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「ほらほらほらほらほら!どんどんいくよー!」
魔導剣士アラン・フィールディングは、まず右手に持ったナイフを空中の帝国兵に向けて投げると、続けて左手に持ったナイフを投げた。左右交互に空中の帝国兵に向けてナイフを投げる。それを延々と繰り返した。
不意を突かれて数人が致命傷を受けて落下したが、黒魔法使いを相手にただの投げナイフでは、本来通用するものではない。
「チッ、なめるなよ!所詮ただのナイフだろうが!」
一人の帝国兵が舌を打つ。そして足元から風を立ち上げ、目の前に迫ったナイフを弾き飛ばした。
そう、黒魔法使いには風魔法があるのだ。風の鎧を身に纏えば、ただのナイフなど恐れるに足らずである。
「まぁ、そうだろうね。でも、僕だってナイフで全員倒せるとは思ってないよ」
自分の投げたナイフが弾かれても、アランは眉一つ動かす事はなかった。不意打ちでもなければ通用しない。そんな事は分かっているとでも言うように、冷静に空を見上げている。
なぜか?
「だって、僕に注意を引きつければ、アドニスが倒してくれるからな」
風の鎧でナイフを弾いた帝国の魔法使いが、背中に刺さる殺気に気付いた時にはもう遅い。
振り返るとそこには、右手の平に超高密度に圧縮した荒れ狂う風の玉を乗せたアドニスが、目の前に迫っていたからだ。
「し、しまっ・・・!」
それは射程距離の短さから中級魔法に位置付けられているが、破壊力は上級魔法と遜色のない風の中級魔法、その名は・・・
「サイクロン・プレッシャーーーーーッツ!」
帝国の黒魔法使いは風の鎧を解除してはいなかった。
しかしアドニスのサイクロン・プレッシャーは、風の鎧をものともせずに突き破り、帝国の黒魔法使いの胸にぶち当てた!
「ヴグァァァァァァーーーーーーーーーーッツ!」
風の玉は帝国兵の胸部を破壊し、解き放たれた風は渦を巻いて帝国兵の体を容赦なく捻じり、高速で振り回し、そして地上へ叩きつけた。
「き、貴様ァァァーーーッツ!これでもくら・・・がぶッ!?」
仲間がサイクロン・プレッシャーで葬られたところを見て、アドニスに爆発魔法を撃とうとした黒魔法使いは、喉をナイフで刺し貫かれて落下していった。
「おいおい、僕もいるんだからそっちばっかり気にしちゃダメだろ?」
地上では魔導剣士のアランが、両手に持ったナイフを指先でクルクルと回しながら、空中の帝国兵達を嘲笑うように見ていた。
そこからは一方的な展開だった。
アランのナイフに気を取られれば、アドニスが叩き。アドニスに目を向ければアランのナイフの餌食になる。
数の上では絶対的に有利だった帝国の魔法使い達は、二人の連携に翻弄されて瞬く間に撃墜させられていった。
「ぐ、くそぉぉぉぉぉーーーーーーーッツ!」
「遅い!」
最後に残った一人がやけくそで上級魔法を使う気配を見せたが、一瞬で間合いを詰めたアドニスが、サイクロン・プレッシャーを腹に叩き込んで終わらせた。
「・・・ふん、これで大陸一の軍事国家とは、笑わせてくれる」
沼地に沈んだ帝国兵を見下ろしながら、アランはつまらなそうにつぶやいた。
「ふぅ・・・まさかあなたが加勢してくれるなんて、思いもしなかったですよ」
風の勢いを弱めながら、空中から降りて来たアドニスは、アランに声をかけた。
自分とビンセントが魔道剣士達から、良く思われていない事を自覚しているだけに、まさか力を貸してくれるとは思わなかったのだ。
「は?お前さ、僕らを何だと思ってるわけ?敵は帝国だろ?気に入らないからって、味方をわざと見殺しにはしないさ。姉さんの指示だしね」
青い瞳でジロリを睨まれると、アドニスは意外そうに目を瞬かせ、ペコリと頭を下げた。
「・・・すみません。俺、なんか誤解してたみたいです。そうですよね、同じロンズデールなんだから助けあわないと」
「ふん・・・それより、ここは片付いたみたいだからさ、とりあえず戻らないか」
アランに促されてアドニスが辺りに目を向けると、アランが連れて来た魔道剣士達が、周囲の帝国兵達を一掃したところだった。
「ほら、行くよ。姉さんが待ってる」
そう言ってアランはアドニスに背を向けると、付いて来いと手を振った。
魔導剣士アラン・フィールディングは、まず右手に持ったナイフを空中の帝国兵に向けて投げると、続けて左手に持ったナイフを投げた。左右交互に空中の帝国兵に向けてナイフを投げる。それを延々と繰り返した。
不意を突かれて数人が致命傷を受けて落下したが、黒魔法使いを相手にただの投げナイフでは、本来通用するものではない。
「チッ、なめるなよ!所詮ただのナイフだろうが!」
一人の帝国兵が舌を打つ。そして足元から風を立ち上げ、目の前に迫ったナイフを弾き飛ばした。
そう、黒魔法使いには風魔法があるのだ。風の鎧を身に纏えば、ただのナイフなど恐れるに足らずである。
「まぁ、そうだろうね。でも、僕だってナイフで全員倒せるとは思ってないよ」
自分の投げたナイフが弾かれても、アランは眉一つ動かす事はなかった。不意打ちでもなければ通用しない。そんな事は分かっているとでも言うように、冷静に空を見上げている。
なぜか?
