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舞踏会につきました
しおりを挟むシンデレラが舞踏会についたとき。まだ始まってはいませんでした。
青いドレスが通れば誰もがシンデレラを見てしまいます。それだけシンデレラは美しかったのです。あからさまな視線にシンデレラ自身も、自分の美しさを自覚するようになりました。
「これならお姉さまたちをギャフンと言わせてやれるはずだ」
慣れたからといってシンデレラは家族に何も思っていないわけではありませんでした。継母は厳しすぎたし、2人の姉は我が儘でした。
「トロワ姉様はとにかく好き嫌いが激しくて文句ばかり言うし、アンドゥ姉様は隙あらばデザートばかり食べようとするし。メニューを考える俺の身にもなれや」
ぶつくさと文句を口にしていると、シンデレラはそばに姉たちの姿を見つけました。
そして思わず足を止めてしまったのです。
シンデレラが作ったドレスを身にまとっていた姉たちはシンデレラの目に輝いて見えたのです。それはドレスだけの輝きではありません。姉たちがここまで来るのに続けてきた努力の形が、彼女たちの自信へと繋がっていったのです。
シンデレラはそれに気づき、着た道を戻っていきました。
自分は何も努力していないと、ここに来るまでに何もしてこなかったと、シンデレラは気づいたのです。自分は姉たちに勝つどころか、その土俵に上がる資格すらないと気づかされたのです。
彼女たちの努力の日々。それをシンデレラは知っていました。だからこそそのドレスを作れたのですから。
シンデレラはそのまま来た馬車で家へと帰りました。途中で涙が流れたのは悔しさや劣等感ではありません。タマネギが目に染みたのだとシンデレラは後に語りました。
焦ったのは魔法使いでした。このままでは王子がシンデレラとくっつきません。
慌てて別のシンデレラを見つけ、急拵えで支度をさせ舞踏会に向かわせたのでした。
何故別にシンデレラがいるのかですか? 普通に考えてください。よっぽどなキラキラネームではない限り、国に同じ名前の1人や2人はいるものです。至るところでリンやらレンやらを見るのと似たようなものなのです。
このシンデレラB。ドレスを着て見目を整えれば、よくあるBLマンガのちょっと生意気な可愛い系受け主人公のような見た目になったのです。
そして無事舞踏会で王子のハートを射抜くことに成功するのでした。
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