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魔法使いのおじいさん
しおりを挟む舞踏会当日。継母と2人の姉はシンデレラがデザイナーと切磋琢磨して用意されたコーディネートを着てお城に向かうのでした。当然シンデレラはお留守番です。
家中の掃除と片づけを命じられましたが、シンデレラの手にかかれば最速で終了します。空いた時間に料理か、裁縫か、デザインの勉強をしようかと悩んでいると、突然シンデレラのそばに光が現れました。
「まぶしっ!?」
光が消え現れたのは魔法使いのおじいさんでした。見事なつるっぱげでした。
「あ、光が消えてもまぶしい!」
「黙らっしゃい」
シンデレラの発言に魔法使いはツッコミを入れた後、シンデレラに舞踏会に行くよう勧めました。シンデレラは全力で拒否ります。突然現れた胡散臭いおじいさんに対して警戒心を強めていたからです。ですが初対面で胡散臭いなど言えるわけがありません。
「舞踏会にいけるような服を持っていないので」
「任せなさい」
とりあえずそれっぽい理由で諦めてもらおうと思ったシンデレラでしたが、魔法使いはきっぱり言い切るとシンデレラに魔法をかけました。するとボサボサだった髪は綺麗に整えられ、芋ジャーともいえる服はすばらしい青いドレスに変わりました。身だしなみさえ整っていたら美人のシンデレラは、それはもう美しい青年でした。
その姿は見た目だけならば、よくあるBLマンガの中性美人の受けのようです。
シンデレラは鏡で自分の姿を見て泣きそうになりました。
自分が綺麗になったからではありません。ちょちょいのちょいで完成された美しいドレスに、姉たちのドレスをデザインし作成するのにかかった長い年月の空しさを感じたからでした。
続いて魔法使いはカボチャとネズミを用意するように言いました。
「あるわけねぇだろうが」
シンデレラは少しキレながら答えました。カボチャという栄養価の高い食べ物、ガンガン食事に使うに決まっています。そしてシンデレラが徹底的に掃除しているためネズミどころかゴキブリすら家にはいませんでした。
しかし馬車と馬を用意しなければ話は進みません。
仕方なく常備菜のタマネギを馬車に、窓から入り込んできたハエを馬に変えました。ぶっちゃけシンデレラは行きたくなかったのですが、強引な魔法使いに行けと言われてしまいます。
ですがここでシンデレラは思いました。
今まで自分をこき使った姉や継母の鼻を明かすことができるのではないかと。
それだけを胸に、シンデレラは舞踏会へと向かうのでした。
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