「だって、僕に注意を引きつければ、アドニスが倒してくれるからな」
風の鎧でナイフを弾いた帝国の魔法使いが、背中に刺さる殺気に気付いた時にはもう遅い。
振り返るとそこには、右手の平に超高密度に圧縮した荒れ狂う風の玉を乗せたアドニスが、目の前に迫っていたからだ。
「し、しまっ・・・!」
それは射程距離の短さから中級魔法に位置付けられているが、破壊力は上級魔法と遜色のない風の中級魔法、その名は・・・
「サイクロン・プレッシャーーーーーッツ!」
帝国の黒魔法使いは風の鎧を解除してはいなかった。
しかしアドニスのサイクロン・プレッシャーは、風の鎧をものともせずに突き破り、帝国の黒魔法使いの胸にぶち当てた!
「ヴグァァァァァァーーーーーーーーーーッツ!」
風の玉は帝国兵の胸部を破壊し、解き放たれた風は渦を巻いて帝国兵の体を容赦なく捻じり、高速で振り回し、そして地上へ叩きつけた。
「き、貴様ァァァーーーッツ!これでもくら・・・がぶッ!?」
仲間がサイクロン・プレッシャーで葬られたところを見て、アドニスに爆発魔法を撃とうとした黒魔法使いは、喉をナイフで刺し貫かれて落下していった。
「おいおい、僕もいるんだからそっちばっかり気にしちゃダメだろ?」
地上では魔導剣士のアランが、両手に持ったナイフを指先でクルクルと回しながら、空中の帝国兵達を嘲笑うように見ていた。
そこからは一方的な展開だった。
アランのナイフに気を取られれば、アドニスが叩き。アドニスに目を向ければアランのナイフの餌食になる。
数の上では絶対的に有利だった帝国の魔法使い達は、二人の連携に翻弄されて瞬く間に撃墜させられていった。
「ぐ、くそぉぉぉぉぉーーーーーーーッツ!」
「遅い!」
最後に残った一人がやけくそで上級魔法を使う気配を見せたが、一瞬で間合いを詰めたアドニスが、サイクロン・プレッシャーを腹に叩き込んで終わらせた。
「・・・ふん、これで大陸一の軍事国家とは、笑わせてくれる」
沼地に沈んだ帝国兵を見下ろしながら、アランはつまらなそうにつぶやいた。
「ふぅ・・・まさかあなたが加勢してくれるなんて、思いもしなかったですよ」
風の勢いを弱めながら、空中から降りて来たアドニスは、アランに声をかけた。
自分とビンセントが魔道剣士達から、良く思われていない事を自覚しているだけに、まさか力を貸してくれるとは思わなかったのだ。
「は?お前さ、僕らを何だと思ってるわけ?敵は帝国だろ?気に入らないからって、味方をわざと見殺しにはしないさ。姉さんの指示だしね」
青い瞳でジロリを睨まれると、アドニスは意外そうに目を瞬かせ、ペコリと頭を下げた。
「・・・すみません。俺、なんか誤解してたみたいです。そうですよね、同じロンズデールなんだから助けあわないと」
「ふん・・・それより、ここは片付いたみたいだからさ、とりあえず戻らないか」
アランに促されてアドニスが辺りに目を向けると、アランが連れて来た魔道剣士達が、周囲の帝国兵達を一掃したところだった。
「ほら、行くよ。姉さんが待ってる」
そう言ってアランはアドニスに背を向けると、付いて来いと手を振った。
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