甥っ子が野獣化してました

ふうじょん

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ある日 森の中 くまさんと

新しい学校と初めての友達と、頭と。

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今日から新しい高校!!!

で、青春を謳歌!!!

…な感じはないんだよなぁ。

普通なら心臓がドキドキするんだろうなぁと思う。緊張とか、これからの期待とかで。
だけど、心臓のリズムは平常。
昔から褒め言葉だったら肝が据わってるとか、怒られる時は緊張感無いとか言われたりしてたけど、どうなんだろ。…こんなに心が動かないって事は何か精神的な病気なのかなぁ、なんて。

「…着いちゃった」

ボーっと考え事をしてたら学校についた。学校の前にはまん丸い中年太りのおじさんが立っていて、こちらに気付くと手を振ってきた。

「…君が賽太・エバンズ君だね?写真で見るより現物はより大人っぽいねぇ。教室に案内するね。」

とても優しそうなおじさんだ。丸っこい体から丸っこい手と足が生えていて何だかマスコットみたいだ。
おじさんの後ろをついていきながら、時々世間話をする。

「はい、ここが君の教室。1-Aクラスね。…ちょっと待っててね。」

事務員のおじさんは手を前にパッとやってて、待っててとジェスチャーをする。本当にマスコットみたいで、和んだ。あ!あれだ。ドラ⚪︎もんだ。そっくりだ。
事務員のおじさんは教室のドアをコンコン、とノックをして開け、また何やらジェスチャーをし、僕にどうぞ、と言ってドアの側へと立った。

「…入ってきていいわよー」

少し性格がキツそうな女性の声がして、僕は少し屈んで教室へと入る。日本の扉は小さい。
中に入ったら周りはデカっ、と言ったり、きゃー♡と黄色い声が上がったり、ざわざわとし始めた。このクラスの担任であろう女の先生も少しギョッとしていた。

「はい、自己紹介」

担任の女性はやはり厳しい性格の様だ。周りを睨みで静かにした後、僕に素っ気なくバトンを渡した。

「賽太・エバンズ。イギリスから来た外人だよー、宜しくねー。」

手を振って軽く挨拶をしたら、周りがワッと沸いてくれた。結構明るいクラスだ。にっこりとしていたら、またクラスは担任の先生に睨まれて静かになる。明るい、そして面白いクラスだな~。

「私は1-Aクラスの担任、藤咲 桜(フジサキサクラ)です。エバンズさん、あちらの席が貴方の席になります。」

淡々と自己紹介をしてくれた先生は1番後ろの窓際の席をビシッと指差す。僕はニコニコーと(女子に)愛想を振り撒きながら後ろの席につく。
1番後ろで、窓際だし、寝れる、とても良い席だ。
席についても、チラチラと後ろを振り返ってくるみんなに、ニコニコと手を振り、愛想を振り撒くのは忘れない。と、ふと、隣からガタッと聞こえて見たら、僕と一緒ぐらいの背なんじゃないだろうか。スキンヘッドの眉無しの明らかに不良です、といった出立ちの男の子がいた。大きく欠伸をして、伸びをしていたが、僕に気付くとギョッとしていた。

「…あ、僕は転入生の賽太・エバンズ。宜しくね」

一応隣の席だから、愛想よくしとかないとと思って笑顔で挨拶をしておく。

「…。」

眉間の皺を寄せただけで、その人はまた寝てしまった。…何か挨拶返せや、オラ。…と、日本のドラマで見た不良の台詞を心で呟きながら、外の様子を見る。いやぁ、良い天気だなぁ。雲一つない青空。こんな日は…。


ーーー


放課後。

「っ…ふ…あ、…っん…」

もう薄暗くなった教室には机が軋む音、喘ぎ声、水音が響く。

「声、可愛いねぇ。」

机の上にあられもない姿で寝転んでいるクラスの女子。名前は…忘れた。その子に突っ込んでいる僕は今、とても気分が良い。
なんてったって、1週間以上ぶりに女の子を抱けるのだから。もう、日本の女の子大好き。柔らかいし、良い匂いだし…中はとても気持ち良い。

「っん!…あ!…も、いっちゃう!!っああん!!!!」

いやさぁ、気持ちが良いのはわかるけど、声おっきいなぁ。もうちょっと抑えてよ。先生とか来たら怒られちゃうじゃん。
ちょっと演技っぽい声に冷めつつ、先にいってしまった女の子に構いなく、腰を無遠慮に動かす。

