気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 嬉しいのに、モヤっとする

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 よっぽどな顔でもしてしまっていたんだろうか。

 温かな手のひらから頬を包みこまれていた。パンでもこねているかのように撫で回されてから、頬を軽く摘まれる。口角を持ち上げられた。

「だいじょーぶ、大丈夫っ、今のが最後。続きはオレの番の時に好きなだけさせてもらうからさ」

 ホントだろうか。ソレイユのことは信じたいけれども、こういう時の彼は、ちょっと……

 また顔に出てしまっていたんだろう。

「大丈夫だってー信じてよー」

 間延びした声で訴えながら、またムニムニムニ。頬を撫でくり回されて、頭もわしゃわしゃ撫で回された。何だか、犬にでもなった気分だ。

「だから、ほら……シュンも、好きなだけオレに触っていいんだよ?」

 手を取られて微笑みかけられる。その笑顔はいつもと変わらずに柔らかい。でも、俺を見つめている眼差しは確かな熱を宿していて。

 何かを飲み下したような、そんな音が聞こえてきて気がついた。俺が喉を鳴らしてしまっていたことに。

 ソレイユにも聞こえてしまっていたんだろう。くすりと深められた笑みは何だか楽しそう。それでいて不敵にも見えて。

 自分の中の何かに火がついたような気がした。

「ソレイユ……」

 微笑む彼に顔を寄せようとすれば、すぐに分かってくれたよう。長い睫毛が伏せられる。柔らかな唇に重ねた途端、頭を優しく撫でてもらえた。良く出来ましたってばかりに。

 撫でてもらえるのはやっぱり嬉しい。でも。

 何度か口づけても、ソレイユはやっぱり余裕そう。その慈しんでくれているような柔らかな微笑みが崩れることはない。

「……可愛いね、シュン」

「っ……」

 それどころか、唐突に褒めてくれる。俺を喜ばせようとしてくる。本人にそんなつもりがあるのかは分からないけれども。

「ソレイユだって……カッコいい、よ……」

「ありがとう」

 嬉しそうに瞳を細めてはくれるものの、さらりと返ってきたお礼の言葉に胸の辺りを摘まれた気分になってしまう。やっぱりカッコいい。そんでもって何だか悔しい。少しだけ。

「……触るね」

「うん、どうぞ」

 歓迎の意思を示してくれているかのよう。長く筋肉質な腕を広げてくれている彼はご機嫌だ。また胸の辺りが少しだけモヤっとする。嬉しいのに。

 変な感覚を頭を振ってから追いやった。息を軽く吐いて、吸って、自分なりに気持ちを整えた気分になってから手を伸ばす。逞しい太腿へと。

 ソレイユは少しだけ驚いたような顔をしていた。今までの俺の行動からいの一番に雄っぱいを触ると思っていたんだろう。きっと。いや、絶対。

 確かにソレイユの雄っぱいは魅力的だ。引き締まっているけれども、しっかりとした厚みもあって揉み応えがある。何度も触りたくなる柔らかさは勿論のこと、ちゃんと筋肉としての弾力もあるし、見た目もカッコよくてキレイだ。

 でも今はソレイユを気持ちよくさせたい。気持ちよくなって欲しい。

 しなやかなラインをした太腿を撫でながらその付け根へと、柔らかな布地越しに指先を滑らせていく。

 拙い俺の触り方でも何かしら感じてはくれているのだろうか。頭の上から降ってきた微かな吐息は、何かを堪えているよう。色っぽくて鼓動が落ち着かなくなってしまう。

 そうして、辿り着いた目的のところ。俺とは違ってまだ膨らんではいない股の間へと指先でそっと触れた。

「……手、入れてもいい? 直接、触っても?」
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