文字の大きさ
大
中
小
1,399 / 1,601
1398 シャノンの誠意
ある晴れた日の午後、アタシの噂を聞いて来たというアラルコン商会の跡取り娘に、アタシは焼き魚定食をごちそうした。
そして食事を終えたシャノン・アラルコンから話しを聞いてみたのだが、まさか一緒に戦ってくれと言われるとは思わなかった。
「う~ん、そりゃ今のロンズデールの状況は知ってるけどさ、アタシをロンズデール軍にって本気?アタシはただの定食屋の娘だよ?猫の手も借りたいって言ってもねぇ?」
軍に入り帝国と戦ってほしいというシャノン・アラルコンに、アタシは肩をすくめて首を横に振った。
「猫の手?なに冗談言ってるのさ?アタシが何も知らないでここに来たと思う?アタシはあなたの力を知ってるのよ。水と生きるロンズデール、水の精霊の加護を受けている人は多いけど、あなたは特別と言っていいくらい強い加護を受けている。だって争いを嫌う水の精霊の力を、あなたは・・・あなただけは戦いに使う事ができるんだから」
アタシの目を真っすぐに見つめてそう言うシャノンの言葉は、確信をもった強いものだった。
アタシの噂を聞いて来たと言っていたけれど、どうやら本当に知っているようだ。
面倒くさそうだし、すっとぼけようと思っていたんだけど、このタイプは納得するまで引き下がらない。
そう判断して、アタシはシャノンと向き合って話す事にした。
「・・・あんまりいないんだけどね、アタシが戦闘で水の精霊の力を使えるって事知ってる人。うちの親以外だと、あとは親父の友達が何人かくらいかな。あの人達は口が固いはずだけど、買収でもしたの?」
さっきまではまだお客さん扱いしていたけど、こういう話しになるならもうお客さんではない。
アタシは愛想笑いを消して、含みを持たせた言葉をぶつけてみた。
「いいえ、お父様のご友人の名誉のために誓って答えるけど、あの人達は何も話さなかったわ。ソフィアちゃんは俺らの娘みたいなもんだって、子供の頃のいろんな話し、武勇伝とかは聞かされたけどね。でも、戦闘で精霊の力を使ったんだから、その相手っているでしょ?」
「・・・あ~、分かった分かった。あいつらか。しっかり口止めしたつもりなんだけど、あまかったみたいだね」
そう、シャノンに情報をもたらした人物とは、ソフィアが水の精霊の力を使って倒した相手だった。
ただのチンピラだったが、店の料理に難癖をつけられ、つい感情的になって力を使ってしまったのだ。
そして痛めつけた後に口止めをしたと言っても、元々敵対しているのだから義理も情もない。情報をもらす恐れはあった。
「そうでもないと思うわよ?けっこう粘ってたもの、よっぽど怖い思いをさせたみたいだね?でもアタシもどうしても欲しい情報だったから、お金の力でなんとかしたわ」
「ふ~ん・・・さすが大商会の娘さんだね。金で買えないものはないって感じ?まぁいいや、バレたものはバレたで。噂を聞いて来たなんて言ってたけど、しっかり調べて来ましたって事ね?」
向かい合って座るテーブル席に右肘で頬杖を着きながら、ソフィアはヒラヒラと左手を振った。
その様子からこの話しを早めに打ち切りたいという気持ちは察せられたが、シャノンもこのまま引くわけにはいかなかった。
「そう、アタシはアラルコン商会の娘だから、お金に不自由はしてないよ。だからお金で買える情報ならお金を出すわ。でも、お金で買えない物がある事も知ってる。ソフィアさん、あなたの力を貸して欲しい。水の精霊の力は帝国との戦いで絶対に必要になる。この国のためにお願いします」
その場で頭を下げるシャノンを、ソフィアはしばらく黙って見つめていた。
ここで大金でも見せて口説いてくるようなら、ソフィアは力づくでも追い返していた。
しかしシャノンのとった行動はお願いだった。
大商会の娘が、ただの定食屋の娘に頭を下げる。シャノンはソフィアに誠意をもって対応する事を選んだのだ。
そしてその対応は正しかったと言えるだろう。
ソフィアもロンズデールに住んでいる以上、今この国がどういう状況に置かれているのかは分かっている。表面上は無関心を装っているが、この国のために自分の力が必要だと頼まれては、無碍には出来ない。シャノンが町の定食屋の娘にも対等な目で、誠意をもって接するというのなら、ソフィアもまた誠意をもって応えようという気持ちになった。
「・・・アタシの事を調べて来たってのは、正直気に入らないけどね。でもアタシだって、本当はロンズデールが一丸になって戦わなきゃならないってのは分かってる」
「じゃあ・・・」
シャノンが顔を上げると、ソフィアは一つ息をついて、しかたないなと頷いた。
「いいよ、アタシも戦うわ。でも、条件がある」
「ウラァーーーーーッツ!」
左足を軸にして腰を回し、右の上段蹴りを叩き込む!
