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番外編
グレース ☆
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ふニャー
隣のカーポートの屋根は、私のお気に入りの1つニャのだ。
誰もが私のことをお気楽猫と思っているだろうが、実際の猫社会は、とても厳しいのだ。
元死神の私がニャわ張り争いに参戦しニャくてはニャらず、面倒ニャ事もある。
幸い、猫語も話せるから凄みを効かせることができる。
今日は、特別に披露しよう。
「フーぅぅぅ、フーぅ、フギァァァ」
こんニャ感じだが、訳すと、
「俺のニャわばりだ!どけ!ぶっ飛ばす!」と言っているのだ。
まっ、これでも私は、ここら辺では勿論、ボスとして君臨している。
しかし、だからこその面倒事がもうひとつあるのだ。
ここらのメス猫達が私に言い寄ってくるからだ。
私としては、どちらかと言うと人間が好みニャのだが……。
逃げても逃げても寄ってくるから、怖いのだ。
ふあぁぁん……
どこからともニャくメス猫のフェロモンが漂ってくる……。
この匂いはメス猫のあっちゃんだろう。
近寄って来る前にうちに帰ろう!
私の好みの女性は、とニャりのとニャりのとニャりの家に住む女子大生ニャのだ!
グレースは、走って逃げた。
孝蔵宅の網のない通風孔は、グレースの出入り口であり、台所に繋がっている。
「ニャーただいま!孝蔵さん、只今帰りました」
「グレース、お帰り。どこで遊んでいたんだ」
夕飯の支度をしていた孝蔵が聞いた。
「遊んでいませんよ。ニャわばりパトロールです。
異常ニャしです。おニャか すきました」
「待ってろ、すぐできるぞぉ。
それにしても、グレースは、すっかり人間界の猫だな。
うちに初めて来た日を思い出すと、笑えるな。
ぶっ、はっはっは!」
孝蔵は、当時を思い出し笑うのだった。
………………
グレースが猫にされ、孝蔵の元へとやって来た時のこと。
「えっ!猫が!えっ?お前、ば、化け猫だな……
化け猫、退散!あっちへ行け、しっしっ」
「違います!森田 孝蔵さん、私は、死者の国 冥界から来た猫です。
実は、失敗をして猫にされて、人間界へと追放にニャりました。
私は、行く所がありません。
居場所がニャいのです。
どうかここに置いて下さい。
お願いします」
孝蔵は、暫し考えた。
コイツは、俺の身体を乗っ取る気かもしれない……。
どうしたものか?
婆さん、こんな時はあの世から助けに来てくれよ。
婆さ……あっ、まさか、コイツ、婆さんの化身か?
友恵なのか?まさかな……でも……
一応、確かめないと!
「と、と、友恵なのか?」
「…………」
どうしよう、ニャくニャった奥さんだと勘違いしている。
ニャりきれるか?自分?
奥さんの振りをしても、すぐにバレるだろう……でも……
「えぇ、そうよ。あニャた……」
猫は、精一杯の裏声を使って、トモエに成りすましてみた……。
「……」
沈黙が続く。
「ニャーすみません!私は、ぉとこです。トモエさんではありません。すみません」
そっか、そうだろうとは思ったよ。
孝蔵は、少しがっかりしたのだった。
「どうして、俺の名前を知っているんだ?」
ぎくっ、ここに来た理由を詳しく言ってはいけニャいと、泰山王様から言われているから、適当に言おう。
「えーと、えーと、奥様から側にいるように頼まれたので、ニャまえを知っています……」
「何だと!婆さんが?猫に俺のことを頼んだのか?猫に?」
孝蔵は、納得がいかないような顔をした。
「はい、猫の私にニャにができるかわかりませんが、あニャたの側にいさせて下さい」
「わかったよ。ここにいてもいい。
名前はあるのか?」
「あっ、くれ……あっ、ありません。
ニャまえは、ニャいです。付けて下さい」
そうか、名前かぁ。
久々に名前を考えるからなぁ。
カッコいいカタカナの名前がいいだろう。
この猫は、灰色でしっぽが長くてスマートだな。
シュッとしているからシュットンとか?
「おい、シュットンとかどうだ?」
「えー他はニャいですか?トンって付くとニャんだか、別の生き物みたいです」
「そうかーいいと思ったんだがな。
灰色だからグレーか、グレーシュッはどうだ?グレーシュッ、グレーシュッ……
言いにくいなぁ。
よし、グレースならどうだ?」
「はい、カッコいいです。
それでお願いします。ありがとうございました」
「気に入ったか、良かった。
俺は、猫を飼うのは初めてだからなぁ。
ちょっと買い物に行ってくる!
留守番をしていてくれ」
買ってきた物の中に、“猫の飼い方”とキャットフードがあった。
孝蔵宅での初めての食事は、もちろんキャットフードなのだった。
魚の匂いがするが、味がぼやけて、非常にまずかった。
「私は、これは無理です!
そっちがいいです」
孝蔵は、牛丼を食べていたのだ。
「これか?食べて大丈夫なのか?」
「普通の猫ではニャいですから、大丈夫です。それがいい」
じゃあ、あの本は無駄だったのか?
喋る猫なんだから普通ではないよな。
無駄金だったか……。
「お前、随分と贅沢だな。まあ、やるよ。美味いか?」
「はい、美味しいです。
孝蔵さんが作ったのですか?」
「いや、買ってきたんだ。
美味いだろう。半分、分けてやるからな。食べろ」
友恵、やっぱりこの猫は、お前からのプレゼントなんじゃないのか?
