「転生織姫の神具仕立て~針一本で最弱スキルから最強へ~」

ソコニ

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第6話「異端の裁縫師」

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神職人試験まであと一週間。織姫の「糸見裁縫店」は早朝から灯りが灯っていた。

「もう一度、『風神の袖』の図案を見せて」

弟子の蓮が持ってきた祖母の図案帳を、織姫は集中して読み解いていく。複雑な暗号のような記述と図案の奥に、「十二神衣」の秘密が隠されていた。

「『糸見の目』で見ると、この線と線の交わりに特別な意味があるようだけど…」

「なるほど…」と糸車が回りながら言う。「あれは『風の流路』だ。霊力が流れる道筋を示している」

織姫は前世のファッションデザインで学んだ人体の動きと布の関係性を思い出し、風の流れを最適化する縫製方法を考案した。

「もしかしたら、こういう仕立て方をすれば…」

図案通りに白絹を裁断し、特別な縫い方で袖を形作っていく。縫い進むうちに、布から放たれる霊力の流れが変化していくのが「糸見の目」でわかる。

蓮も織姫の指導のもと、下準備を手伝っていた。

「先生、この『風神の袖』があれば試験に合格できますか?」

「それだけではないわ。試験では技術だけでなく、神職人としての心構えも問われるはず」

そこへ睦月が戻ってきた。彼女は都の情報収集に出かけていたのだ。

「織姫、どうやら試験の内容が判明した」

睦月の情報によれば、試験は三段階。まず基本技術の審査、次に「神具」としての力の実証、最後に実戦での有用性の証明だという。

「実戦?」と織姫は驚く。

「そう。お前の神具衣装が実際の戦いや危機で役立つことを証明せねばならない」

これは想定外の難題だった。現在制作中の「風神の袖」は防御と機動性に優れているが、攻撃的な要素は弱い。

「どうすれば…」

織姫が思案していると、店の扉が勢いよく開いた。現れたのは刀鍛冶の紅葉だった。

「織姫!試験の内容を聞いたぞ。手伝わせてくれ」

紅葉は前回の対決以来、織姫に興味を持ち、時折店を訪れるようになっていた。表向きはライバルだが、互いの技術を認め合う関係に発展していた。

「紅葉さん?どういうこと?」

「試験の最終段階、実戦の相手は私になるらしい。組合が仕組んだことだ」

織姫は驚いた。紅葉は都一の若手刀鍛冶。その刀技は一流の侍も認めるほどだ。

「それなら、正々堂々と勝負しましょう」

「馬鹿を言うな」と紅葉は真剣な表情で言った。「これは公平な勝負ではない。組合の長老たちは裁縫師を認めたくないんだ。だから最強の私と戦わせて、落とそうとしている」

「それって…」

「不公平だろう?だから私は全力を出さない。形だけの勝負にしよう」

織姫は首を振った。「それでは意味がありません。私は本当の力を認めてもらいたいんです」

紅葉は驚いた表情を見せ、やがて笑った。「やはりお前は面白い。ならば、本気の勝負だ。だが…」

彼女は織姫の手を取り、真剣な眼差しで言った。「私の刀を受け止められる神具衣装を作ってくれ。そうすれば、誰もお前の力を否定できなくなる」

***

試験準備に加え、紅葉との勝負のための特別な衣装も必要になった織姫は、連日の徹夜作業に追われていた。

「ええい、このままでは体が持たないぞ」と糸車が心配する。

「大丈夫。前世でもコレクション発表前は徹夜続きだったから」

しかし織姫の顔色は日に日に悪くなり、「糸見の目」を使う時間も制限せざるを得なくなっていた。

そんな織姫を見かねた千代が、屋敷に招いてくれた。

「織姫さん、少しゆっくりしなさい。無理をすれば良い衣装は作れないわ」

千代の屋敷の庭園で一息つく織姫。花々に囲まれた静かな空間で、彼女は久しぶりに心を落ち着けることができた。

「ありがとうございます、千代様。でも時間がなくて…」

「焦りは禁物よ」

千代の隣には、婚約者の信明の姿もあった。幕府の重臣である彼は、神職人組合にも影響力を持っていた。

「織姫殿、試験を設定したのは私だ」

「え?」

「驚くな。これは必要な試練だ。都の神職人たちは保守的で、新たな才能を受け入れたがらない。特に『最弱』と見なす裁縫師の評価を変えるには、圧倒的な実力を示す必要がある」

信明の真意を知り、織姫は覚悟を決めた。

「わかりました。必ず期待に応えます」

屋敷を辺に着いたとき、千代がひとつの包みを織姫に手渡した。

「これは古い布だけど、特別な力を持っているの。私の家に代々伝わる『月光絹(つきかげぎぬ)』よ」

「糸見の目」で見ると、その布からは銀色の穏やかな光が放たれていた。これは「風神の袖」の完成に必要な最後のピースになるかもしれない。

「ありがとうございます!これで必ず…」

店に戻る途中、織姫は不意に目眩を覚えた。無理がたたったのだ。彼女がよろめいたとき、影から現れた一人の女性が支えてくれた。

「大丈夫ですか?」

「はい、ありがとう…あなたは?」

「雫(しずく)と申します。実は…あなたにお会いしたかったんです」

雫は古い織物の名門・雨宮家の娘だと名乗った。彼女の目には、どこか織姫と似た光があった。

「あなたも『糸見の目』を…?」

雫は驚いた様子で織姫を見つめた。「どうして分かったんですか?」

「同じ力を持つ者同士、分かるものなのよ」

雫は自分の力を恐れ、長い間封印してきたという。しかし織姫の評判を聞き、自分も同じ力を持つ者がいると知って勇気を得たのだ。

「私も…お役に立ちたいんです」

織姫は嬉しさと感動で胸がいっぱいになった。自分と同じ「糸見の目」の使い手に出会えるとは。これは祖母が言っていた「糸の縁」なのかもしれない。

「雫さん、ぜひ私の店に来てください。あなたの力が必要です」

***

試験前日、織姫の店は蓮、雫、睦月、そして紅葉も加わり、最後の準備に忙しかった。

「風神の袖」はほぼ完成し、その姿は見事だった。純白の絹地に、風の流れを象った青い刺繍が施され、袖口には特殊な仕掛けがあった。着る者の腕の動きに合わせて風の力を操る、まさに風を纏う神具衣装だ。

そして紅葉との勝負のために、もう一つの衣装「月影の羽織」も仕上げていた。千代から贈られた「月光絹」を使ったこの羽織は、着る者に月のような冷静さと、刀の軌道を予測する能力を与える効果があった。

「すごい…」紅葉は二つの衣装を見て感嘆の声を上げた。「こんな技術、見たことがない」

「先生は天才です!」と蓮。

雫も「糸見の目」で衣装を観察し、「霊力の流れが美しい…」と呟いた。

織姫自身も満足していた。祖母の図案帳の解読が進み、「十二神衣」の一つ「風神の袖」が完成に近づいている。これなら試験も突破できるはずだ。

「だが、禍織師の動きも活発になっている」と睦月が警告する。「試験当日は警戒が必要だ」

「分かっています。みんな、明日はよろしくお願いします」

織姫が頭を下げると、集まった仲間たちは皆、力強く頷いた。かつての孤独な村娘は、今や多くの仲間に囲まれている。

***

試験当日、神職人組合本部は多くの見物人で賑わっていた。織姫の噂は都中に広まり、「最弱」と蔑まれていた裁縫師が「最強」の刀鍛冶に挑むという構図に、人々は興味津々だった。

組合の建物は伝統的な和風建築で、正面には様々な神職人の象徴が掲げられていた。中でも刀鍛冶のシンボルが最も高い位置にあり、裁縫師のシンボルは最も小さく、端に追いやられている。

「この位置関係を変えてみせる」と織姫は心に誓った。

試験会場に入ると、長い廊下の先に大きな和室があった。そこには五人の年配の神職人が正座しており、織姫を厳しい目で見つめていた。

「糸見織姫、神職人試験を受けに参りました」

織姫が丁寧に一礼すると、中央の白髪の老人が口を開いた。

「我は神職人組合総長・鍛治正信。お前の力を見せてもらおう」

試験の最初の段階は基本技術の審査だった。織姫は持参した裁縫道具を使い、与えられた布地から小さな袋物を作る課題に取り組んだ。

彼女の針さばきは見事で、一針一針が正確かつ美しい。前世での経験と祖母から学んだ技術が融合し、会場の誰もが見とれるほどの裁縫技術を披露した。

「見事な針さばきだ」と審査員の一人が呟いた。

第二段階は「神具」としての力の証明。ここで織姫は「風神の袖」を取り出した。

「これは『風神の袖』。風の力を操る神具衣装です」

白い絹地に青い刺繍が施された袖は、会場の灯りを受けて幻想的に輝いていた。

「どのような効果がある?」と鍛治正信。

「着る者に風の力を与えます。軽やかな動きと、風の盾による防御を可能にします」

「証明せよ」

織姫は自ら「風神の袖」を身につけた。すると彼女の周りに微かな風が起こり、髪や着物の裾が揺れ始めた。

「風を感じる…」と審査員たちが驚きの声を上げる。

織姫は腕を大きく振った。その動きに合わせて、強い風が会場を駆け抜け、遠くの燭台の炎が揺れた。

「更に、こうすると…」

彼女が両腕を交差させると、体の周りに風の渦が発生し、透明な盾のように彼女を包み込んだ。

「風の盾です。刀や矢も弾き返します」

審査員たちは明らかに驚いていた。裁縫師の神具がここまでの力を持つとは予想していなかったのだろう。

「第三段階に進め」と鍛治正信は言った。「実戦での有用性を証明せよ」

会場は屋外の演武場に移った。そこには紅葉が待っていた。彼女は正装の打ち掛けを身にまとい、腰には「霜月」の刀を差している。

「織姫、いよいよ正念場だな」と紅葉は静かに言った。

「ええ、全力で挑みます」

織姫は「風神の袖」に加え、「月影の羽織」も身につけた。二つの神具衣装を同時に着用するのは危険だが、紅葉の刀に対抗するには必要だった。

「始め!」

鍛治正信の声と共に、紅葉が猛然と斬りかかってきた。その速さは目で追えないほどだ。

しかし織姫は「月影の羽織」の力で紅葉の動きを予測し、「風神の袖」で風の盾を展開。刀の軌道を微妙にずらすことで攻撃をかわした。

「なかなかやるな」と紅葉が笑う。

織姫も応戦する。「風神の袖」を使って風の刃を生み出し、紅葉に向けて放った。紅葉は刀で風を切り裂くが、次々と襲いかかる風に苦戦している。

「糸見の目」を駆使して紅葉の動きを読み、風の流れを操る織姫。対する紅葉は鍛え抜かれた刀技で応戦する。二人の戦いは、まるで舞のように美しく、見物人たちは息を呑んで見守っていた。

しかし、長時間にわたる二つの神具衣装の使用は織姫の体力を奪っていく。次第に彼女の動きが鈍くなり、紅葉の攻撃をかわしきれなくなってきた。

「まだだ!」

織姫は残った力を振り絞り、「風神の袖」の力を最大限に引き出した。両腕を広げ、大きく回転させると、彼女の周りに巨大な竜巻が発生。その風の渦が紅葉を包み込み、彼女の動きを封じる。