その一撃は死者の頬骨を砕き、奥歯を折り、首が捩じ切れそうな程振り切られた。
「ハァッツ!」
続けざまに正面の死者の胸に、左の前蹴りを突き刺す!
伸ばしたつま先が死者の肋骨を砕くと、ソフィアは左足をひっかけたまま右足で地面を蹴って跳びあがり、そのまま右の膝をぶつけて死者の顔面を粉砕した。
ソフィアはここで止まりはしなかった。
後ろに倒れる死者の胸を踏みつけると、この死者達を操る男、フリオサザール・カラスコ目掛けて一気に跳びあがった!
「なにっ!?」
「とらえた!覚悟しなッ!」
自分に向かい飛び掛かってくるソフィアを目に映し、カラスコは大きく目を見開いた。
闇の力を使った自分がここまで追い込まれるとは、まったく思いもしなかった。いや、そもそもこの桃色の髪の女がいなければ、自分が闇の力を使うまで追い込まれる事もなかったはずだ。
そこに考えが至った時、カラスコは理解した。
そうか、この桃色の髪の女を倒せば、この戦いは自分の勝ちなのだ。
なぜなら、他に闇を纏った死者を倒せる者はいないのだから。この女を倒せば、もう誰も自分を脅かす者はいないのだ。
「おもしれぇじゃねぇか!いいぜ!俺の全力全開の闇でてめぇをぶっ殺してやるぜぇぇぇッツ!」
ドス黒い闇に染まった目と口で、カラスコは嗤った。
そして食事を終えたシャノン・アラルコンから話しを聞いてみたのだが、まさか一緒に戦ってくれと言われるとは思わなかった。
「う~ん、そりゃ今のロンズデールの状況は知ってるけどさ、アタシをロンズデール軍にって本気?アタシはただの定食屋の娘だよ?猫の手も借りたいって言ってもねぇ?」
軍に入り帝国と戦ってほしいというシャノン・アラルコンに、アタシは肩をすくめて首を横に振った。
「猫の手?なに冗談言ってるのさ?アタシが何も知らないでここに来たと思う?アタシはあなたの力を知ってるのよ。水と生きるロンズデール、水の精霊の加護を受けている人は多いけど、あなたは特別と言っていいくらい強い加護を受けている。だって争いを嫌う水の精霊の力を、あなたは・・・あなただけは戦いに使う事ができるんだから」
アタシの目を真っすぐに見つめてそう言うシャノンの言葉は、確信をもった強いものだった。
アタシの噂を聞いて来たと言っていたけれど、どうやら本当に知っているようだ。
面倒くさそうだし、すっとぼけようと思っていたんだけど、このタイプは納得するまで引き下がらない。
そう判断して、アタシはシャノンと向き合って話す事にした。
「・・・あんまりいないんだけどね、アタシが戦闘で水の精霊の力を使えるって事知ってる人。うちの親以外だと、あとは親父の友達が何人かくらいかな。あの人達は口が固いはずだけど、買収でもしたの?」
さっきまではまだお客さん扱いしていたけど、こういう話しになるならもうお客さんではない。
アタシは愛想笑いを消して、含みを持たせた言葉をぶつけてみた。
「いいえ、お父様のご友人の名誉のために誓って答えるけど、あの人達は何も話さなかったわ。ソフィアちゃんは俺らの娘みたいなもんだって、子供の頃のいろんな話し、武勇伝とかは聞かされたけどね。でも、戦闘で精霊の力を使ったんだから、その相手っているでしょ?」
