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第3話:「神託の少女と予言の記録」
しおりを挟む東へと続く山道を、レナスとヴァルターは黙々と進んでいた。
「神殺しの徒」との遭遇から一日が経ち、二人は警戒を怠らず、街道を避けて人目につかない獣道を選んでいた。レナスは右腕の文様が時折脈打つように光を放つのを感じていた。それは彼が進むべき方向を示しているようにも思えた。
「アテナの神殿まであとどれくらいだ?」レナスは先を行くヴァルターに尋ねた。
「順調なら二日ほどだが…」ヴァルターは空を見上げ、眉をひそめた。「天候が心配だ」
東の空には黒い雲が立ち込め、今にも嵐が来そうな様相を呈していた。山間の天候は変わりやすく、特にこの地域は突発的な雷雨が多いことで知られていた。
「宿を探すべきか?」レナスが尋ねる。
「村に近づけば、神殺しの徒に見つかる危険が高まる」ヴァルターは首を振った。「だが、この嵐を野営で凌ぐのも難しいだろう…」
彼が言葉を終える前に、雨脚が強まり始めた。最初は小さな雨粒だったが、あっという間に激しい雨へと変わっていく。二人は急いで近くの岩棚の下に身を寄せたが、雨と風は容赦なく吹きつけてきた。
「この先に何かあるか?」レナスは叫ぶように声を上げた。
「このあたりは人里離れた場所だが…」ヴァルターは考え込むように目を細めた。「そういえば、この山間に古い教会があったはずだ」
二人は嵐の中を進み続けた。視界は悪く、足下は泥濘となり、歩くことすら困難だった。ヴァルターは時折、蒼炎を小さく灯して道を照らした。
突然、雷鳴が轟き、眩い稲妻が空を引き裂いた。その一瞬の光の中、彼らは前方に古びた尖塔を持つ建物の影を見た。
「あれだ!」
二人は残された力を振り絞って走り、古い木製の扉に辿り着いた。扉は重く、長い間開かれていないようだったが、二人の力を合わせてようやく開くことができた。
教会の内部は静謐に包まれていた。外の嵐の音が遠くから聞こえるだけで、不思議なほど静かだった。天井は高く、ステンドグラスの窓からは雷の光が時折差し込む。長い年月を経て色褪せた壁画には、神々の姿が描かれていた。
「ここなら一晩過ごせるだろう」ヴァルターは言いながら、周囲を警戒するように見回した。「だが、人の気配がする…」
その言葉に反応するように、教会の奥から足音が聞こえてきた。
「誰?」レナスは身構えた。
薄暗い通路から現れたのは、白い髪を持つ少女だった。
十四、五歳ほどの少女。純白の髪は腰まで伸び、透き通るような青い瞳を持っていた。彼女は薄い青の衣装を身にまとい、首から輝く水晶のペンダントを下げていた。
「ついに来られたのですね…光の腕を持つ方」
少女の声は静かで、しかし不思議な力強さを秘めていた。彼女はまっすぐにレナスを見つめ、その視線は彼の右腕へと向けられていた。
「あなたは…」レナスは言葉に詰まった。
「フィリアと申します」少女は静かに頭を下げた。「あなたの来訪を長い間、待っていました」
ヴァルターは緊張した面持ちで少女を見つめた。「何者だ?なぜここに?」
「私はこの教会の守護者です」フィリアは穏やかに答えた。「正確には、この教会に保管されている『記録』の守護者です」
「記録?」レナスは首を傾げた。
「はい。神々の時代の記録です」フィリアはレナスを見つめ続けた。「そして、あなたが来ることも、その記録の中に記されていました。『光の腕を持つ者が訪れ、眠れる詩を目覚めさせる』と」
少女の言葉に、レナスの右腕が熱を帯び、布の下で青い光が強まった。まるで呼応するかのように、少女の首元のペンダントも淡く輝きを放った。
「お二人とも、濡れたままでは風邪をひいてしまいます」フィリアは微笑みながら言った。「奥に火があります。まずは体を温め、食事をしましょう」
フィリアに導かれ、二人は教会の奥へと進んだ。通路の先は小さな部屋になっており、暖炉には火が灯されていた。部屋には質素な家具が置かれ、書物が積み上げられていた。
「ここが私の住まいです」フィリアは二人に座るよう促した。「一人で住んでいるので、慎ましいものですが」
