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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
もっと建設的なことを
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それならオレだって! いやいや俺だって! 冷静になって振り返ってみれば不毛としか言いようのない言い争いは、にらめっこのごとく顔を突き合わせている最中、どちらともなく吹き出したことで終わることが出来た。
「ふっ、ふは、ははは……何でオレたちこんなにムキになってんだろうね」
「ふふ、ホント、ですね……」
お腹が痛くなるくらいまでひとしきり笑い終えた後、息を整えていたソレイユが幅の広い肩を俺に寄りかかるように寄せてきた。
「せっかくのデートなんだし、もっと建設的なことをした方がいいよね」
柔らかく微笑む唇につい目を惹かれてしまい、さっきとは違う意味で鼓動が大きく跳ねてしまう。
「けっ、建設的なこと、ですか?」
思考も慌ててしまっているのか回らずに、尋ね返してしまっていた。笑みを深めたソレイユが小さく頷く。彼の大きな手のひらが俺の頬に添えられる。
「うん……例えばさ」
言葉を切った唇が、俺の呼吸を奪ってきた。
「ん……っ」
一度軽く触れ合えただけで、中性的な整った顔がゆっくりと離れていってしまう。けれども見つめてくる眼差しは、燃えるように熱かった。
「こんな風に、愛を深め合うとかさ……」
「っ……ソレイユ……」
俺が物欲しそうな顔をしてしまっていたんだろう。またソレイユが唇を寄せてきてくる。
今度は頬や耳元に壊れ物にでも触れるように優しく口づけてくれながら、腰に手を回してくる。彼の指先が絶妙なところを、尾てい骨の辺りを撫でてきてくれて。
淡い感覚を覚えてしまっていた俺の頬をひんやりとした風が撫でていく。強めの風が俺に思い出させてくる。ここは外なんだって。もしかしたら、今この瞬間にも見知らぬ誰かが通りかかるかもしれないんだって。
「あ……ダメ、こんな……」
「イヤ……?」
「イヤじゃない、けど……でも、外、なのに……」
外なのに……誰かに見られちゃうかもしれないのに……ソレイユに触って欲しくなっちゃってる。また、今朝みたいに俺のこと可愛がって欲しいなって。
覗き込むように見つめてくるオレンジの瞳から目を逸らしていると、楽しそうに笑う声がした。
「んー……? オレはただキスしながら、シュンを撫でているだけ、だよ?」
「っ、え……?」
思わずソレイユを見つめた俺の顔には、それはそれは分かりやすく書かれていたことだろう。
「可愛いね、シュン……オレからどんなことをされるって、想像してくれてたの?」
「っッ……」
咄嗟にベンチを立ち上がろうとしたけれども出来なかった。長く引き締まった腕から目にも止まらぬ早さで抱き締められて、身動きが取れなくなってしまっていた。いまだにクスクスと笑っている声が、わざわざ耳元で尋ねてくる。
「ね、教えてよ? シュン……」
顔の温度がより急上昇すると同時に、俺は拗ねたように吐き捨ててしまっていた。ムダだと分かっているのに、彼の腕の中から逃れようと藻掻いてしまっていた。
「そんなっ、いちいち聞かなくても分かるでしょ! 分かってるクセに……っ!!」
「えー……シュンだって分かってくれてるよね? オレがシュンの口から言わせたいんだってさ」
「うぅ……えっち! ソレイユなんて……」
「……オレなんて?」
……ズルいな。そんな、迷子の子どもみたいに寂しそうな声で尋ねてくるなんてさ。
「……好き、だよ……大好き……こんな風に、ちょっと意地悪なところも……全部……」
息を呑むような音がして、大きな溜め息が聞こえてきた。
「あぁ……ホンっトに、さぁ……」
