いします」

「ではご準備いたします。他のご入用がございましたら、是非この者にお申し付けくださいませ。では失礼いたします」

「どうぞ、ごゆっくりご覧くださいませ」


マルコもお付きの人も一礼。
マルコは塩の準備をする為裏に戻り、お付きの人は所定の位置に戻る。


「エリオット、大商会の御子息って?」

「あの方、マルコ殿はアーミット商会長の息子なのですよ。
 商会長は王都の本部で一代で商会を大きくした商売のプロフェッショナルになります。
 その御子息のマルコ殿は修行という形でこのカールストン領地に四年前から支店を構えているのです」

「へぇー! 凄い人なんだね!商会長もマルコさんも!」

「ほう。なぜマルコ殿がすごいと?」

「だって、お店を構えるって修行するっていっても、業績が悪化したらお店を畳むしかないんでしょ?
 でもこの支部はまだ潰れてない。ってことは業績も好調。町のみんなからも信頼が厚いんじゃないかな?」

「なるほど。マルコ殿も良い観察眼をお持ちでしたが、シュレット様もそのように観察と思考ができるとは。
 このエリオット、お見それ致しました」

「やだなー。そんなに褒められてもなにもでないよ~?」

「いえ、このエリオット。シュレット様の将来が楽しみで仕方ないのですよ」

「そっかー! じゃあ期待を裏切らないようにたくさん頑張るね!」

「はい」
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