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1359 決意と覚悟を持った目
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体が焼けるように熱くて、息をするだけでも辛くて、苦しさのあまり私の意識は遠くなっていった。
けれど突然温かくて優しい魔力が流れ込んできた。するとあれだけ苦しかった熱が消えて、呼吸も楽になって・・・・・私は目を開いた。
「う・・・ん・・・わ、私・・・」
「・・・・・良かった・・・気が付き、ましたか」
誰かに手を握られている事に気が付いて目を向けると、青い瞳の女性が私を見て微笑んでいた。
「・・・シャンテル、さん?」
「カチュアさん・・・あなたに、託します・・・・・・・・」
私はこの時のシャンテルさんの笑顔を、生涯忘れる事はないと思う。
涙を浮かべた青い瞳は悲し気で、でもとても優しい眼差しで・・・・・
シャンテルさんは私に託すと言い残した。
最初は何の事か分からなかったけど、私の体に生まれた新しい力を感じて、彼女が何を願い、何を私に託したのか・・・・・
それはきっと
「カチュア・・・」
「アラタ君!自分を見失わないで!」
私は声を大にして叫んだ。
今のアラタ君はすごく怖い顔をしている。分かってる、ジャレットさんが危なかったから、だからアラタ君はあんなに怖い顔をしていたんだ。ジャレットさんはレイジェスの仲間だし、私も大切な先輩だと思っている。
だけどアラタ君にとってのジャレットさんは、少し特別な気がする。
最初の頃はジャレットさんの癖のある性格に戸惑っていたみたいだけど、面倒見の良いジャレットさんは、一からしっかり仕事を教えて、何かあったら相談相手にもなっていて、アラタ君にとって頼れるお兄さんって感じになっていたように見えた。
アラタ君は日本にいた時、人間関係で苦労したと話してくれた事がある。
だからこの世界では、周りの人を大切にしていきたいと言っていた。
そんなアラタ君だから、あんなに苦しそうなジャレットさんを見て、何をしてでも助けなきゃって飛び出したんだ。
アラタ君、それは私も同じ気持ちだよ。
大切な仲間だもん。絶対に助けたいって思う。自分にできる事ならなんだってする。
でもね、そのために自分を見失って、アラタ君が大切にしているものを無くしたら、ジャレットさんも悲しむと思う。
だからアラタ君、アラタ君がそんな顔をしなくてすむように・・・
「その人は私が倒す!」
右手に持つ魔道具、魔風の羽に魔力を込めて、私はもう一度叫んだ。
「カチュア・・・」
アラタは驚きのあまり、どう言葉を繋げばいいのか頭の中を整理できなかった。
争いを嫌うカチュアが自分から敵に攻撃をしかけ、さらに自分がこの赤い髪の女を倒すとまで言っているのだ。
カチュアがここまで戦う姿勢を見せたのは、初めての事だった。
・・・本気だ。
カチュアは本気で俺の代わりに、自分が戦おうとしている。
カチュアの薄茶色の瞳は、結婚以来、いや、アラタがカチュアに出会ってから初めて見る、強い意志を持った目だった。
真っすぐに前を向いて、確固たる決意と覚悟を持った目。
・・・・・これとよく似た目を見た事がある。
負けられない、絶対に勝つ!そう、これは戦う者の目だ。
日本にいた時のボクシングの試合で、対戦相手はみんなこの目をしていた。
「カチュア・・・俺は・・・」
カチュアの本気を感じ取ったアラタが、一歩カチュアに歩み寄ろうとしたその時、背後で凄まじい力の爆発が起きた。
「あははははははは!すごい!すごいわ!私を吹き飛ばすなんてやるじゃない!」
砂煙を巻き上げて、空高く立ち昇る赤い炎の柱の中から、楽しそうに笑う女が姿を現した。
風の上級魔法と同等の威力の攻撃を受けたにも関わらず、ほとんど無傷のラザレナ・シールズを見て、アラタは表情を険しくさせた。
やはりこの女は一筋縄ではいかない。自分が戦わなくてはと拳を握り締めたアラタに、カチュアが静止をかけた。
「アラタ君、この人とは私が戦うわ。うぅん・・・私が戦わないといけないの」
歩み寄ってきたアラタに小さく笑みを見せると、カチュアはすぐに表情を引き締めて、火柱の中から姿を現した赤い女をキッと睨みつけた。