ーーーーガラッーーーー

「っ!…」

まだ僕がいくのは先なのに、教室のドアが開いてそれにびっくりした女の子は離れていってしまった。

「え、どこいくの?」

まだ僕はいっていないから慌てて腕を掴む。

「ご、ごめんね?でも…」

女の子は僕の手を優しく離して、チラッと教室のドアをあけた人物を見ると、制服を慌てて履いて恥ずかしそうに顔を赤く染めながら走って教室を出ていった。

「まだ僕、いってないんだけど…。」

ガクッと首を項垂れてしょんぼりしながら、ズボンを履く。

「…節操ねぇなぁ、転入生。」

教室のドアを見ると、眉を顰めたスキンヘッドが立っていた。僕のエッチを邪魔したやつは隣の席のやつだ。やっぱり嫌な奴だな。
リュックから除菌シートを取り出して机を綺麗に拭く。その拭いたシートを教室の角に置いてあるゴミ箱へと投げ、見事入ったのでよしっ!とガッツポーズを取る。

「…あ、せっそうってなに?」

スキンヘッドが言った単語は初めて聞く。スキンヘッドの方へと向けば、はぁあ~と大きな溜息を溢した。

「自分で調べろ。」

ビシッと指差して言われた。そして教室へと入ってきて、ロッカーを漁り出した。

「なに盗んでいくの?ーあだっ!!!ー」

ひょっこりとスキンヘッドの顔の前に顔を出したら、ビシッ!!と叩かれた。いや、チョップ。

「急に前に顔出すな。男が顔近付けてきても気持ち悪い以外の何者でもねぇんだよ。あと俺は泥棒じゃねぇ。これ、俺のロッカー。」

スキンヘッドの頭には綺麗に怒りマークが浮き出ていらした。でも、ちゃんと相手をしてくれるということは結構良い奴なのでは?チョップでやられた頭をさすりながら呑気に考える。
またロッカーを漁り出して、奥から長い棒を二本取り出した。あ、これはみたことある。

「チョップなだけに、チョップスティック取り出すとか天才的なボケだね。」

「箸じゃねぇし。ドラムスティックな。」

お。僕のボケにも対処可能。これは心にメモメモ。
ドラムスティックを見つけてホッとした顔のスキンヘッド君はそのまま教室を出て行こうとしていたので、僕もリュックを背負って一緒に出る。

「スキンヘッド君はドラマーなの?」

隣を歩きながら問いかける。
おお、歩幅も一緒。もしかして、本当に背一緒で足の長さも一緒?

「一応、な。って、誰がスキンヘッド君だ!俺は三ツ谷 源助だ。」

ノリツッコミも完璧だ。また頭をビシッ!!と良い音をたてて叩かれたけど、やっぱり良いやつかもしれない。スキンヘ…源助は隣を歩いている俺に対して文句をいう事も無い。こんなせっそうもないやつなのに。(せっそうってなんだろうね。多分良い意味ではない。後で調べねばだね)

「じゃあ、源ちゃんだね。もしかして、今からドラムやってくるの?」

「まぁな。…見に来るか?」

あらー、良い奴決定。

ーーー

というわけで現在、ライブハウスの裏です。

「え、待って。もしかしてお客さんの前でやるの?」

てっきり一室をレンタルしててそこで練習するのかと思いきや、来たのはライブハウスでびっくりだ。

「今日は演奏日。演奏終わったらレンタル室行くから、そこで練習って、あ!翔(かける)さん!」

説明を聞いていたら、急にとっても人の良い笑みを浮かべて、目をキラキラと輝かせた源ちゃん。源ちゃんの視線の先には何ともまぁ、千年に一人の逸材の様な可愛い女の子がいた。

「僕は賽太・エバンズ。賽くんって呼んでね?えと、翔さん?」

可愛い女の子を見たら是非とも一度お相手をお願いしないといけないという信念があり、女の子の前へと移動して、細くか弱い手を取り、手の甲へとチュッと口付けてーーーー


ーーーー


「…ったぁー。」

ゆっくりと起き上がると頭がズキズキする。手でさすると、だいぶ大きめなたんこぶが出来ていた。

「ははっ。大丈夫?」

知らない人が笑って僕の前に胡座をかいて座っていた。どうやらここはライブハウスの裏らしい。

「頭がめっちゃくちゃ痛いです」

それを聞くと知らない人は氷嚢を僕に渡してくれた。

「…佐助(さすけ)!何世話焼いてんだ!そいつ、俺の事女って勘違いして痴漢してきた野郎とおんなじ目してたぞ!」

椅子に胡座をかいて腕を組んで偉そうに見ているのは、さっき僕の事を踵落としで、見事に落とした翔さんだ。
どうやら男だったらしい。
こんなにも可愛らしい男がいて、いいのか。いやでも今はゴリラに見える。