「ソレイユ……?」
俯いていた彼の顔がスッと上がる。腕の力を緩めて解放してくれると同時に俺の手を両手で握ってきたソレイユの目は真剣そのものだった。
「シュン、ゴメン、帰ろう。今すぐに」
「え……? えっ?」
「ふっ、ふは、ははは……何でオレたちこんなにムキになってんだろうね」
「ふふ、ホント、ですね……」
お腹が痛くなるくらいまでひとしきり笑い終えた後、息を整えていたソレイユが幅の広い肩を俺に寄りかかるように寄せてきた。
「せっかくのデートなんだし、もっと建設的なことをした方がいいよね」
柔らかく微笑む唇につい目を惹かれてしまい、さっきとは違う意味で鼓動が大きく跳ねてしまう。
「けっ、建設的なこと、ですか?」
思考も慌ててしまっているのか回らずに、尋ね返してしまっていた。笑みを深めたソレイユが小さく頷く。彼の大きな手のひらが俺の頬に添えられる。
「うん……例えばさ」
言葉を切った唇が、俺の呼吸を奪ってきた。
「ん……っ」
一度軽く触れ合えただけで、中性的な整った顔がゆっくりと離れていってしまう。けれども見つめてくる眼差しは、燃えるように熱かった。
「こんな風に、愛を深め合うとかさ……」
「っ……ソレイユ……」
俺が物欲しそうな顔をしてしまっていたんだろう。またソレイユが唇を寄せてきてくる。
今度は頬や耳元に壊れ物にでも触れるように優しく口づけてくれながら、腰に手を回してくる。彼の指先が絶妙なところを、尾てい骨の辺りを撫でてきてくれて。
淡い感覚を覚えてしまっていた俺の頬をひんやりとした風が撫でていく。強めの風が俺に思い出させてくる。ここは外なんだって。もしかしたら、今この瞬間にも見知らぬ誰かが通りかかるかもしれないんだって。
「あ……ダメ、こんな……」
「イヤ……?」
「イヤじゃない、けど……でも、外、なのに……」
外なのに……誰かに見られちゃうかもしれないのに……ソレイユに触って欲しくなっちゃってる。また、今朝みたいに俺のこと可愛がって欲しいなって。
覗き込むように見つめてくるオレンジの瞳から目を逸らしていると、楽しそうに笑う声がした。
「んー……? オレはただキスしながら、シュンを撫でているだけ、だよ?」
「っ、え……?」
思わずソレイユを見つめた俺の顔には、それはそれは分かりやすく書かれていたことだろう。
「可愛いね、シュン……オレからどんなことをされるって、想像してくれてたの?」
「っッ……」
咄嗟にベンチを立ち上がろうとしたけれども出来なかった。長く引き締まった腕から目にも止まらぬ早さで抱き締められて、身動きが取れなくなってしまっていた。いまだにクスクスと笑っている声が、わざわざ耳元で尋ねてくる。
「ね、教えてよ? シュン……」
顔の温度がより急上昇すると同時に、俺は拗ねたように吐き捨ててしまっていた。ムダだと分かっているのに、彼の腕の中から逃れようと藻掻いてしまっていた。
「そんなっ、いちいち聞かなくても分かるでしょ! 分かってるクセに……っ!!」
「えー……シュンだって分かってくれてるよね? オレがシュンの口から言わせたいんだってさ」
「うぅ……えっち! ソレイユなんて……」
「……オレなんて?」
……ズルいな。そんな、迷子の子どもみたいに寂しそうな声で尋ねてくるなんてさ。
「……好き、だよ……大好き……こんな風に、ちょっと意地悪なところも……全部……」
息を呑むような音がして、大きな溜め息が聞こえてきた。
「あぁ……ホンっトに、さぁ……」
「ソレイユ……?」
俯いていた彼の顔がスッと上がる。腕の力を緩めて解放してくれると同時に俺の手を両手で握ってきたソレイユの目は真剣そのものだった。
「シュン、ゴメン、帰ろう。今すぐに」
「え……? えっ?」
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