「クインズベリー国の白魔法使い、カチュア・サカキです。あなたは私が倒します!」
けれど突然温かくて優しい魔力が流れ込んできた。するとあれだけ苦しかった熱が消えて、呼吸も楽になって・・・・・私は目を開いた。
「う・・・ん・・・わ、私・・・」
「・・・・・良かった・・・気が付き、ましたか」
誰かに手を握られている事に気が付いて目を向けると、青い瞳の女性が私を見て微笑んでいた。
「・・・シャンテル、さん?」
「カチュアさん・・・あなたに、託します・・・・・・・・」
私はこの時のシャンテルさんの笑顔を、生涯忘れる事はないと思う。
涙を浮かべた青い瞳は悲し気で、でもとても優しい眼差しで・・・・・
シャンテルさんは私に託すと言い残した。
最初は何の事か分からなかったけど、私の体に生まれた新しい力を感じて、彼女が何を願い、何を私に託したのか・・・・・
それはきっと
「カチュア・・・」
「アラタ君!自分を見失わないで!」
私は声を大にして叫んだ。
今のアラタ君はすごく怖い顔をしている。分かってる、ジャレットさんが危なかったから、だからアラタ君はあんなに怖い顔をしていたんだ。ジャレットさんはレイジェスの仲間だし、私も大切な先輩だと思っている。
だけどアラタ君にとってのジャレットさんは、少し特別な気がする。
最初の頃はジャレットさんの癖のある性格に戸惑っていたみたいだけど、面倒見の良いジャレットさんは、一からしっかり仕事を教えて、何かあったら相談相手にもなっていて、アラタ君にとって頼れるお兄さんって感じになっていたように見えた。
アラタ君は日本にいた時、人間関係で苦労したと話してくれた事がある。
だからこの世界では、周りの人を大切にしていきたいと言っていた。
そんなアラタ君だから、あんなに苦しそうなジャレットさんを見て、何をしてでも助けなきゃって飛び出したんだ。
アラタ君、それは私も同じ気持ちだよ。
大切な仲間だもん。絶対に助けたいって思う。自分にできる事ならなんだってする。
でもね、そのために自分を見失って、アラタ君が大切にしているものを無くしたら、ジャレットさんも悲しむと思う。
だからアラタ君、アラタ君がそんな顔をしなくてすむように・・・
「その人は私が倒す!」
右手に持つ魔道具、魔風の羽に魔力を込めて、私はもう一度叫んだ。
「カチュア・・・」
アラタは驚きのあまり、どう言葉を繋げばいいのか頭の中を整理できなかった。
争いを嫌うカチュアが自分から敵に攻撃をしかけ、さらに自分がこの赤い髪の女を倒すとまで言っているのだ。
カチュアがここまで戦う姿勢を見せたのは、初めての事だった。
・・・本気だ。
カチュアは本気で俺の代わりに、自分が戦おうとしている。
カチュアの薄茶色の瞳は、結婚以来、いや、アラタがカチュアに出会ってから初めて見る、強い意志を持った目だった。
真っすぐに前を向いて、確固たる決意と覚悟を持った目。
・・・・・これとよく似た目を見た事がある。
負けられない、絶対に勝つ!そう、これは戦う者の目だ。
日本にいた時のボクシングの試合で、対戦相手はみんなこの目をしていた。
「カチュア・・・俺は・・・」
カチュアの本気を感じ取ったアラタが、一歩カチュアに歩み寄ろうとしたその時、背後で凄まじい力の爆発が起きた。
「あははははははは!すごい!すごいわ!私を吹き飛ばすなんてやるじゃない!」
砂煙を巻き上げて、空高く立ち昇る赤い炎の柱の中から、楽しそうに笑う女が姿を現した。
風の上級魔法と同等の威力の攻撃を受けたにも関わらず、ほとんど無傷のラザレナ・シールズを見て、アラタは表情を険しくさせた。
やはりこの女は一筋縄ではいかない。自分が戦わなくてはと拳を握り締めたアラタに、カチュアが静止をかけた。
「アラタ君、この人とは私が戦うわ。うぅん・・・私が戦わないといけないの」
歩み寄ってきたアラタに小さく笑みを見せると、カチュアはすぐに表情を引き締めて、火柱の中から姿を現した赤い女をキッと睨みつけた。
「クインズベリー国の白魔法使い、カチュア・サカキです。あなたは私が倒します!」
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