487 / 1,560
486 闇に捕らわれた男
しおりを挟む
「エリザ様!止まってください!」
三階、国王の寝室を目指し通路を走っていたアラタとエリザベート。
前を行くアラタが、突然鋭い声を出して、左手を横に出し後ろを走るエリザベートの足を止めた。
「・・・アラタさん、どうしま・・・え?」
エリザベートはアラタの背中から、前の様子を伺うように顔を出し、そこで絶句した。
国王の寝室のすぐ手前に、まるでそこだけ床が抜けたのかと思える程、大きな穴が空いていた。
「・・・この大穴、戦闘があったのかもしれません。目に見える範囲には敵の姿はありませんが、気を付けてください」
穴の下に目を向けると、真下の二階にも同じ規模の穴が空いている事が確認できた。
「・・・アラタさん、穴の周りに散らばっている石の量を見ると、これは下から上へ向けて、空けられた穴ではないでしょうか?」
アラタの隣で腰を下ろし、観察するように穴を眺めていたエリザベートが、その周囲に散らばる大小様々な石を見て、その考えを口にした。
「・・・なるほど、確かに上から下へだと、ほとんどの石は下に落ちてますよね」
「はい。それと、二階も同じような状態ですね。現状だけ見ると、一階から爆発魔法で、天井を撃ち抜いたのかもしれません」
エリザベートの推測は概ね当たっていた。
大穴は、トレバーがアンリエールを連れて行く時に、闇の波動を撃った事でできたものである。
トレバーが闇に呑まれた事を知らないエリザベートは、原因を爆発魔法と考えたが、それはしかたのない事であった。
「そうですね・・・これは魔法でないと無理だと思います。でも、そう考えると、一階で何者かが、三階まで通じる穴を空けたという事ですよね?いったいなにが目的でそんな事を?」
「・・・分かりません。戦いの中で、ここに撃つしかない状況だったかもしれませんし、見たままの答え・・・一階から三階へ移動するために空けたのかもしれません」
エリザベートの考えを聞き、アラタは眉を潜めた。
「・・・なかなか、大胆な行動をするヤツみたいですね。何者か分かりませんが、敵側でしょうか?」
「・・・探ってみます」
アラタの問いかけに、エリザベートは目を閉じて、穴に向けて手を伸ばした。
魔法使いであるエリザベートは、魔力感知に優れており、魔力の残り香から相手を調べようと試みた。
「・・うっ、こ、これは!」
「エリザ様!?」
びくりと体をこわばらせ、声を震わせるその様子を見て、アラタも緊張した声を上げる。
「はぁ・・・はぁ・・・だ、大丈夫です・・・何者かは分かりませんが、これは・・・この大穴からは闇を感じます・・・」
胸に手をあて、乱れた呼吸を落ち着かせようとしながら、エリザベートはたった今自分が感じたものを言葉にした。
「闇・・・ですか?」
「はい、闇です・・・この大穴は魔法ではなく、闇の力で空けられたものです。私も、バリオス様からの話しで聞いていましたが・・・まさか、これほどおぞましいものだなんて・・・」
そう話すエリザベートの目は拒絶と嫌悪に満ち、唇は恐怖で震えていた。
「・・・では、この穴を空けたのは、俺達の仲間ではないですね。敵側に闇の力を使う者がいる。そういう事ですね」
その問いにエリザベートは小さく頷いた。
「・・・はい。そして、私はこの闇の主を知っている・・・そう思うのです」
エリザベートの悲し気な後ろ姿に、アラタは声をかける事が躊躇われた。
だが、偽国王は目の前である。
ここで立ち止まっているわけにはいかない。
「・・・エリザ様、行きましょう」
「・・・はい、お時間をとらせてしまいましたね」
立ち上がり、アラタに顔を向けたエリザベートは、声の震えも治まり普段通りの表情に戻っていた。
「・・・強いですね」
エリザベートは目を伏せて、軽く頭を振った。
「私は強くなんてありません。本当は、今だって怖くて逃げだしたいんです・・・でも、みんながここまで連れて来てくれました。本当に命を懸けて・・・私がやらなきゃいけないんです」
「やっぱり、強いですよ」
そう言って二人は顔を見合わせて少しだけ笑う。
そして二人は穴を避けながら、残った足場を進み、国王の寝室の前に立った。
「俺が開けます」
前を向いたままそう小さく話す。エリザベートは黙って頷くと、体一つ分程アラタの後ろに下がった。
それ以上後ろに下がれば、大穴に落ちるくらいのギリギリの距離である。
寝室のドアノブに手をかけたところで、アラタの身に悪寒が走る。
それが直感なのか、アラタの持つ光の力なのか、それは分からない。
だが、アラタは言葉を発する間さえ惜しみ、振り返りざまにエリザベートを抱きかかえ、通路脇へと飛んだ。
アラタの判断がほんの一瞬でも遅れていれば、二人とも死んでいただろう。
アラタが脇へ飛んだその直後、一瞬前までアラタとエリザベートが立っていた場所が、寝室内から放たれた闇の波動によって爆音と共に撃ち抜かれた。
「きゃあ!」
「くっ!」
大穴を飛び越え、残っている足場へと着地すると、襲って来る爆風から腰を低くし身を護る。
危なかった・・・
今のは魔法じゃない。これがエリザ様の言っていた闇の力か?