「・・・あ~、分かった分かった。あいつらか。しっかり口止めしたつもりなんだけど、あまかったみたいだね」
そう、シャノンに情報をもたらした人物とは、ソフィアが水の精霊の力を使って倒した相手だった。
ただのチンピラだったが、店の料理に難癖をつけられ、つい感情的になって力を使ってしまったのだ。
そして痛めつけた後に口止めをしたと言っても、元々敵対しているのだから義理も情もない。情報をもらす恐れはあった。
「そうでもないと思うわよ?けっこう粘ってたもの、よっぽど怖い思いをさせたみたいだね?でもアタシもどうしても欲しい情報だったから、お金の力でなんとかしたわ」
「ふ~ん・・・さすが大商会の娘さんだね。金で買えないものはないって感じ?まぁいいや、バレたものはバレたで。噂を聞いて来たなんて言ってたけど、しっかり調べて来ましたって事ね?」
向かい合って座るテーブル席に右肘で頬杖を着きながら、ソフィアはヒラヒラと左手を振った。
その様子からこの話しを早めに打ち切りたいという気持ちは察せられたが、シャノンもこのまま引くわけにはいかなかった。
「そう、アタシはアラルコン商会の娘だから、お金に不自由はしてないよ。だからお金で買える情報ならお金を出すわ。でも、お金で買えない物がある事も知ってる。ソフィアさん、あなたの力を貸して欲しい。水の精霊の力は帝国との戦いで絶対に必要になる。この国のためにお願いします」
その場で頭を下げるシャノンを、ソフィアはしばらく黙って見つめていた。
ここで大金でも見せて口説いてくるようなら、ソフィアは力づくでも追い返していた。
しかしシャノンのとった行動はお願いだった。
大商会の娘が、ただの定食屋の娘に頭を下げる。シャノンはソフィアに誠意をもって対応する事を選んだのだ。
そしてその対応は正しかったと言えるだろう。
ソフィアもロンズデールに住んでいる以上、今この国がどういう状況に置かれているのかは分かっている。表面上は無関心を装っているが、この国のために自分の力が必要だと頼まれては、無碍には出来ない。シャノンが町の定食屋の娘にも対等な目で、誠意をもって接するというのなら、ソフィアもまた誠意をもって応えようという気持ちになった。
「・・・アタシの事を調べて来たってのは、正直気に入らないけどね。でもアタシだって、本当はロンズデールが一丸になって戦わなきゃならないってのは分かってる」
「じゃあ・・・」
シャノンが顔を上げると、ソフィアは一つ息をついて、しかたないなと頷いた。
「いいよ、アタシも戦うわ。でも、条件がある」
「ウラァーーーーーッツ!」
左足を軸にして腰を回し、右の上段蹴りを叩き込む!
その一撃は死者の頬骨を砕き、奥歯を折り、首が捩じ切れそうな程振り切られた。
「ハァッツ!」
続けざまに正面の死者の胸に、左の前蹴りを突き刺す!
伸ばしたつま先が死者の肋骨を砕くと、ソフィアは左足をひっかけたまま右足で地面を蹴って跳びあがり、そのまま右の膝をぶつけて死者の顔面を粉砕した。
ソフィアはここで止まりはしなかった。
後ろに倒れる死者の胸を踏みつけると、この死者達を操る男、フリオサザール・カラスコ目掛けて一気に跳びあがった!
