異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎

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459 理由

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「オッラァーーーッツ!」

ジャレットは気合の声を発し、そのまま腕を押し出す形でレオの左足を弾いた。

突然出現した銀色の光の剣に足を打たれ、レオは体制を崩し後ろに数歩下がりながら、右手のメイスを牽制するように前に突き出し、ジャレットと距離を取った。


・・・・・あれで足がぶった斬れねぇのか?

ジャレットはレオに剣を向けたまま、冷静に状況を見て取った。

ジャレットの銀の光の剣、オーラブレードは、店長バリオスがジャレットに攻撃用として渡したもう一つの魔道具である。

この魔道具はジャレットが持ち、気を入れる事で、ジャレットのエネルギーが銀色の光の剣となって表れる。
普段は柄だけなのでポケットに入れて持ち運ぶ事も可能であり、敵に武器を持っていないと思わせる事もできるため、奇襲にも使える武器である。

魔法使いでないジャレットのために作られた武器であるため、使用条件は体力の消費である。
オーラブレードを使用している間、ジャレットの体力は少しづつではあるが、消費させられる事になる。
これはアラタの光の拳と同じであり、無尽蔵に使える物ではない。
しかし、アラタの光の拳と違う点は、ヒールで回復可能と言う事である。

ヒール、もしくは回復薬を飲む事で、連続での使用を可能としているため、アラタの光の拳とは決定的に使い勝手の良さは違う。




ジャレットはレオの左足を観察するように見ていた。
ダークブラウンの鋼鉄の脛当てを付けているが、蹴りこんだところにカウンターで、ジャレットのオーラブレードを受けたため、本来であれば脛から真っ二つになってもおかしくはなかった。

しかし、鋼鉄の脛当てには多少の傷はできているが、それだけだった。

相当な衝撃はあったはずだが、歪みもヘコみも無く、レオ自身にもほぼ全くダメージを与えていない。
これ程の防御力はジャレットの想定外だった。


「てめぇ・・・その鎧、普通じゃねぇな?俺のオーラブレードで全く斬れやしねぇなんて、どんな堅さだよ」

「ほぅ、オーラブレードと言うのか。なるほど・・・見たところ、その柄からエネルギーを出しているのだな。体力型の貴様が使うのならば、対価は体力といったところかな?今の奇襲は見事だったと褒めてやろう。この耐魔の鎧に傷を付けたのだ、誇っていい武器だ」

レオは突きつけていたメイスを下ろすと、自分の鎧を見せるように左手で胸を指差した。

「大魔の鎧、だと・・・まさか!?」

「ジャレット、知っているの?」

ジャレットの反応に、一歩後ろに立っているシルヴィアが問いかけた。

「・・・実際に見るのは初めてだけどな。噂に聞いた事がある・・・その名の通り、魔法耐性の非常に高い鎧って話しだ。生半可な魔法じゃ傷一つつけられねぇ。けど、この鎧のとんでもねぇところは、耐魔なんてうたってるくせに、そもそもの物理防御力がずばぬけてんだよ。俺のオーラブレードであの程度の傷しかつかねぇんだ、分かんだろ?」

前を向いたまま話すジャレットだったが、シルヴィアは後ろで頷いた事が分かる。

「・・・ジャレット、そうなると戦い方は限られてくるわね」

「あぁ、鎧の隙間、そして頭だな。むき出しを狙うしかねぇ。セオリー通りだがな」

「それしかないわね」


ジャレットがオーラブレードを構え、シルヴィアが一歩後ろで両手に魔力を込めると、レオも迎え撃つようにメイスを持つ右半身を前に構えた。

「おい、一つ聞いておきたい」

「・・・なんだ?」

睨み合うお互いの気が高まり、空気が張りつめて来る。

「てめぇ、俺達の事情も、国王が偽者だって事も分かったくせに、なんで俺達と敵対すんだよ?この国の事を考えんなら、戦う相手が違うんじゃねぇのか?」

四勇士はこの城を護る守護神。城を護るという事は、このクインズベリー国を護るという事だ。
ならばなぜ俺達と戦わなきゃならない?本当の敵は偽国王だ!


「・・・退屈でな」

ゆっくりと、たっぷり溜めてレオは溜息交じりに言葉を吐き出した。

「あ?・・・なんだって?」

たいくつ?・・・こいつ今、退屈だって言ったのか?


「19歳の時、俺はこの塔の役目を父から引き継いだ。そして10年・・・来る日も来る日もここから外を眺めるだけの日々・・・退屈だった・・・・・」

俺はレオの話しに口を挟まなかった。
シーちゃんも同じだ。黙って耳を傾けている。

「マルコス・ゴンサレスとは戦ってみたいと思っていた。この国最強と言われているが、それはこの俺と戦っていないからだ。いつか戦ってみたい・・・そう思い、この塔で日々己を鍛え、いつ来るともしれない戦いに備えていた。しかし、ヤツはサカキ・アラタという男に敗れ、今は牢獄の中だと聞き俺は絶望した・・・・・では、俺は何を楽しみにこの塔にいればいい?四勇士の役目は分かっている。しかし、役目だけに一生を捧げて終わるのか?俺は嫌だ・・・・・俺は戦いたい」


「・・・そうかよ、つまりてめぇは自分が戦いたい。そのためなら、王妃様も見殺しにして、偽国王の悪事に加担するってんだな?」

「・・・ジャ、ジャレット?」

ジャレットの声は、シルヴィアがこれまで聞いた事の無い、恐ろしい程に冷たく低いものだった。
そしてその表情は、いつも陽気なジャレットからは想像できない程険しく、殺気が滲み出ていた。


「その通りだ。アフマダリエフ家は戦いでこの地位を勝ち取った。貴様らも望むものがあるのならば、戦いで勝ち取る事だ」


「・・・上等だよ」

そう言葉を発するジャレットに、シルヴィアは少しの恐怖を感じた。


「・・・ジャレ・・・」

声をかけようと手を伸ばすが、その手がジャレットに触れる前にジャレットは飛び出した。
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