凄まじい威力だった。
光を身に纏っていない状態で、まともに受けていれば死んでいた。
それは今の波動を見ただけで分かった。
緊張から、アラタの胸を打つ鼓動が早く高くなる。
頬を一筋の汗が伝い・・・
「アラタ様、ありがとうございます」
エリザベートの声にアラタは我に返った。
「大丈夫ですよ。今の攻撃を察知できたあなたなら、闇に負けるはずがありません。あなたには、シンジョウ・ヤヨイさんと同じ、光の力があるのですから」
「・・・エリザ様」
気丈に振舞っているが、やはり死に直面した恐怖はあるのだろう。
その手は小刻みに震えていた。
しかし、アラタを勇気づけるために、その青い瞳で真っすぐにアラタを見て、言葉を発している。
アラタの心に届く言葉を・・・・・
「ありがとうございます。そうですね、俺には弥生さんと同じ力がある・・・だったら、負けるはずがない。絶対に勝ってみせます!」
「・・・勝ってみせる、だぁ?・・・ふははははは!この俺に勝つだとぉ?」
地の底から響いてくるような、低く凄みのある声が聞こえ、それとともに寝室から闇の瘴気が滲み出る。
「・・・あ、あなた・・・まさか・・・」
それは人の形をしているが、人ならざる者だった。
かろうじて顔の右半分に残った人の皮がエリザベートに、その闇の集合体が何者かを教える。
「エリザベートぉ~、やっと会えたなぁ~、見ろ!俺は素晴らしい力を手に入れたぞぉぉぉー!」
「トレバー!トレバーなのですか!?」
驚愕の表情で叫ぶエリザベート。
かろうじて残った生身の右目が黒く染まり、トレバーはニヤリと笑った。
三階、国王の寝室を目指し通路を走っていたアラタとエリザベート。
前を行くアラタが、突然鋭い声を出して、左手を横に出し後ろを走るエリザベートの足を止めた。
「・・・アラタさん、どうしま・・・え?」
エリザベートはアラタの背中から、前の様子を伺うように顔を出し、そこで絶句した。
国王の寝室のすぐ手前に、まるでそこだけ床が抜けたのかと思える程、大きな穴が空いていた。
「・・・この大穴、戦闘があったのかもしれません。目に見える範囲には敵の姿はありませんが、気を付けてください」
穴の下に目を向けると、真下の二階にも同じ規模の穴が空いている事が確認できた。
「・・・アラタさん、穴の周りに散らばっている石の量を見ると、これは下から上へ向けて、空けられた穴ではないでしょうか?」
アラタの隣で腰を下ろし、観察するように穴を眺めていたエリザベートが、その周囲に散らばる大小様々な石を見て、その考えを口にした。
「・・・なるほど、確かに上から下へだと、ほとんどの石は下に落ちてますよね」
「はい。それと、二階も同じような状態ですね。現状だけ見ると、一階から爆発魔法で、天井を撃ち抜いたのかもしれません」
エリザベートの推測は概ね当たっていた。
大穴は、トレバーがアンリエールを連れて行く時に、闇の波動を撃った事でできたものである。
トレバーが闇に呑まれた事を知らないエリザベートは、原因を爆発魔法と考えたが、それはしかたのない事であった。
「そうですね・・・これは魔法でないと無理だと思います。でも、そう考えると、一階で何者かが、三階まで通じる穴を空けたという事ですよね?いったいなにが目的でそんな事を?」
「・・・分かりません。戦いの中で、ここに撃つしかない状況だったかもしれませんし、見たままの答え・・・一階から三階へ移動するために空けたのかもしれません」
エリザベートの考えを聞き、アラタは眉を潜めた。
「・・・なかなか、大胆な行動をするヤツみたいですね。何者か分かりませんが、敵側でしょうか?」
「・・・探ってみます」
アラタの問いかけに、エリザベートは目を閉じて、穴に向けて手を伸ばした。
魔法使いであるエリザベートは、魔力感知に優れており、魔力の残り香から相手を調べようと試みた。
「・・うっ、こ、これは!」
「エリザ様!?」
びくりと体をこわばらせ、声を震わせるその様子を見て、アラタも緊張した声を上げる。
「はぁ・・・はぁ・・・だ、大丈夫です・・・何者かは分かりませんが、これは・・・この大穴からは闇を感じます・・・」
胸に手をあて、乱れた呼吸を落ち着かせようとしながら、エリザベートはたった今自分が感じたものを言葉にした。
「闇・・・ですか?」
「はい、闇です・・・この大穴は魔法ではなく、闇の力で空けられたものです。私も、バリオス様からの話しで聞いていましたが・・・まさか、これほどおぞましいものだなんて・・・」
そう話すエリザベートの目は拒絶と嫌悪に満ち、唇は恐怖で震えていた。
「・・・では、この穴を空けたのは、俺達の仲間ではないですね。敵側に闇の力を使う者がいる。そういう事ですね」
その問いにエリザベートは小さく頷いた。
「・・・はい。そして、私はこの闇の主を知っている・・・そう思うのです」
エリザベートの悲し気な後ろ姿に、アラタは声をかける事が躊躇われた。
だが、偽国王は目の前である。
ここで立ち止まっているわけにはいかない。