紅葉は刀を構えたまま動けなくなり、にやりと笑った。

「参った。この風では動けん」

審査員たちはこの結果に驚愕した。「最弱」と見なされていた裁縫師が、「最強」の刀鍛冶を抑え込んだのだ。

「試験終了!」鍛治正信が宣言した。

風が収まり、紅葉が織姫に近づく。「見事だった。本当の力を見せてくれたな」

紅葉が織姫に手を差し伸べたその時、不吉な笑い声が会場に響き渡った。

「ふふふ…『糸見の目』の力、存分に見せてもらったわ」

黒い霧のように現れたのは、禍織師の絹女だった。

「貴様、ここで何をする!」鍛治正信が怒鳴る。

「『十二神衣』の秘密…そして『糸見の目』の力。すべて頂くわ」

絹女の手から黒い糸が放たれ、織姫に向かって伸びてきた。しかし、その糸は途中で遮られた。

「そうはさせん!」

紅葉が刀で糸を切り裂き、織姫の前に立ちはだかる。同時に睦月も会場に飛び込んできた。

「禍織師め、今度こそ決着をつけるぞ」

絹女は三方を囲まれ、焦りの色を見せた。「く…今日のところは引くが、必ず『糸見の目』の力は我々のものにする!」

そう言って絹女は黒い煙となって消え去った。

***

事件の後、審査員たちは緊急会議を開いた。織姫と紅葉は別室で待機させられた。

「あの禍織師は何を狙っているんだ?」と紅葉。

「『糸見の目』と『十二神衣』…祖母から受け継いだこの力を」と織姫は答えた。

やがて、鍛治正信が二人を呼び入れた。

「織姫、そして紅葉。今日の君たちの戦いは見事だった」

老人は厳かな表情で告げた。

「織姫、君の力は確かに本物だ。裁縫師でありながら、その神具衣装は我々の予想をはるかに超える力を持っている。神職人組合は満場一致で、君を正式な神職人として認める」

織姫の目に涙が溢れた。長年「最弱」と蔑まれてきた裁縫師が、ついに正当な評価を得たのだ。

「そして紅葉。君の刀技も見事だった。敵を前にしての君たちの協力は、神職人の鑑だ」

鍛治正信は続けた。「しかし、禍織師の出現は深刻な問題だ。彼らが『十二神衣』を狙っているなら、我々も対策を講じねばならない」

織姫と紅葉は顔を見合わせた。今日の戦いは終わったが、より大きな戦いがこれから始まるのだ。

***

試験から数日後、織姫の店には祝いの客が絶えなかった。千代や信明、佐助一家、そして新たな友人となった雫も訪れた。

「正式な神職人、おめでとう!」と皆が祝福する。

「ありがとうございます。みなさんのおかげです」

織姫の店には、神職人の証である正式な看板が掲げられた。「神職人・糸見織姫 神具裁縫店」と書かれたその看板は、彼女の新たな出発を象徴していた。

祝いの席で、紅葉が織姫に近づいた。

「おめでとう、織姫。これからはライバルとして、共に高め合おう」

「ええ、紅葉さん」

二人が笑顔で握手を交わす様子に、集まった人々から温かい拍手が送られた。

夜、客が去った後、織姫は一人店の奥で祖母の図案帳を広げていた。

「『十二神衣』…まだまだ謎が多いわ」

「焦るな」と糸車。「徐々に解き明かしていけばいい。それにお前には仲間がいる」

織姫は頷いた。かつての孤独な村娘は、今や多くの仲間と絆で結ばれ、明確な目標を持っている。「最弱」から「最強」への道は、まだ始まったばかりだ。

「これからも針一本で、この世界を変えていきます」

織姫の決意は、夜空に輝く星のように、静かにそして力強く輝いていた。

しかし、彼女はまだ知らない。禍織師の真の目的と、「十二神衣」に秘められた恐るべき力を。そして彼女自身の中に眠る、さらなる可能性を…。

針と糸が紡ぐ物語は、これからも続いていく。
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