「翔~、お前、源の友達にそんなしていいのか?源に嫌われるぞー。」

「なっ!…それは、やだ。」

佐助と呼ばれた男に揶揄われているだけだと思うけど、焦る翔さん。源ちゃんは翔さんに好かれているらしい。口を尖らす様子は本当に可愛らしい。本当に男?

「あ、起きたか。大丈夫か?」

ひょっこりと現れたのは汗まみれの源ちゃん。

「…源ちゃん、もしかしてもう終わっちゃった?」

「あぁ、終わった。ってか、お前、マジで節操無さすぎ」

額から垂れる汗をシャツを捲り拭く源ちゃんに対して、小さくひゃあっと可愛い声が聞こえた。声の元を見ると翔さん。翔さんは顔を赤くしながらもまじまじと源ちゃんの腹筋を見ている。…なるほどねぇ。今日のおかずですか?

「あ!ってか、源"ちゃん"…?なに、馴れ馴れしく呼んでんだよ、てめぇ!」

翔さんは思い出したかの様に僕の事を睨みつけて怒鳴る。その声は男だ。

「翔さん、違うんす。こいつ、俺のクラスメイトで。ほら、お前謝れ。翔さんは正真正銘の男中の男だから。」

源ちゃんは僕の頭を鷲掴みにして下に下げる。

「ったい!…すいません。」

丁度たんこぶを押してくるもんだから、めちゃくちゃ痛い。でも、一応謝っておく。顔を上げたら、まだ翔さんは納得がいかないとばかりに口を尖らしていた。
ってか、男かぁ。男は無理だなぁ。だって、僕と同じアレがついてるもんね。女の子じゃないと無理だなぁ。

「どうする?この後、練習行くけど…また今度にするか?」

たんこぶを押してきたけど、気は使っているらしく、僕の頭を心配そうに見る源ちゃん。

「んー、うん。またにしようかなぁ。」

ズキズキと痛む頭を撫でながら脇に置いてあった自分のリュックを背負う。

「おう。また明日、学校でな。」

風貌は怖いヤンキーって感じだけど、実際は優しい。これはギャップで女子にモテるのでは?顔もよく見ると上位に入る。何故スキンヘッドなのか…。
僕は翔さんと佐助さん?にペコリと頭を下げて、源ちゃんには手を振ってライブスタジオを後にした。

帰りながらスマホで"節操"という言葉を調べる。
自分の信念を守って変えない事、か。
ん?じゃあ、僕は節操、あるんじゃない?
僕の信念は自分の欲に従う事、だ。

ーーーー


「ただいまー。あ、駿兄。」

玄関のドアをあけたら、丁度お腹をさすりながらこちらに歩いてくる駿兄ちゃんと鉢合わせた。

「お、サイ。おかえり。結構早いな?あ、今まだあったかいはず…」

優しく出迎えてくれた駿兄に心が暖かくなる。懐かしい。あと、部屋中にとても美味しそうなにおいが充満している。
くるりと踵を返してリビングに戻った駿兄の後ろをついていく。

「座ってろ。夕飯入れてやっから。」

ソファをビシッと指差されて、キッチンには入れなかった。早く食べたい。
ソファに大人しく座りながらもそわそわとご飯が出てくるのを待つ。

「はい、お待たせ~」

目の前に置かれたのはシチューだった。ソファから床へと座り直して、ごろっと入っているトマトとチキンに、思わず涎が出そうになる。慌てて口を拭いながら、手を合わす。

「うわぁ…美味しそ~。いただきます!」

一緒に出てきたパンと口に入れると、んもう、美味しい。
パクパクと食べていたら、目の前の視線に思わずシチューから目線を前にうつしたら、頬杖ついてすんごい微笑ましく見てる駿兄が居た。