「・・・エリザ様、行きましょう」
「・・・はい、お時間をとらせてしまいましたね」
立ち上がり、アラタに顔を向けたエリザベートは、声の震えも治まり普段通りの表情に戻っていた。
「・・・強いですね」
エリザベートは目を伏せて、軽く頭を振った。
「私は強くなんてありません。本当は、今だって怖くて逃げだしたいんです・・・でも、みんながここまで連れて来てくれました。本当に命を懸けて・・・私がやらなきゃいけないんです」
「やっぱり、強いですよ」
そう言って二人は顔を見合わせて少しだけ笑う。
そして二人は穴を避けながら、残った足場を進み、国王の寝室の前に立った。
「俺が開けます」
前を向いたままそう小さく話す。エリザベートは黙って頷くと、体一つ分程アラタの後ろに下がった。
それ以上後ろに下がれば、大穴に落ちるくらいのギリギリの距離である。
寝室のドアノブに手をかけたところで、アラタの身に悪寒が走る。
それが直感なのか、アラタの持つ光の力なのか、それは分からない。
だが、アラタは言葉を発する間さえ惜しみ、振り返りざまにエリザベートを抱きかかえ、通路脇へと飛んだ。
アラタの判断がほんの一瞬でも遅れていれば、二人とも死んでいただろう。
アラタが脇へ飛んだその直後、一瞬前までアラタとエリザベートが立っていた場所が、寝室内から放たれた闇の波動によって爆音と共に撃ち抜かれた。
「きゃあ!」
「くっ!」
大穴を飛び越え、残っている足場へと着地すると、襲って来る爆風から腰を低くし身を護る。
危なかった・・・
今のは魔法じゃない。これがエリザ様の言っていた闇の力か?
凄まじい威力だった。
光を身に纏っていない状態で、まともに受けていれば死んでいた。
それは今の波動を見ただけで分かった。
緊張から、アラタの胸を打つ鼓動が早く高くなる。
頬を一筋の汗が伝い・・・
「アラタ様、ありがとうございます」
エリザベートの声にアラタは我に返った。
「大丈夫ですよ。今の攻撃を察知できたあなたなら、闇に負けるはずがありません。あなたには、シンジョウ・ヤヨイさんと同じ、光の力があるのですから」
「・・・エリザ様」
気丈に振舞っているが、やはり死に直面した恐怖はあるのだろう。
その手は小刻みに震えていた。
しかし、アラタを勇気づけるために、その青い瞳で真っすぐにアラタを見て、言葉を発している。
アラタの心に届く言葉を・・・・・
「ありがとうございます。そうですね、俺には弥生さんと同じ力がある・・・だったら、負けるはずがない。絶対に勝ってみせます!」
「・・・勝ってみせる、だぁ?・・・ふははははは!この俺に勝つだとぉ?」
地の底から響いてくるような、低く凄みのある声が聞こえ、それとともに寝室から闇の瘴気が滲み出る。
「・・・あ、あなた・・・まさか・・・」
それは人の形をしているが、人ならざる者だった。
かろうじて顔の右半分に残った人の皮がエリザベートに、その闇の集合体が何者かを教える。
「エリザベートぉ~、やっと会えたなぁ~、見ろ!俺は素晴らしい力を手に入れたぞぉぉぉー!」
「トレバー!トレバーなのですか!?」
驚愕の表情で叫ぶエリザベート。
かろうじて残った生身の右目が黒く染まり、トレバーはニヤリと笑った。
0
あなたにおすすめの小説
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
俺! 神獣達のママ(♂)なんです!
青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。
世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。
王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。
その犯人は5体の神獣。
そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。
一件落着かと思えたこの事件。
だが、そんな中、叫ぶ男が1人。
「ふざけんなぁぁぁあ!!」
王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。
神獣達のママ(男)であった……。
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
【完結】奪われたものを取り戻せ!〜転生王子の奪還〜
伽羅
ファンタジー
事故で死んだはずの僕は、気がついたら異世界に転生していた。
しかも王子だって!?
けれど5歳になる頃、宰相の謀反にあい、両親は殺され、僕自身も傷を負い、命からがら逃げ出した。
助けてくれた騎士団長達と共に生き延びて奪還の機会をうかがうが…。
以前、投稿していた作品を加筆修正しています。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる