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1361 勝敗の決した戦場
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「ルーシーさん!大丈夫ですか!?」
赤い女、ラザレナ・シールズが飛び去って行くと、カチュアが駆け寄って来た。
「カチュア・・・ああ、心配するな。私は大丈夫だ」
ラザレナはやろうと思えばいくらでも攻撃できた。目を合わせた時に熱を送る事もできたが、それもしなかった。
なぜか?ラザレナの目的はただ勝つ事ではなく、強い相手と心ゆくまで戦う事なのだ。
ルーシーが時をあらためて戦うと約束し、ラザレナの興味を惹く事ができたため、これ以上の交戦を重ねる事なく退かせる事ができたのだ。
ルーシーはカチュアに、なんでもないと笑って見せるが、あの血煙のような赤い闘気を間近でぶつけられて、平常心を保つ事は容易ではなかった。
凄まじい圧力だった・・・一瞬でも気を抜けば押し倒されそうになるところを、気力でなんとか耐えきった。
動揺を表に出さなかった事は意地とプライドだった。
ルーシーはカチュアに気付かれないように、頬を伝う汗を拭った。そして自分とラザレナの力量の差をあらためて実感していた。
「ルーシーさん・・・無理はしないでくださいね。じゃあ、私は他の人を看てきます」
「ああ、ありがとう。気をつけてな」
そう言ってカチュアが走り去り、その背中を見送ると、砂を踏む足音が近づいて来た。
「・・・ここで倒しておかなくてよかったのかい?」
ゴールド騎士のフェリックスが、ラザレナを逃がしたその真意を、確認するように声をかけてきた。
鼻の下には血を拭った跡が残っている。ラザレナからの一発をもらったからだが、ダメージはそれほど大きくはないようだ。
「フェリックス・・・ああ、確かにここで叩いておきたかったが、あのままあの女と本気で戦っていたら、こっちが勝つにしても甚大な被害が出ていたはずだ。この戦場はもうクインズベリーの勝ちだ。それで良しとしようじゃないか」
「そうか・・・うん、悔しいけどルーシー、キミの言う通りだね。こっちが勝つにしても、僕達が持てる全てを出し尽くしてやっとというところだろう。恐ろしい女だよ、けれどキミさ、あんな約束して大丈夫なのかい?本当に一人で勝てる算段があるのかな?」
「・・・確かに実力の差は感じた。まともに正面からぶつかっても厳しいだろう。けどね、私が全てを見せていないという事も本当だ。条件さえ整えば勝てる可能性はある」
「・・・ふぅん、気になるね。それってなにかな?」
「そう軽々とは言えないな。私の切り札なんだ。それより兵達が頑張ってるんだ、私達も加勢して残りの敵を片付けようじゃないか」
ルーシーが話しを切り上げようとすると、フェリックスも分かっていたのか、すんなりと頷いて剣を構えた。
「まぁ、そう言うと思ったよ。じゃあとりあえずこの戦いを終わらせようか」
自然とお互いに背中を向けて、目の前に広がる戦いを見る。ルーシーの言う通り、もはや勝敗は決したと言っていいだろう。まだ抵抗をしている帝国兵もいるが、師団長を失った帝国とは士気の違いは明らかだった。
このまま自分達が参戦しなくても、クインズベリーの勝利は揺るがないだろう。だが、だからといって何もせずに様子を見ているわけにはいかない。なにより兵士達への被害を抑えるためにも、自分達が出るべきだろう。
「行くよ」
ルーシーが短くそう告げると、フェリックスも黙って頷いた。
そして呼吸を合わせたように、背中合わせの二人は地面を蹴って飛び出した。
「ジャレットさん、立てますか?」
「ああ・・・ゲホッ、ふぅ・・・心配すんなって、もう大丈夫だ」
アラタが差し出した手を握り体を起こすと、ジャレットは腰や背中についた砂を払い落して、ぐるりと首を回した。立ち上がったもののまだ咳が治まらない。やはりダメージは残っていた。
ジャレットの首には、くっきりと手の跡が残っていた。
ラザレナに首を掴まれ持ち上げられた時にできたものだ。どれほどの力で掴まれればこうなるのだろう。
ただ、その凄まじさだけが体に刻まれた。
「ゲホッ・・・あの女、とんでもねぇぞ。馬鹿力なんてもんじゃねぇ、俺のオーラハンマーを軽々と止めやがった・・・」
あの瞬間、ジャレットが全力で打ちおろしたオーラハンマーを、ラザレナは深紅の片手剣で受け止めたのだ。とうていできる事ではない、桁違いの戦闘力だった。
「・・・ルーシーが再戦の約束をしていました。あの女は戦争の勝敗はどうでもいいみたいで、それで満足して、ここの指揮官らしい皇帝の血縁者を連れて、去って行ったんです」
「・・・戦争はどうでもいいだって?・・・ふざけてんな。何のために戦ってると思ってんだよ?アラやんよぉ、ルールーが再戦するったって、このまま先に進めば俺らが戦う可能性もあるんだ。気を抜くんじゃねぇぞ!」
「はい・・・って、え?・・・ルールー?」
圧倒的な力を見せつけられ、それこそ死にかけたジャレットだったが、まだ戦意は失っていない。
強い意思を持って、これから先に進む事を告げる。そしてアラタも返事をしようとして、首を傾げた。
「あ?なんだよ変な顔して?」
「あ、いや、えっと、ジャレットさん・・・ルールーって、もしかして・・・ルーシーの事ですか?」
「あ?そうに決まってんじゃねぇかよ?他に誰がいんだよ?アラやんよぉ、話しのコシを折るのはよくねぇぞ?せっかく締めてんだから。とにかくあの赤い女とはまた戦う事になると思って、対策をしっかり立てとけって事だ。分かったな?」
分かり切った事を聞くな。そう言わんばかりに叱責を受けたアラタは、当然納得はしていない。
いきなり聞いた事の無いあだ名を、さも当然のように言ってこられても困る。
しかしジャレットがこういう人間だという事はよく分かっているので、アラタは黙って、はい、と返事をした。
「よし、それじゃあ俺らも、そろそろまざるか」
アラタの返事に満足して、ジャレットは刃の無い柄に闘気を込めた。
すると銀色に輝くオーラが放出されて、オーラは刃を形作った。
「そうですね。ちょうど何人かこっちに向かってきますよ」
アラタも拳を握りしめて構えた。
二人の視線の先では、剣を振り被った帝国兵達が、声を張り上げながらこちらに向かって来ている。
「死に物狂いだな。連中ももうここでの負けは分かってんだ。だけど一人でも多くの敵を道連れにってやつだな。ああいうのが一番怖ぇぞ。アラやん、気を付けろよ」
「はい!」
アラタが力強く返事をすると、それを合図の二人は正面の敵に向かって駆けだした。
赤い女、ラザレナ・シールズが飛び去って行くと、カチュアが駆け寄って来た。
「カチュア・・・ああ、心配するな。私は大丈夫だ」
ラザレナはやろうと思えばいくらでも攻撃できた。目を合わせた時に熱を送る事もできたが、それもしなかった。
なぜか?ラザレナの目的はただ勝つ事ではなく、強い相手と心ゆくまで戦う事なのだ。
ルーシーが時をあらためて戦うと約束し、ラザレナの興味を惹く事ができたため、これ以上の交戦を重ねる事なく退かせる事ができたのだ。
ルーシーはカチュアに、なんでもないと笑って見せるが、あの血煙のような赤い闘気を間近でぶつけられて、平常心を保つ事は容易ではなかった。
凄まじい圧力だった・・・一瞬でも気を抜けば押し倒されそうになるところを、気力でなんとか耐えきった。
動揺を表に出さなかった事は意地とプライドだった。
ルーシーはカチュアに気付かれないように、頬を伝う汗を拭った。そして自分とラザレナの力量の差をあらためて実感していた。
「ルーシーさん・・・無理はしないでくださいね。じゃあ、私は他の人を看てきます」
「ああ、ありがとう。気をつけてな」
そう言ってカチュアが走り去り、その背中を見送ると、砂を踏む足音が近づいて来た。
「・・・ここで倒しておかなくてよかったのかい?」
ゴールド騎士のフェリックスが、ラザレナを逃がしたその真意を、確認するように声をかけてきた。
鼻の下には血を拭った跡が残っている。ラザレナからの一発をもらったからだが、ダメージはそれほど大きくはないようだ。
「フェリックス・・・ああ、確かにここで叩いておきたかったが、あのままあの女と本気で戦っていたら、こっちが勝つにしても甚大な被害が出ていたはずだ。この戦場はもうクインズベリーの勝ちだ。それで良しとしようじゃないか」
「そうか・・・うん、悔しいけどルーシー、キミの言う通りだね。こっちが勝つにしても、僕達が持てる全てを出し尽くしてやっとというところだろう。恐ろしい女だよ、けれどキミさ、あんな約束して大丈夫なのかい?本当に一人で勝てる算段があるのかな?」
「・・・確かに実力の差は感じた。まともに正面からぶつかっても厳しいだろう。けどね、私が全てを見せていないという事も本当だ。条件さえ整えば勝てる可能性はある」
「・・・ふぅん、気になるね。それってなにかな?」
「そう軽々とは言えないな。私の切り札なんだ。それより兵達が頑張ってるんだ、私達も加勢して残りの敵を片付けようじゃないか」
ルーシーが話しを切り上げようとすると、フェリックスも分かっていたのか、すんなりと頷いて剣を構えた。
「まぁ、そう言うと思ったよ。じゃあとりあえずこの戦いを終わらせようか」
自然とお互いに背中を向けて、目の前に広がる戦いを見る。ルーシーの言う通り、もはや勝敗は決したと言っていいだろう。まだ抵抗をしている帝国兵もいるが、師団長を失った帝国とは士気の違いは明らかだった。
このまま自分達が参戦しなくても、クインズベリーの勝利は揺るがないだろう。だが、だからといって何もせずに様子を見ているわけにはいかない。なにより兵士達への被害を抑えるためにも、自分達が出るべきだろう。
「行くよ」
ルーシーが短くそう告げると、フェリックスも黙って頷いた。
そして呼吸を合わせたように、背中合わせの二人は地面を蹴って飛び出した。
「ジャレットさん、立てますか?」
「ああ・・・ゲホッ、ふぅ・・・心配すんなって、もう大丈夫だ」
アラタが差し出した手を握り体を起こすと、ジャレットは腰や背中についた砂を払い落して、ぐるりと首を回した。立ち上がったもののまだ咳が治まらない。やはりダメージは残っていた。
ジャレットの首には、くっきりと手の跡が残っていた。
ラザレナに首を掴まれ持ち上げられた時にできたものだ。どれほどの力で掴まれればこうなるのだろう。
ただ、その凄まじさだけが体に刻まれた。
「ゲホッ・・・あの女、とんでもねぇぞ。馬鹿力なんてもんじゃねぇ、俺のオーラハンマーを軽々と止めやがった・・・」
あの瞬間、ジャレットが全力で打ちおろしたオーラハンマーを、ラザレナは深紅の片手剣で受け止めたのだ。とうていできる事ではない、桁違いの戦闘力だった。
「・・・ルーシーが再戦の約束をしていました。あの女は戦争の勝敗はどうでもいいみたいで、それで満足して、ここの指揮官らしい皇帝の血縁者を連れて、去って行ったんです」
「・・・戦争はどうでもいいだって?・・・ふざけてんな。何のために戦ってると思ってんだよ?アラやんよぉ、ルールーが再戦するったって、このまま先に進めば俺らが戦う可能性もあるんだ。気を抜くんじゃねぇぞ!」
「はい・・・って、え?・・・ルールー?」
圧倒的な力を見せつけられ、それこそ死にかけたジャレットだったが、まだ戦意は失っていない。
強い意思を持って、これから先に進む事を告げる。そしてアラタも返事をしようとして、首を傾げた。
「あ?なんだよ変な顔して?」
「あ、いや、えっと、ジャレットさん・・・ルールーって、もしかして・・・ルーシーの事ですか?」
「あ?そうに決まってんじゃねぇかよ?他に誰がいんだよ?アラやんよぉ、話しのコシを折るのはよくねぇぞ?せっかく締めてんだから。とにかくあの赤い女とはまた戦う事になると思って、対策をしっかり立てとけって事だ。分かったな?」
分かり切った事を聞くな。そう言わんばかりに叱責を受けたアラタは、当然納得はしていない。
いきなり聞いた事の無いあだ名を、さも当然のように言ってこられても困る。
しかしジャレットがこういう人間だという事はよく分かっているので、アラタは黙って、はい、と返事をした。
「よし、それじゃあ俺らも、そろそろまざるか」
アラタの返事に満足して、ジャレットは刃の無い柄に闘気を込めた。
すると銀色に輝くオーラが放出されて、オーラは刃を形作った。
「そうですね。ちょうど何人かこっちに向かってきますよ」
アラタも拳を握りしめて構えた。
二人の視線の先では、剣を振り被った帝国兵達が、声を張り上げながらこちらに向かって来ている。
「死に物狂いだな。連中ももうここでの負けは分かってんだ。だけど一人でも多くの敵を道連れにってやつだな。ああいうのが一番怖ぇぞ。アラやん、気を付けろよ」
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