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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
唐突で過剰な恋人からの供給
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だから、楽しみにしててね? と微笑みながら、ソレイユは俺の手を握ってきた。手を引かれて洗面所の方へと連れて行かれる。
「じゃあ、オレ、ご飯の準備してるね。あっ、シャワー浴びるのは後にして欲しいな。一緒にお風呂、入りたいからさ」
俺の返事も聞かずに、言いたいことを言うだけ言ってソレイユはリビングへと向かってしまった。ひんやりと静かな洗面所に俺一人がぽつんと残される。
「デート……ずっと計画してくれていて……」
サプライズな計画だけでも口元が勝手にニヤついてしまう。それに加えてお風呂まで。
「って、ぼーっとしてる場合じゃない……っ」
唐突で過剰な恋人からの供給にうっかり立ち尽くしてしまっていた。慌てて蛇口を捻り、ハンドソープのポンプを押す。
手早く洗い終わったところで鏡の中の自分と目が合った。これ以上ないくらいにだらしのない顔をしているヤツと。
少しはマシになるだろうか。洗うつもりはなかったけれども、手にいっぱいにためた水で顔を何度か洗った。冷たい水で頭が冷えたのか、少しだけ口元が引き締まったように見えた。
ちゃんとうがいもして、制服から部屋着へと着替えようとリビングへと向かった時にはもう準備万端。
テーブルの上の大皿には唐揚げが、取り分け用の小皿の上にはそれぞれコロッケがのっていた。湯気立つご飯が向かい合った茶わんに盛られて、二つのグラスにはお茶が注がれている。
「美味しそう……」
「でしょ? オレは盛っただけだけどさ」
そう前半部分は得意気に、後半部分は自嘲気味に言ったソレイユは、俺に背を向けてシンクの前に立っていた。トントントンと小気味いい音が聞こえてくる。
何を切っているんだろうか。近づいて後ろから手元をそっと覗かせてもらうと、キャベツの千切りが作られているところだった。
「やっぱり野菜も食べないとさ。バランス悪いでしょ?」
「そう、ですね……ありがとうございます」
びっくりした。声をかけなくとも、振り返らなくとも気配で俺が背後に居ると分かったみたいだ。
足音を立てたつもりはなかったんだけど。やっぱり、これも日頃の鍛錬の賜物なんだろうな。分かるようになるって聞くし。
ソレイユはもうキャベツを切り終えたらしい。ザルを重ねたボウルの中へと千切りを入れている。
キャベツを水洗いして、まな板を手早く洗ってから俺の方へと振り返った。見慣れてきてはいるものの、エプロン姿にときめいてしまう。
「まだ着替えてないでしょ? 簡単におみそ汁も作りたいからさ、ゆっくりしてていいよ」
「豆腐とワカメ?」
「うん。後、タマネギも少し」
「やった。早く着替えてくるね」
「フフ……だから、ゆっくりでいいって」
くすくすと笑っているソレイユに抱きつくと長く筋肉質な腕が優しく抱き締め返してくれた。おまけに頬にキスまで。俺もお返しに彼の滑らかな頬へと口を押しつけてから、ウキウキでクローゼットの前へと向かった。
脱いだ制服はちゃんとハンガーにかけてクローゼットの中へ。一人だった時みたいにベッドに置きっぱなしにしちゃっていると、シワが出来ちゃうよ? ってソレイユに怒られちゃうからな。
適当なパーカーを選んで、ズボンは緩めのを。意気揚々とソレイユの元へと戻ってきた時には、味噌のいい香りが漂い始めていた。
「じゃあ、オレ、ご飯の準備してるね。あっ、シャワー浴びるのは後にして欲しいな。一緒にお風呂、入りたいからさ」
俺の返事も聞かずに、言いたいことを言うだけ言ってソレイユはリビングへと向かってしまった。ひんやりと静かな洗面所に俺一人がぽつんと残される。
「デート……ずっと計画してくれていて……」
サプライズな計画だけでも口元が勝手にニヤついてしまう。それに加えてお風呂まで。
「って、ぼーっとしてる場合じゃない……っ」
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手早く洗い終わったところで鏡の中の自分と目が合った。これ以上ないくらいにだらしのない顔をしているヤツと。
少しはマシになるだろうか。洗うつもりはなかったけれども、手にいっぱいにためた水で顔を何度か洗った。冷たい水で頭が冷えたのか、少しだけ口元が引き締まったように見えた。
ちゃんとうがいもして、制服から部屋着へと着替えようとリビングへと向かった時にはもう準備万端。
テーブルの上の大皿には唐揚げが、取り分け用の小皿の上にはそれぞれコロッケがのっていた。湯気立つご飯が向かい合った茶わんに盛られて、二つのグラスにはお茶が注がれている。
「美味しそう……」
「でしょ? オレは盛っただけだけどさ」
そう前半部分は得意気に、後半部分は自嘲気味に言ったソレイユは、俺に背を向けてシンクの前に立っていた。トントントンと小気味いい音が聞こえてくる。
何を切っているんだろうか。近づいて後ろから手元をそっと覗かせてもらうと、キャベツの千切りが作られているところだった。
「やっぱり野菜も食べないとさ。バランス悪いでしょ?」
「そう、ですね……ありがとうございます」
びっくりした。声をかけなくとも、振り返らなくとも気配で俺が背後に居ると分かったみたいだ。
足音を立てたつもりはなかったんだけど。やっぱり、これも日頃の鍛錬の賜物なんだろうな。分かるようになるって聞くし。
ソレイユはもうキャベツを切り終えたらしい。ザルを重ねたボウルの中へと千切りを入れている。
キャベツを水洗いして、まな板を手早く洗ってから俺の方へと振り返った。見慣れてきてはいるものの、エプロン姿にときめいてしまう。
「まだ着替えてないでしょ? 簡単におみそ汁も作りたいからさ、ゆっくりしてていいよ」
「豆腐とワカメ?」
「うん。後、タマネギも少し」
「やった。早く着替えてくるね」
「フフ……だから、ゆっくりでいいって」
くすくすと笑っているソレイユに抱きつくと長く筋肉質な腕が優しく抱き締め返してくれた。おまけに頬にキスまで。俺もお返しに彼の滑らかな頬へと口を押しつけてから、ウキウキでクローゼットの前へと向かった。
脱いだ制服はちゃんとハンガーにかけてクローゼットの中へ。一人だった時みたいにベッドに置きっぱなしにしちゃっていると、シワが出来ちゃうよ? ってソレイユに怒られちゃうからな。
適当なパーカーを選んで、ズボンは緩めのを。意気揚々とソレイユの元へと戻ってきた時には、味噌のいい香りが漂い始めていた。
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