ヴァルターは依然として警戒の色を隠さなかったが、レナスは奇妙な安心感を覚えていた。この少女からは敵意は感じられず、むしろ不思議な親近感があった。
「あなたはここで一人で暮らしているのか?」レナスは尋ねた。
「はい、約二年になります」フィリアは暖炉の火を掻き回しながら答えた。「私の前任者が亡くなった後、私がこの場所の守護を引き継ぎました」
「若すぎるのではないか」ヴァルターが厳しい口調で言った。
「おそらく」フィリアは悲しげな微笑みを浮かべた。「でも、私には『神託』の力があります。それゆえに、この役割を任されたのです」
「神託?」レナスは驚いて前のめりになった。
「神々の声を聞く能力です」フィリアは静かに説明した。「正確には、神々が残した『詩』の響きを感じ取る力。神々は消え去った後も、この世界に言葉を残しました。その言葉は普通の人には聞こえません。でも、私のような者には…」
彼女の言葉が途切れた瞬間、外で激しい雷鳴が轟いた。フィリアはわずかに身を震わせ、それから立ち上がった。
「お二人とも、食事をしながら話しましょう。そして、あなたがここに来た理由を」
食事は質素ながらも温かく、嵐の中で冷えた体には恵みだった。レナスとヴァルターは交互に、これまでの出来事を語った。ゼオス神の遺跡での出来事、レナスの腕に現れた文様、神殺しの徒との遭遇、そしてアテナの神殿を目指す旅。
フィリアは静かに聞き入り、時折頷いていた。
「私にも見せてもらえますか」彼女は静かにレナスの右腕を指した。「あなたの文様を」
レナスはしばらく迷った後、巻かれた布を解き、青い文様を露わにした。フィリアの瞳が驚きと喜びに輝いた。
「間違いありません。あなたは『光の腕を持つ者』…予言の通りです」彼女は感極まったように呟いた。「私に続いてください。お見せしたいものがあります」
食事を終えた三人は、教会の別の部分へと向かった。フィリアはランプを手に取り、薄暗い階段を下りていく。
「この教会の下には、古代の図書館があります」彼女は説明した。「神々の時代の記録が保管されている場所です」
地下室に入ると、そこは想像以上に広い空間だった。壁一面に書架が設けられ、無数の古書や巻物が並んでいる。中央には大きな石のテーブルがあり、その上には古い羊皮紙が広げられていた。
フィリアはテーブルに近づき、レナスとヴァルターを促した。
「これが…予言の書です」
彼女が指し示したのは、黄ばんだ羊皮紙に記された複雑な文字と図像だった。見慣れない文字が並ぶ中に、レナスの腕の文様とよく似た模様が描かれていた。
「これは神々の言葉で書かれています」フィリアは静かに説明した。「私には、部分的にしか読めません。でも、ここに『光の腕を持つ者』のことが記されているのです」
彼女は慎重に羊皮紙をめくり、別のページを示した。そこには複数の文様が円を描くように配置され、中央に何かの扉のような図が描かれていた。
「『神々の詩』の断片です」フィリアは敬虔な声で言った。「神々は自らの力を詩に込め、この世界に残しました。その詩は七つの場所に隠されている。それらを集め、『楽園の扉』を開くことができるのは…」
彼女の言葉が途切れた瞬間、驚くべきことが起きた。レナスの腕の文様が強く輝き始め、紙面に描かれた文様の一つが同じように光を放ったのだ。
「っ!」
痛みと共に、レナスの脳裏に映像が流れ込んだ。高い尖塔を持つ神殿、智慧を司る女神の姿、そして「詩」の一節が断片的に聞こえてきた。
「我らの力は詩となり、選ばれし器に宿る…」
レナスが意識を取り戻すと、フィリアが心配そうに彼を見つめていた。
「大丈夫ですか?」
「ああ…何が起きたんだ?」
「あなたの文様が、詩の断片と共鳴したのです」フィリアは興奮した様子で言った。「これはつまり、あなたが『神の器』であるという証です。神々の遺産を集める『鍵』なのです」
「鍵…」レナスは呟いた。ポケットの中の古い鍵が、突然重みを増したように感じられた。
「この書には、七つの『詩』が世界に散らばっていると記されています」フィリアは続けた。「それらを集め、『楽園の扉』を開くことが、あなたの使命です」