「…ほんと美味しそうに食べてくれるなぁ。作り甲斐あるわぁ。」

「もうそれ口癖化してるよ?駿兄?」

僕が駿兄が作った料理を食べると毎回同じ事を言っている。シチューに視線を戻して食べ始めたら、頭に手が乗ってきた。

「っい"!!!」

いつもの様に撫でようとしたのだろう。でも、思わず声を出す程に頭がズキッと痛む。すぐ手は引っ込んでいって、駿兄は目を見開いていた。

「お前、頭どうしたんだ?」

眉間に皺を寄せて腕を組んで怒気が駿兄からもれてきた。…こわっ

「…。」

どう説明しようか考えていたら、駿兄は急に立ち上がる。

「…それ、誰かにやられたんだろ?誰だ?俺がやり返してやる。」

「ちょっ、待って!説明する!」

そのまま誰かも聞かないで行こうとするものだから慌てて腕を掴んで止める。

そして、全部何も隠さず全部話した。

「…はぁ~」

話し終わったら滅茶苦茶に大きなため息を吐かれた。一生分のため息?

「サイ!友達の言う通りだ!…節操ってものを弁えろ。」

「…はい。」

自分の節操はあるんだけど今口答えしたら余計に怒られそうだ。正座をして駿兄の言葉に頷く。
すると、駿兄は顔を柔らげた。そして、腕を組んで何か言おうか言わまいか迷っているようで、視線を左右に動かす。そして、決まったのか僕の目を見る。だけど、すぐ逸らして、

「…ってか、俺さ、実をいうとあんまりサイの、その…教室でヤッたり、とか…セフレ?とか、理解出来ねぇ。俺、だったら…ちゃんと、そういう場所でやるし、好きな人?…こ、恋人とする。」

顔を耳まで真っ赤にして話してくれる駿兄。きっと保護者だからとか考えて言ってくれてるのかもしれないけど……なんだろ、少し、可愛い。

え、ってか、ちょっと待って。その反応、え。もしかして…

「…童貞?」

ガタッ!!!!!

「ってぇ!!!!!」

僕の言葉にあからさまな反応の、駿兄。
急にバッと立ち上がって、上から下がっているライト(駿兄のお気に入りらしい)に思い切り頭をぶつけて、声があがる。頭を抑えている駿兄は、失礼だけど、ちょっと面白い。

「そっかぁ。駿兄、童貞だったんだねぇ」

「ち、ちげぇわ!!もう、すんごい経験豊富だわ!!バカサイ!」

顔をまた赤くして子供の様な文句を言う駿兄の頭に、さっき話をする前に作ってもらった氷嚢をのせる。

「はいはい。そういう事にしておきますかねー」

ポンポンと肩を叩くと、ギッと睨んできた。だけど、睨みは、目元が潤んでいて、全然迫力が無い。

寧ろ、別の迫力がある。
悔しさで潤んだ目と、耳まで赤くした顔。唇を噛み締めて…

……この顔は、

ーゴクッー

あぁ、やばい。

「ごちそうさま!ちょっとお風呂入ってくるー」

はっきり言って下半身が疼く。
お風呂場に向かい、脱衣所で服を脱いで、洗濯機に入れる。下着を脱いだ時、ボロン、と勃ち上がっている自分のものが顔を出した。

いやいやいや、ちょい待って!?ちょ、待てよ?!(昔見たテレビ番組で誰かが言っていた)相手は男だし、叔父だよ?確かに昔から憧れはあったけど、いやいやいや…男は可愛くな……でも、あれは…

あ!そうだ。1週間ぶりのエッチを邪魔されたからだ。きっとそうだ。

そうに!違いない!!

風呂場でシャワーを浴びながら、僕は自分のモノが冷めるのを待った。

……

…冷めない。全然冷めない。

10分も冷水に当たっているのに!!!

さっきの光景が頭にフラッシュバックの様に鮮明に浮かんでくる。
あんなに真っ赤になるから、裸だとどうなのかとか、僕に押し倒されたら、とか考えてしまうし。どんどんと危ない思考に走っていってしまう僕の頭はどうしたというんだ!!

あ!
頭!!!!
そうだ!頭を打ったから、打ちどころが悪かった!
なるほど!!だとしたら、明日には治っているんじゃない?

あまり、一人で抜くのはしたくない。
なんか虚しくなるから。
だけど、このままお風呂出る訳にはいかない。

本当半年ぶりぐらいに自分で抜く。一人で抜けるだろうか、とか考えたけど、楽勝だった。

けど、

……イく前に考えたのは、駿兄の事だった。









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