「なにっ!?」
「とらえた!覚悟しなッ!」
自分に向かい飛び掛かってくるソフィアを目に映し、カラスコは大きく目を見開いた。
闇の力を使った自分がここまで追い込まれるとは、まったく思いもしなかった。いや、そもそもこの桃色の髪の女がいなければ、自分が闇の力を使うまで追い込まれる事もなかったはずだ。
そこに考えが至った時、カラスコは理解した。
そうか、この桃色の髪の女を倒せば、この戦いは自分の勝ちなのだ。
なぜなら、他に闇を纏った死者を倒せる者はいないのだから。この女を倒せば、もう誰も自分を脅かす者はいないのだ。
「おもしれぇじゃねぇか!いいぜ!俺の全力全開の闇でてめぇをぶっ殺してやるぜぇぇぇッツ!」
ドス黒い闇に染まった目と口で、カラスコは嗤った。
感想 0
あなたにおすすめの小説
魔王の息子に転生したら、いきなり魔王が討伐された
魔王の息子に転生したら、生後三ヶ月で魔王が討伐される。
魔領の山で、幼くして他の魔族から隠れ住む生活。
逃亡の果て、気が付けば魔王の息子のはずなのに、辺境で豆スープをすする極貧の暮らし。
魔族や人間の陰謀に巻き込まれつつ、
いつも美味しいところを持って行くのはジイイ、ババア。
いつか強くなって無双できる日が来るんだろうか?
1章 辺境極貧生活編
2章 都会発明探偵編
3章 魔術師冒険者編
4章 似非魔法剣士編
5章 内政全知賢者編
6章 無双暗黒魔王編
7章 時操新代魔王編
終章 無双者一般人編
サブタイを駄洒落にしつつ、全261話まで突き進みます。
---------
《異界の国に召喚されたら、いきなり魔王に攻め滅ぼされた》
http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/952068299/
同じ世界の別の場所での話になります。
オキス君が生まれる少し前から始まります。
規格外の魔法少女は『遊び』と称して魔獣討伐行ってます! 〜王子の機転が国家を救う!?〜
子供たちはただ遊んでいるだけなのに?王子の機転が国家を救う!?痛快ファンタジー!
平和な田舎町コレットに住む少女キスティーは、全属性の魔法を極めた規格外の魔力を持っていた。しかし彼女にとって魔法は「家事があっという間に終わってしまい、毎日の楽しみを奪うもの」でしかなく、その力を使うのはもっぱら幼馴染のアリシア(精密な無詠唱魔法の使い手)、ギルバート(規格外の強靭な肉体の持ち主)との「遊び」の中だけだった。
そんな彼女たちの前に、視察団として身分を隠した第三王子レイエスが現れる。王子は、三人が国家級の脅威である魔獣たちを、ただの「遊び」の延長で、一撃のもとに仕留める光景を目の当たりにし、驚愕する。この国の常識を遥かに超えた彼女たちの力は、本人たちにとってはあくまで「日常の遊び」に過ぎなかったのだ。
王子に同行している騎士団長は、自らの部隊が命懸けで挑む難敵を、遊び感覚で仕留める彼女たちの振る舞いに、常に顔を青ざめさせ、胃を痛め、絶叫に近いツッコミを入れ続ける。
レイエスは確信する。各地で活発化する魔獣の脅威を退け、王国の平和を守る鍵は彼女たちの力にあると。しかし、義務や名誉に興味がない自由奔放な彼女たちを、騎士団などの堅苦しい枠に閉じ込めることは不可能だ。そこでレイエスは、一石二鳥の妙案を思いつく。それは、彼女たちを「働かせる」のではなく、討伐対象がいる危険地帯へ「遊び」という名目で誘い出すことだった。
レイエスは親たちへの根回しを完璧に済ませ、再び三人の前に現れる。「褒美に海へ遊びに行こう」という誘いに、三人は、王子様が自分たちを騙して捕まえようとしてるのではないかと疑うが、結局未知なる冒険という名のピクニックへと旅立つことになる。
こうして、規格外の力を持つ三人と、彼女たちを「遊び」で導き、その力を正しく制御しようとする王子の奇妙な旅が始まる。彼女たちが無邪気に遊ぶたび、王国を脅かす難敵は露知らずのうちに駆逐されていく。自覚なき救世主たちのドタバタな日常が、世界の運命を静かに、そして豪快に変えていくのである。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【2025カドカワBOOKS10周年記念長編コンテスト中間選考通過作品】
・規格外の魔法少女は『遊び』と称して魔獣討伐行ってます!?
神よ、勝手すぎないか?
