気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 余韻に、熱に頭を浮かされていても

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「ひ、ぁ……いっ、気持ち……もっと……ソレイユ……もっと、触って……んぁっ」

 ソレイユが望んでいるようなお強請りが出来たかは分からない。それでも俺は今の俺が出来る精一杯で伝えようとしていた。

 ソレイユに触ってもらえるのが嬉しいということを。もっとソレイユに触って欲しいということを……ソレイユに触ってもらえるのが堪らなく気持ちがいいってことを。

 ソレイユは何も言わなかった。てっきり嬉しそうな声で返してくれるのかと。あわよくば、良く出来ましたって褒めてもらえるのかと。

 けれども、俺が伝えたかったことは伝わったらしい。彼の大きくてキレイな手が、俺のいいところばかりに触れてくれ始めたんだ。

「んぅっ……あ、あっ、そこ……」

 柔らかな指先が裏筋のところばかりを撫でている。壊れ物に触れているような加減でカリ首の方へと向かって撫で上げられては、また根元の方へと指を滑らせていく。

 堪え性なく俺が、俺のものの先端からこぼしてしまっている粘液を潤滑油代わりにしながら、上がっては下りてを繰り返している。

「あ、あっ、んっ、ぁ……気持ち……」

 下腹部へと募り続けている熱と共に這い寄るように徐々に込み上げてきている馴染みのある感覚。

 ……早く出し切ってしまいたい。いや、まだこのまま気持ちよさに浸っていたい。

 矛盾した気持ちを抱えながらも、俺はソレイユに限界を訴えていた。

「あっ、うぁ……いい……ソレイユ……も、出ちゃ……」

 それでもソレイユは何も言ってはくれなかった。可愛いねって褒めてくれないし、少し意地悪だけど何だかぞくぞくしちゃう言葉も言ってはくれない。

 ただ手だけは。すっかり硬くしてしまっている俺の竿を可愛がってくれている手だけは止まらなかった。

 それどころかより敏感なところを、亀頭に狙いを定めてきた。大きな手のひらによって覆われるようにすっぽりと包まれて、そのまま撫で回されてしまう。

 温かくて、柔らかくて、ヌメヌメしていて……つい勘違いしそうになってしまう。先っぽだけソレイユの口に含んでもらえているんじゃないかって。

 ねっとりとした音がますます激しくなっていく。全身に響いているかのように煩い心音よりも、俺の耳にこびりつくかのように大きく聞こえてくる。

「あっ、ダメ……それ、すぐイっちゃ……」

 今度は止まらないでいてくれた。俺がぐずっている子供のように、ダメ、ダメと繰り返しても大きな手のひらは俺のものの先っぽを包み込んだまま。

「あっ、あんっ、ソレイユ……っ」

 ラストスパート、だったんだろうか。少し強めに撫で回されて、俺は呆気なく彼の白い手を汚してしまっていた。大好きな彼の名を呼びながら、何も考えられなくなるような快楽に浸ってしまっていた。

 大きく開いたままの足が、俺の意志に関係なく小刻みに震えてしまっている。どうしようもない余韻に、熱に頭を浮かされていても気配で分かった。

「ふ……う、ぁ…………あ……?」

 ソレイユが離れていってしまう。俺の上から退いてしまうどころか、ベッドの上に俺だけを置き去りにして。

「ソレイ、ユ……」

 どうにか声を振り絞って名前を呼んでも振り返ってはくれない。遠のいていってしまう広い背が熱く滲んでいった。

 高揚していた気分はすっかり急降下。ふわふわとした余韻もなくなってしまっていた。だというのに、身体にはまだ上手く力が入らない。寧ろ、余計に動く気が起きなくなって。

「シュン? シュン、どうしたの? ……泣いてる、の?」
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