「だが、何のために?」ヴァルターが静かに問うた。「なぜ神々は詩を残したのか?」
フィリアは悲しげに首を振った。「その理由は、この記録にも明確には記されていません。ただ、世界の危機を救うためという示唆はあります」
「世界の危機?」
「はい。この書によれば、神々は世界の未来に大きな危機を予見し、それを回避するために自らの力を詩に変えたとされています」フィリアは羊皮紙を丁寧に畳みながら言った。「そして、その詩を集め、楽園の扉を開く『器』を選んだのです」
レナスは自分の腕を見つめた。彼がその「器」として選ばれたというのなら、なぜ彼は記憶を失っているのか?なぜ自分の正体すら分からないのか?疑問は膨らむばかりだった。
「フィリア、あなたはなぜこの場所にいるんだ?」レナスは突然尋ねた。「あなたもまた、何か役割があるのでは?」
フィリアは一瞬たじろいだ後、静かに頷いた。
「私は…神託を受ける者として、あなたを導く役目を持っていると思います」彼女は躊躇いながら言った。「私の夢の中で、私はいつもあなたが来るのを待っていました。あなたを導き、助けるために…」
「だが、この場所は安全ではないはずだ」ヴァルターが厳しい表情で言った。「神殺しの徒は神々の記録を破壊しようとしている。こんな場所にいれば…」
「はい」フィリアは悲しげに頷いた。「彼らはここも知っています。何度か襲撃を試みましたが、この教会には古い守りの力があり、彼らを寄せ付けませんでした。しかし…」
彼女は窓の外を見た。嵐はまだ続いていたが、その音の中に別の物音が混じっているように思えた。
「彼らは諦めません。いつか必ず来るでしょう」
レナスとヴァルターは互いに目を交わした。二人とも同じことを考えていた。
「ここにいるのは危険だ」レナスが言った。「我々と共に来るべきだ」
「アテナの神殿へ?」
「ああ。次の詩の断片はそこにあるはずだ」レナスは確信を持って言った。「それに、あなたの神託の力は我々の旅で役立つだろう」
フィリアは迷いの表情を浮かべた。「でも、この場所の記録は…」
「必要なものを持っていけばいい」ヴァルターが提案した。「すべてを持ち運ぶことはできないが、最も重要な記録だけでも」
フィリアは長い沈黙の後、決断を下した。
「分かりました。私もあなたたちと行きます」彼女は真剣な表情で言った。「これが私の運命だと、ずっと感じていました」
その瞬間、外から明確な物音が聞こえた。三人は緊張して耳を澄ました。
「奴らだ」ヴァルターが低い声で言った。「神殺しの徒が来たようだ」
フィリアは急いで幾つかの巻物と小さな本を集め始めた。
「これだけは持っていくべきです。予言の書と、詩の記録…」
「時間がない」ヴァルターは窓から外を窺った。「裏口はあるか?」
「はい、地下から森へ続く通路があります」
三人は急いで貴重な記録を集め、フィリアの導きで地下の奥へと進んだ。そこには古い石の扉があり、長い間開かれていないようだった。
ヴァルターが力を込めて扉を押すと、冷たい夜気が流れ込んできた。外は依然として雨が降っていたが、以前ほどの激しさはなくなっていた。
「行くぞ」
三人は静かに外へ出た。森の木々が彼らの姿を隠してくれる。彼らが教会から少し離れたところで振り返ると、建物の周囲に黒装束の人影が動いているのが見えた。
「神殺しの徒…」フィリアは震える声で言った。「彼らは記録を破壊するでしょう」
「我々にはそれを阻む力はない」ヴァルターは冷静に言った。「今は逃げることが先決だ」
レナスはフィリアの肩に手を置いた。
「大丈夫だ。最も重要な記録は救えた。そして、あなたの中にある知識も」
フィリアは悲しげながらも、決意を固めたように頷いた。
「はい。私はあなたを導きます、光の腕を持つ方」
三人は雨の中、東へと歩き始めた。アテナの神殿へ向かう道のりは険しいだろう。だが、彼らはそれぞれの使命を胸に、新たな旅立ちを決意したのだった。
レナスの腕の文様は、わずかに光を放ち続けていた。それは彼らが進むべき方向を示すように、東の空へと向かっていた。
〈つづく〉
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