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こ、この揺れはなんだ!?普通ではない!とても立っていられん!
突然の轟音と共に、足場が大きくぐらついた。それは体が浮く程の激しい揺れだった。
体が投げ出されそうになり、咄嗟に目に付いた階段の手すりに掴まってなんとか堪える。
一体なにが起こった!?
地震か?いや、地震ではさっきの轟音の説明がつかない。しかし、それならこの揺れはなんだ!?
大きな揺れが治まっていくと、今度は自分の足場がまるで坂道のように傾いていく。
「くっ、な、なんだ!?これは・・・ま、まさか!?」
船が・・・傾いている、のか?
階段の手すりに掴まっている私の体、足が少しづつ床から離れ、それにともない背中が重力に引かれるように、階段下へと引っ張られていく。
くっ!なんだこれは!?姿勢が定まらん!どっちが上でどっちが下なんだ!?バランドをとる事ができん!
「バルデス様ーーーッツ!」
全身を嫌な汗が濡らした時、耳に飛び込んできたのは、人生で一番耳にした女性の声だった。
声の方に顔を向けてゾッとした。
船が傾いたという事は、当然通路も水平ではなくなるという事。
角度のついた足場はまるで滑り台のようになっており、腹ばいになって必死に滑り落ちないように耐えているサリーが、怯えた目で私の名を呼んでいた。
ここは最上階の特等船室のフロアだ。
そしてサリーの後ろは一階まで吹き抜けになっている。
もしこのまま落ちてしまえば、数十メートルの高さから一階の床に叩きつけられる事になる。
いや、それどころか船が傾いているから、三階や二階の壁や手すりに叩きつけられ、何度も体をひしゃげられながら、見るも無残にその命を散らす事になるだろう。
「サリーーーーーーッツ!」
叫ぶと同時に私は手すりを離し、足に風を纏い角度のついた階段を蹴って、サリーの元へ飛んだ。
「バルデスさ・・・・・!?」
サリーの伸ばした手に、私の手が触れそうになった時、一際大きく船が揺れて、サリーの体が宙に投げ出された。
大きく目を見開き、言葉を発する事もできずに、落下しながら私に手を伸ばすサリー
すぐに向きを変えてサリーを追うが、驚きで行動に一瞬の遅れが出てしまい、間に合わないと瞬間的に悟ってしまった
数舜・・・ほんの数舜の後にサリーの体は、壁、手すり、柱に打ち付けられ、粉々に打ち砕かれてしまうだろう。
だめだ・・・それだけは駄目だ!
私にはサリーしかいない・・・サリーが全てなのだ・・・あの日、ただ塔の中で一人、灰色の世界を見ていた私に、人の温もりを・・・生きる喜びを教えてくれたサリー
絶対に助ける!
この手だけは絶対に掴んで見せる!
届け!・・・届け!・・・
「とどけぇーーーーーーッツ!」
足に纏う風を爆発させた
爆風に体を飛ばされ自分自身の体を制御できなくなるが、サリーに追いつく事はできた
私に向けて伸ばされたその手を掴む
「バルデス様!」
安堵と驚きの混じった表情だった
私がここまでするとは思わなかったのだろう
確かにこれで、私は体勢を整える事ができなくなり、このまま落下する事しかできなくなった
握った手が、強く握り返される・・・かすかに震えている・・・細い指先だ・・・
戦いなど本来できるはずもないのに、私のためにハサミまで使って・・・・・
私はそのままサリーの体を抱き寄せて、頭を抱え込んだ
やるだけの事はやってみる・・・私とサリーが生き残るために
「サリーよ!目を瞑って口を閉じろ!衝撃に備えろ!」
それだけ叫ぶのが精いっぱいだった
全身に風の鎧を纏うと同時に、私は頭に、背中に、腰に、全身に強い衝撃を受けて意識を失った
突然の轟音と共に、足場が大きくぐらついた。それは体が浮く程の激しい揺れだった。
体が投げ出されそうになり、咄嗟に目に付いた階段の手すりに掴まってなんとか堪える。
一体なにが起こった!?
地震か?いや、地震ではさっきの轟音の説明がつかない。しかし、それならこの揺れはなんだ!?
大きな揺れが治まっていくと、今度は自分の足場がまるで坂道のように傾いていく。
「くっ、な、なんだ!?これは・・・ま、まさか!?」
船が・・・傾いている、のか?
階段の手すりに掴まっている私の体、足が少しづつ床から離れ、それにともない背中が重力に引かれるように、階段下へと引っ張られていく。
くっ!なんだこれは!?姿勢が定まらん!どっちが上でどっちが下なんだ!?バランドをとる事ができん!
「バルデス様ーーーッツ!」
全身を嫌な汗が濡らした時、耳に飛び込んできたのは、人生で一番耳にした女性の声だった。
声の方に顔を向けてゾッとした。
船が傾いたという事は、当然通路も水平ではなくなるという事。
角度のついた足場はまるで滑り台のようになっており、腹ばいになって必死に滑り落ちないように耐えているサリーが、怯えた目で私の名を呼んでいた。
ここは最上階の特等船室のフロアだ。
そしてサリーの後ろは一階まで吹き抜けになっている。
もしこのまま落ちてしまえば、数十メートルの高さから一階の床に叩きつけられる事になる。
いや、それどころか船が傾いているから、三階や二階の壁や手すりに叩きつけられ、何度も体をひしゃげられながら、見るも無残にその命を散らす事になるだろう。
「サリーーーーーーッツ!」
叫ぶと同時に私は手すりを離し、足に風を纏い角度のついた階段を蹴って、サリーの元へ飛んだ。
「バルデスさ・・・・・!?」
サリーの伸ばした手に、私の手が触れそうになった時、一際大きく船が揺れて、サリーの体が宙に投げ出された。
大きく目を見開き、言葉を発する事もできずに、落下しながら私に手を伸ばすサリー
すぐに向きを変えてサリーを追うが、驚きで行動に一瞬の遅れが出てしまい、間に合わないと瞬間的に悟ってしまった
数舜・・・ほんの数舜の後にサリーの体は、壁、手すり、柱に打ち付けられ、粉々に打ち砕かれてしまうだろう。
だめだ・・・それだけは駄目だ!
私にはサリーしかいない・・・サリーが全てなのだ・・・あの日、ただ塔の中で一人、灰色の世界を見ていた私に、人の温もりを・・・生きる喜びを教えてくれたサリー
絶対に助ける!
この手だけは絶対に掴んで見せる!
届け!・・・届け!・・・
「とどけぇーーーーーーッツ!」
足に纏う風を爆発させた
爆風に体を飛ばされ自分自身の体を制御できなくなるが、サリーに追いつく事はできた
私に向けて伸ばされたその手を掴む
「バルデス様!」
安堵と驚きの混じった表情だった
私がここまでするとは思わなかったのだろう
確かにこれで、私は体勢を整える事ができなくなり、このまま落下する事しかできなくなった
握った手が、強く握り返される・・・かすかに震えている・・・細い指先だ・・・
戦いなど本来できるはずもないのに、私のためにハサミまで使って・・・・・
私はそのままサリーの体を抱き寄せて、頭を抱え込んだ
やるだけの事はやってみる・・・私とサリーが生き残るために
「サリーよ!目を瞑って口を閉じろ!衝撃に備えろ!」
それだけ叫ぶのが精いっぱいだった
全身に風の鎧を纏うと同時に、私は頭に、背中に、腰に、全身に強い衝撃を受けて意識を失った
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