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419 クリスの宿屋で ④
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「それじゃあ、アラタの勝利と婚約を祝って、乾杯!」
飲み物が揃うとレイチェルの音頭に合わせて、みんなでグラスを上げた。
俺は酒が苦手だけど、さすがに今日は飲む。
なんせ俺のために開いてくれた飲み会だ。飲まないわけにはいかない。
ちなみにリカルドとユーリはジュースだ。
リカルドは単純に不味いから酒は飲まないらしい。ユーリも苦手だからと言っていた。
次々運ばれてくる料理を飲み込むように食べているリカルド。
コイツは底無しだな。
「あれ?リカルド・・・お前、レバニラ炒めは?」
リカルドの前に置かれた料理には、レバニラ炒めが見当たらなかった。
まだ来てないだけかと思ったが、リカルドは信じらない事を口にした。
「レバニラ?あぁ・・・考えてみたら、今日はレバニラの気分じゃなかったわ」
「・・・お前ほんと自由過ぎるだろ?」
あんなにレバニラレバニラ言って、それはないだろう?
しかし、このマイペースに食べ続ける男を見ていたら、怒る気力も無くなってしまう。
「ふふふ・・・アラタ君、リカルド君はしかたないよ。はい、これ美味しいよ」
隣に座るカチュアが、俺とリカルドのやりとりを見て口元を押さえて笑っている。
小皿に取って回してくれた料理は、チーズの乗ったからあげだった。
「ありがと・・・うん、美味いね」
「男の人って、ああいう話しで盛り上がれるから面白いよね」
「ん?あぁ、さっきのレバニラの話し?」
「うん、隣で聞いてて笑っちゃった!だって、みんな真剣に議論してるんだもん。ジーンまで混ざってたし」
カチュアは思い出したようにクスクスと笑い出した。
言われてみると、ああいうノリは男ならではかもしれない。
それから俺はカチュアが取り分けてくれた料理を食べて、カチュアが注いでくれるお酒を飲んだ。
決して俺が要求しているわけではない。カチュアは至って普通に、ごく自然の流れでやってくれるのだ。
俺はあらためて実感した。ジャレットさんの言う通り、カチュアは尽くすタイプなのだろう。
甘えっぱなしな気がするが、ニコニコしながらやってくれているし、自分でやるからと断る方がカチュアには寂しく感じるのかもしれない。
だから俺は、お礼はちゃんと口にして、ここはカチュアにあまえる事にした。
「おじゃましまーす」
6時を少し過ぎた頃、扉をノックしてクリスさんが顔を覗かせた。
赤いバンダナと黒の前掛けは外していて、白いシャツに紺色のスカート姿だ。
「あ、クリスさん!仕事終わったの?」
ケイトが手を挙げて声をかけると、クリスさんはいそいそと部屋に入ってきた。
ケイトが場所を詰めてスペースを作ろうとすると、ジャレットさんも手を挙げて呼びかけた。
「クーちゃん、こっちこっち!ミッチーの隣空けるからこっち来なよ」
「あ、お、おい!ジャレット!」
ジャレットさんが場所を空けようと、自分のグラスを持って立とうとすると、ミゼルさんが困ったような声を出して、ジャレットさんを引き留めようとした。
「おいおいおいおい!ミッチーよぉ~、お前彼氏だろ?さっき怒られたのはあれで終わりだろ?あとはちゃんと話して飲めばいいんだよ。ヘタッてんじゃねぇぞ?あ、ケイティー、そこは俺が座るわ」
そう言うとジャレットさんは、ケイトの隣に場所を移した。
場所を交換する形でクリスさんが俺の正面、ミゼルさんの隣に座る事になった。
「あ、サカキ・アラタ君。良かった場所近くて。ちょっと話したかったからさ」
前に座る俺に気が付くと、クリスさんは軽く手を振ってきた。
「あ、どうも。あの、フルネームじゃなくて、呼びやすいように呼んでください」
「そう?じゃあ、アラタ君でいいかな?私の事もクリスでいいよ」
やっぱりだいぶ話しやすい人のようだ。
簡単には挨拶をすませると、話題はマルゴンの話しになって、どうやって倒したのかというところに食いついた。
「はぁ~、それはすごいね!光の拳かぁ・・・聞いたことないよ。見てみたいけど、そんなに体に負担がかかるなら頼めないな。でも、本当によく無事だったね」
「はい、みんなのおかげです。俺一人ではとても無理でした」
「謙虚だね。ミゼル君も見習いなよ?」
「え?ここで俺にふるの?」
ミゼルさんが困り顔になったので、俺は助け船を出すことにした。
「あの、そう言えばさっき、俺と話したかったって言ってましたけど、なにかありましたか?」
そう尋ねると、クリスさんはミゼルさんを指差した。
「うん、あのさ、どうやったらミゼル君をアラタ君みたく真面目にできるかな?」
ズバリ言われて、ミゼルさんもさすがに顔が引きつっている。
「え?いや、俺は別に真面目って程じゃないですよ」
「そんな事ないよ。レイチェルちゃんからよく聞いてるし、私も今少し話しただけでも十分分かったよ。アラタ君は真面目だよ。あ、バカにしてるわけじゃないからね?ミゼル君なんて、お酒とギャンブルばかりで・・・本当、なんでこんな人好きになったんだろ?ね、ミゼル君」
そう言ってクリスさんは、頬杖をついてミゼルさんに顔を向ける。
「え、いや、そんなん俺に言われても・・・」
ミゼルさんはうろたえながらも、好きと言われた事は嬉しかったのか少しにやけた顔で頭を掻いている。
なんだかいきなり二人の世界に入ってしまったので、俺もそこで会話を切ってカチュアと話しながら料理を食べた。
そうして楽しい時間はあっという間に過ぎて行った。
俺がこの世界に来て三ヶ月と少し。俺の祝勝会というこの飲み会で、俺はみんなから沢山の温かい言葉をもらい、本当に歓迎されていると感じて、嬉しさで胸がいっぱいになった。
「アラタお兄ちゃん、カチュアお姉ちゃんと結婚するんですよね?」
飲み会もぼちぼち終わりの雰囲気になってきた頃、エルちゃんが俺の隣に来た。
「ん、うん。そうだよ。まだいつ式を挙げるかは決まってないけど、カチュアと結婚するよ」
「おめでとうございます!結婚式には私も行っていいですか?」
エルちゃんは目を輝かせてそう両手の平を合わせる。
ずいぶん興味があるみたいだ。
「ありがとう。もちろんだよ。エルちゃん、結婚式を見るのは初めて?」
「はい。ウエディングドレスを見てみたいんです!カチュアお姉ちゃんが着たらすっごい綺麗なんだろうなぁって思って!式を挙げるんなら、来年の春とかですか?」
「う~ん、そうだね・・・やっぱり暖かくなってからの方がいいのかな・・・」
あまり考えないようにしていたが、来年式を挙げるとして、その前に片づけなければならない問題が一つある。
そう・・・偽国王を打倒する事だ。
偽国王との戦いに勝利しなければ結婚もなにも無い。
なぜあまり考えないようにしていたか、王妃様から戦いの連絡が来ていないからだろうか・・・
いや、自分で考えないようにしていたんだ。
レイジェスは王妃様の側について、偽国王と戦う事になる。
治安部隊との戦い以上の規模になるのは間違いないだろう。
もしも負けたらどうなる?
今の国王が偽者と分かっているのは、王妃様達と俺達くらいだ。敗者の弁なんて誰も聞いくれるはずがない。
負けたら・・・・・
「・・・アラタお兄ちゃん?どうしたんですか?」
エルちゃんがきょとんとした顔で俺を見ている。
「・・・あ、あぁ、ごめんごめん、なんでもないよ。結婚式いつにしようか、ちょっと考え込んじゃっただけだよ。楽しみだなって」
いけない。エルちゃんみたいな小さい子の前で、悪い方に考えてしまった。
俺はすぐに笑って見せると、エルちゃんも同じように笑顔を返してくれた。
「あはは!待ちきれないんですね!」
純粋に俺とカチュアの結婚式を楽しみにしてくれている。
そんな笑い顔を見せてくれるエルちゃんに、俺も胸の不安が薄れていく気がした。
その後、酔いつぶれてテーブルに伏して寝ているジャレットさん、ミゼルさんを担いで男部屋に運び俺は床に着いた。
飲み物が揃うとレイチェルの音頭に合わせて、みんなでグラスを上げた。
俺は酒が苦手だけど、さすがに今日は飲む。
なんせ俺のために開いてくれた飲み会だ。飲まないわけにはいかない。
ちなみにリカルドとユーリはジュースだ。
リカルドは単純に不味いから酒は飲まないらしい。ユーリも苦手だからと言っていた。
次々運ばれてくる料理を飲み込むように食べているリカルド。
コイツは底無しだな。
「あれ?リカルド・・・お前、レバニラ炒めは?」
リカルドの前に置かれた料理には、レバニラ炒めが見当たらなかった。
まだ来てないだけかと思ったが、リカルドは信じらない事を口にした。
「レバニラ?あぁ・・・考えてみたら、今日はレバニラの気分じゃなかったわ」
「・・・お前ほんと自由過ぎるだろ?」
あんなにレバニラレバニラ言って、それはないだろう?
しかし、このマイペースに食べ続ける男を見ていたら、怒る気力も無くなってしまう。
「ふふふ・・・アラタ君、リカルド君はしかたないよ。はい、これ美味しいよ」
隣に座るカチュアが、俺とリカルドのやりとりを見て口元を押さえて笑っている。
小皿に取って回してくれた料理は、チーズの乗ったからあげだった。
「ありがと・・・うん、美味いね」
「男の人って、ああいう話しで盛り上がれるから面白いよね」
「ん?あぁ、さっきのレバニラの話し?」
「うん、隣で聞いてて笑っちゃった!だって、みんな真剣に議論してるんだもん。ジーンまで混ざってたし」
カチュアは思い出したようにクスクスと笑い出した。
言われてみると、ああいうノリは男ならではかもしれない。
それから俺はカチュアが取り分けてくれた料理を食べて、カチュアが注いでくれるお酒を飲んだ。
決して俺が要求しているわけではない。カチュアは至って普通に、ごく自然の流れでやってくれるのだ。
俺はあらためて実感した。ジャレットさんの言う通り、カチュアは尽くすタイプなのだろう。
甘えっぱなしな気がするが、ニコニコしながらやってくれているし、自分でやるからと断る方がカチュアには寂しく感じるのかもしれない。
だから俺は、お礼はちゃんと口にして、ここはカチュアにあまえる事にした。
「おじゃましまーす」
6時を少し過ぎた頃、扉をノックしてクリスさんが顔を覗かせた。
赤いバンダナと黒の前掛けは外していて、白いシャツに紺色のスカート姿だ。
「あ、クリスさん!仕事終わったの?」
ケイトが手を挙げて声をかけると、クリスさんはいそいそと部屋に入ってきた。
ケイトが場所を詰めてスペースを作ろうとすると、ジャレットさんも手を挙げて呼びかけた。
「クーちゃん、こっちこっち!ミッチーの隣空けるからこっち来なよ」
「あ、お、おい!ジャレット!」
ジャレットさんが場所を空けようと、自分のグラスを持って立とうとすると、ミゼルさんが困ったような声を出して、ジャレットさんを引き留めようとした。
「おいおいおいおい!ミッチーよぉ~、お前彼氏だろ?さっき怒られたのはあれで終わりだろ?あとはちゃんと話して飲めばいいんだよ。ヘタッてんじゃねぇぞ?あ、ケイティー、そこは俺が座るわ」
そう言うとジャレットさんは、ケイトの隣に場所を移した。
場所を交換する形でクリスさんが俺の正面、ミゼルさんの隣に座る事になった。
「あ、サカキ・アラタ君。良かった場所近くて。ちょっと話したかったからさ」
前に座る俺に気が付くと、クリスさんは軽く手を振ってきた。
「あ、どうも。あの、フルネームじゃなくて、呼びやすいように呼んでください」
「そう?じゃあ、アラタ君でいいかな?私の事もクリスでいいよ」
やっぱりだいぶ話しやすい人のようだ。
簡単には挨拶をすませると、話題はマルゴンの話しになって、どうやって倒したのかというところに食いついた。
「はぁ~、それはすごいね!光の拳かぁ・・・聞いたことないよ。見てみたいけど、そんなに体に負担がかかるなら頼めないな。でも、本当によく無事だったね」
「はい、みんなのおかげです。俺一人ではとても無理でした」
「謙虚だね。ミゼル君も見習いなよ?」
「え?ここで俺にふるの?」
ミゼルさんが困り顔になったので、俺は助け船を出すことにした。
「あの、そう言えばさっき、俺と話したかったって言ってましたけど、なにかありましたか?」
そう尋ねると、クリスさんはミゼルさんを指差した。
「うん、あのさ、どうやったらミゼル君をアラタ君みたく真面目にできるかな?」
ズバリ言われて、ミゼルさんもさすがに顔が引きつっている。
「え?いや、俺は別に真面目って程じゃないですよ」
「そんな事ないよ。レイチェルちゃんからよく聞いてるし、私も今少し話しただけでも十分分かったよ。アラタ君は真面目だよ。あ、バカにしてるわけじゃないからね?ミゼル君なんて、お酒とギャンブルばかりで・・・本当、なんでこんな人好きになったんだろ?ね、ミゼル君」
そう言ってクリスさんは、頬杖をついてミゼルさんに顔を向ける。
「え、いや、そんなん俺に言われても・・・」
ミゼルさんはうろたえながらも、好きと言われた事は嬉しかったのか少しにやけた顔で頭を掻いている。
なんだかいきなり二人の世界に入ってしまったので、俺もそこで会話を切ってカチュアと話しながら料理を食べた。
そうして楽しい時間はあっという間に過ぎて行った。
俺がこの世界に来て三ヶ月と少し。俺の祝勝会というこの飲み会で、俺はみんなから沢山の温かい言葉をもらい、本当に歓迎されていると感じて、嬉しさで胸がいっぱいになった。
「アラタお兄ちゃん、カチュアお姉ちゃんと結婚するんですよね?」
飲み会もぼちぼち終わりの雰囲気になってきた頃、エルちゃんが俺の隣に来た。
「ん、うん。そうだよ。まだいつ式を挙げるかは決まってないけど、カチュアと結婚するよ」
「おめでとうございます!結婚式には私も行っていいですか?」
エルちゃんは目を輝かせてそう両手の平を合わせる。
ずいぶん興味があるみたいだ。
「ありがとう。もちろんだよ。エルちゃん、結婚式を見るのは初めて?」
「はい。ウエディングドレスを見てみたいんです!カチュアお姉ちゃんが着たらすっごい綺麗なんだろうなぁって思って!式を挙げるんなら、来年の春とかですか?」
「う~ん、そうだね・・・やっぱり暖かくなってからの方がいいのかな・・・」
あまり考えないようにしていたが、来年式を挙げるとして、その前に片づけなければならない問題が一つある。
そう・・・偽国王を打倒する事だ。
偽国王との戦いに勝利しなければ結婚もなにも無い。
なぜあまり考えないようにしていたか、王妃様から戦いの連絡が来ていないからだろうか・・・
いや、自分で考えないようにしていたんだ。
レイジェスは王妃様の側について、偽国王と戦う事になる。
治安部隊との戦い以上の規模になるのは間違いないだろう。
もしも負けたらどうなる?
今の国王が偽者と分かっているのは、王妃様達と俺達くらいだ。敗者の弁なんて誰も聞いくれるはずがない。
負けたら・・・・・
「・・・アラタお兄ちゃん?どうしたんですか?」
エルちゃんがきょとんとした顔で俺を見ている。
「・・・あ、あぁ、ごめんごめん、なんでもないよ。結婚式いつにしようか、ちょっと考え込んじゃっただけだよ。楽しみだなって」
いけない。エルちゃんみたいな小さい子の前で、悪い方に考えてしまった。
俺はすぐに笑って見せると、エルちゃんも同じように笑顔を返してくれた。
「あはは!待ちきれないんですね!」
純粋に俺とカチュアの結婚式を楽しみにしてくれている。
そんな笑い顔を見せてくれるエルちゃんに、俺も胸の不安が薄れていく気がした。
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