『転移してきた人探して保護して』
寝ていたら、いきなり謎空間にいて、光の玉に話しかけられた。そのとたん、膨大な情報が頭の中に流れてきた。そして自分が小説あるあるの転生者で、しかも前世は女性で今世は男性に生まれ変わっていた。膨大な情報で、光の玉は神様の仮の姿であることが分かった。
~作者のオリジナル設定があるため、常識・知識と異なる場合があります。
広い心で読んで頂けたら幸いです。~
国王像にヒゲを生やしただけで無人島に送られました!
国王像にヒゲを一本描いただけ。それだけの理由で青年リオは「国家反逆罪」というとんでもなくくだらない冤罪を着せられ、島流しにされてしまう。だが護送中の船は嵐に遭遇し、辿り着いたのは地図にも載らない完全な無人島だった。
生存能力ゼロ、知識ゼロのポンコツ状態で始まったサバイバル生活は、なぜか喋るカニや歪む空間など、次第におかしな方向へ転がり始める。
やがてリオは、
一番偉い悪魔、四大神獣、そして偉そうな神様たちが軽く喧嘩しながらバーベキューをしている場所に辿り着く。
しかも、国王像ヒゲ事件は――実は宇宙規模の因果の一部だったと知らされる。
死にたくない、若返りたい、人生やり直したい、還暦親父の異世界チート無双冒険譚
田中実は60歳を前にして少し心を病んでいた。父親と祖母を60歳で亡くした田中実は、自分も60歳で死ぬのだと思ってしまった。死にたくない、死ぬのが怖い、永遠に生きたいと思った田中実は、異世界行く方法を真剣に探した。過去に神隠しが起ったと言われている場所を巡り続け、ついに異世界に行ける場所を探し当てた。異世界に行って不老不死になる方法があるかと聞いたら、あると言われたが、莫大なお金が必要だとも言われた。田中実は異世界と現世を行き来して金儲けをしようとした。ところが、金儲け以前に現世の神の力が異世界で使える事が分かり、異世界でとんでもない力を発揮するのだった。
転生貴族は現代日本の知識で領地経営して発展させる
大陸の西に存在するディーレンス王国の貴族、クローディス家では当主が亡くなり、長男、次男、三男でその領地を分配した。
しかしこの物語の主人公クルス・クローディスに分配されたのはディーレンス王国の属国、その北に位置する土地で、領内には人間族以外の異種族もいた上、北からは別の異種族からの侵攻を受けている絶望的な土地だった。
そこで主人公クルスは前世の現代日本の知識を使って絶望的な領地を発展させる。
目指すのは大陸一発展した領地。
果たしてクルスは実現できるのか?
これはそんなクルスを描いた物語である。
金眼のサクセサー[完結]
魔物の森に住む不死の青年とお城脱走が趣味のお転婆王女さまの出会いから始まる物語。
遥か昔、マカニシア大陸を混沌に陥れた魔獣リィスクレウムはとある英雄によって討伐された。
――しかし、五百年後。
魔物の森で発見された人間の赤ん坊の右目は魔獣と同じ色だった――
最悪の魔獣リィスクレウムの右目を持ち、不死の力を持ってしまい、村人から忌み子と呼ばれながら生きる青年リィと、好奇心旺盛のお転婆王女アメルシアことアメリーの出会いから、マカニシア大陸を大きく揺るがす事態が起きるーー!!
リィは何故500年前に討伐されたはずのリィスクレウムの瞳を持っているのか。
マカニシア大陸に潜む500年前の秘密が明らかにーー
※流血や残酷なシーンがあります※
{完結保証}規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜
母に殴られ、命を奪われた――そのはずだった。
だが目を覚ました先は、白く豪奢な王城の一室。
赤子の身体、仕えるメイド、そして“皇子”という立場。
前世では愛されず、名前すら価値を持たなかった少年が、
今度は世界の中心に生まれ落ちてしまった。
記憶を失ったふりをしながら、
静かに、冷静に、この世界を観察する皇子。
しかし彼の中には、すでに常識外れの思考と力が芽生えていた。
――これは復讐でも、救済でもない。
自由を求めただけの少年が、
やがて国を、歴史を、価値観そのものを揺るがしていく物語。
最強であることすら、彼にとってはただの前提条件だった。
重複投稿作品です
小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。