俺が独りぼっちでいるから……。
久しぶりに話し相手のいる、飯の時間だ。
友恵、ありがとう。
グレース、これから よろしくな。
こうして、グレースは孝蔵の家族となったのであった。
隣のカーポートの屋根は、私のお気に入りの1つニャのだ。
誰もが私のことをお気楽猫と思っているだろうが、実際の猫社会は、とても厳しいのだ。
元死神の私がニャわ張り争いに参戦しニャくてはニャらず、面倒ニャ事もある。
幸い、猫語も話せるから凄みを効かせることができる。
今日は、特別に披露しよう。
「フーぅぅぅ、フーぅ、フギァァァ」
こんニャ感じだが、訳すと、
「俺のニャわばりだ!どけ!ぶっ飛ばす!」と言っているのだ。
まっ、これでも私は、ここら辺では勿論、ボスとして君臨している。
しかし、だからこその面倒事がもうひとつあるのだ。
ここらのメス猫達が私に言い寄ってくるからだ。
私としては、どちらかと言うと人間が好みニャのだが……。
逃げても逃げても寄ってくるから、怖いのだ。
ふあぁぁん……
どこからともニャくメス猫のフェロモンが漂ってくる……。
この匂いはメス猫のあっちゃんだろう。
近寄って来る前にうちに帰ろう!
私の好みの女性は、とニャりのとニャりのとニャりの家に住む女子大生ニャのだ!
グレースは、走って逃げた。
孝蔵宅の網のない通風孔は、グレースの出入り口であり、台所に繋がっている。
「ニャーただいま!孝蔵さん、只今帰りました」
「グレース、お帰り。どこで遊んでいたんだ」
夕飯の支度をしていた孝蔵が聞いた。
「遊んでいませんよ。ニャわばりパトロールです。
異常ニャしです。おニャか すきました」
「待ってろ、すぐできるぞぉ。
それにしても、グレースは、すっかり人間界の猫だな。
うちに初めて来た日を思い出すと、笑えるな。
ぶっ、はっはっは!」
孝蔵は、当時を思い出し笑うのだった。
………………
グレースが猫にされ、孝蔵の元へとやって来た時のこと。
「えっ!猫が!えっ?お前、ば、化け猫だな……
化け猫、退散!あっちへ行け、しっしっ」
「違います!森田 孝蔵さん、私は、死者の国 冥界から来た猫です。
実は、失敗をして猫にされて、人間界へと追放にニャりました。
私は、行く所がありません。
居場所がニャいのです。
どうかここに置いて下さい。
お願いします」
孝蔵は、暫し考えた。
コイツは、俺の身体を乗っ取る気かもしれない……。
どうしたものか?
婆さん、こんな時はあの世から助けに来てくれよ。
婆さ……あっ、まさか、コイツ、婆さんの化身か?
友恵なのか?まさかな……でも……
一応、確かめないと!
「と、と、友恵なのか?」
「…………」
どうしよう、ニャくニャった奥さんだと勘違いしている。
ニャりきれるか?自分?
奥さんの振りをしても、すぐにバレるだろう……でも……
「えぇ、そうよ。あニャた……」
猫は、精一杯の裏声を使って、トモエに成りすましてみた……。
「……」
沈黙が続く。
「ニャーすみません!私は、ぉとこです。トモエさんではありません。すみません」
そっか、そうだろうとは思ったよ。
孝蔵は、少しがっかりしたのだった。
「どうして、俺の名前を知っているんだ?」
ぎくっ、ここに来た理由を詳しく言ってはいけニャいと、泰山王様から言われているから、適当に言おう。
「えーと、えーと、奥様から側にいるように頼まれたので、ニャまえを知っています……」
「何だと!婆さんが?猫に俺のことを頼んだのか?猫に?」
孝蔵は、納得がいかないような顔をした。
「はい、猫の私にニャにができるかわかりませんが、あニャたの側にいさせて下さい」
「わかったよ。ここにいてもいい。
名前はあるのか?」
「あっ、くれ……あっ、ありません。
ニャまえは、ニャいです。付けて下さい」
そうか、名前かぁ。
久々に名前を考えるからなぁ。
カッコいいカタカナの名前がいいだろう。
この猫は、灰色でしっぽが長くてスマートだな。
シュッとしているからシュットンとか?
「おい、シュットンとかどうだ?」
「えー他はニャいですか?トンって付くとニャんだか、別の生き物みたいです」
「そうかーいいと思ったんだがな。
灰色だからグレーか、グレーシュッはどうだ?グレーシュッ、グレーシュッ……
言いにくいなぁ。
よし、グレースならどうだ?」
「はい、カッコいいです。
それでお願いします。ありがとうございました」
「気に入ったか、良かった。
俺は、猫を飼うのは初めてだからなぁ。
ちょっと買い物に行ってくる!
留守番をしていてくれ」
買ってきた物の中に、“猫の飼い方”とキャットフードがあった。
孝蔵宅での初めての食事は、もちろんキャットフードなのだった。
魚の匂いがするが、味がぼやけて、非常にまずかった。
「私は、これは無理です!
そっちがいいです」
孝蔵は、牛丼を食べていたのだ。
「これか?食べて大丈夫なのか?」
「普通の猫ではニャいですから、大丈夫です。それがいい」
じゃあ、あの本は無駄だったのか?
喋る猫なんだから普通ではないよな。
無駄金だったか……。
「お前、随分と贅沢だな。まあ、やるよ。美味いか?」
「はい、美味しいです。
孝蔵さんが作ったのですか?」
「いや、買ってきたんだ。
美味いだろう。半分、分けてやるからな。食べろ」
友恵、やっぱりこの猫は、お前からのプレゼントなんじゃないのか?
俺が独りぼっちでいるから……。
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友恵、ありがとう。
グレース、これから よろしくな。
こうして、グレースは孝蔵の家族となったのであった。
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