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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
★ これが惚れた弱みってヤツなんだろうか
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こっちが口を挟む余地がないくらいに畳み掛けるように捲し立ててきた彼の顔を真っ赤っ赤だ。
「後、少しで準備出来るから……黙ってイイ子にしていてよね?」
釘を差すようにそう言われてしまえば、どれだけの言葉が胸中に浮かんでいようが何も言えなくなってしまう。慌てて何度も頷けば、どうにか納得してもらえたんだろうか。
「それなら、いいけどさ……」
まだ照れくさそうに長い睫毛を伏せたまま、唇を尖らせたまま、ひと言呟いてからまた彼自身の手元へと視線を落とす。
同じ男として、見ているだけで辛抱出来なさそうな。痛そうなくらいに張り詰めている太い竿を、また自身をなぐさめているかのようにゆったりと上下に扱き始めた。
「ん……」
ローション特有の粘着質で湿っぽい音に混じって、引き結ばれた彼の唇から色っぽい吐息が漏れ聞こえる。
「っ……」
つい俺は喉を鳴らしてしまっていた。
俺から見れば、もう彼の雄は準備万端そう。たっぷりの潤滑油を纏って濡れそぼっているのだから。
とはいえ、約束したばかりなのだ。黙ってイイ子にしていると。だから俺はただただ見つめることしか出来ない。焦らされているような、おあずけを食らっているようなもどかしさを抱えたまま、大好きな人のエッチな行動を見つめ続けることしか。
……何かを試されているんだろうか。
そう、つい考えてしまうくらいには、俺にとってソレイユの後少しは長過ぎた。
きっと普通に時計を見ながら計ってしまえば、数分くらいしか……いや、数分もかかっていなかったのかもしれない。でも俺にとっては、ほんの一秒が数百倍の長さになってしまったような。そんな有り得ない錯覚すら覚えてしまっていたんだ。
視覚的にも、聴覚的にも心と体を高ぶらされてしまう我慢の時間。何度も声を上げそうになってしまっていたひと時が終わったのは唐突だった。
「……シュン」
「は、はいっ」
しまった、つい声を。
「フフ……大丈夫だよ、オレが呼んだんだから」
よっぽど分かりやすい顔をしてしまっていたに違いない。ソレイユはクスクスと笑いながら俺が思っていた不安をそのまま言葉にしてきた。
「今ので黙ってなきゃダメだよ、だなんてさ。そんなに、オレ意地悪じゃないよ?」
意地悪……ソレイユのはカッコよくてエッチな意地悪っていうか。それでいて小悪魔っぽい可愛さもあるっていうか。
「ちょっと、そこは黙っちゃダメでしょ? オレがホントはちょっとくらいは意地悪みたいじゃん?」
「え? ソレイユは、ちょっとくらいは意地悪だよ? そういうところも好きだけれど」
「な……っ」
俺から反撃されるとは思わなかったんだろうか。ソレイユの表情は驚きに染まり、すぐさま再び赤く染まっていく。
「と、とにかくっ……出来たからっ、準備……」
それ以上、この話をしたくはないんだろう。強引に終わらせたかと思えば、俺に覆い被さるように鍛え抜かれた身体を寄せてきた。
何も言わせまいとばかりに口付けてくれた。
「ん……ん、ふ……」
これが惚れた弱みってヤツなんだろうか。優しく口付けられただけで、どうでもよくなってしまう。
ソレイユのことしか考えられなくなる。
もっといっぱいキスしていたかった。けれどもソレイユは俺の唇を軽く吸ってから離れていってしまう。
「は、ぁ……ソレイユ、あっ」
寂しさを、ほんの少しの不満を感じたのは一瞬で。すぐに喜びへと、この先の期待へと塗り替えられてしまっていた。
ずっと欲しかった硬い熱があそこに、しっかりと準備してもらった尻の穴にそっと充てがってもらえたことで。
「良く我慢出来たね……イイ子のシュンには、ご褒美……あげないとね?」
「後、少しで準備出来るから……黙ってイイ子にしていてよね?」
釘を差すようにそう言われてしまえば、どれだけの言葉が胸中に浮かんでいようが何も言えなくなってしまう。慌てて何度も頷けば、どうにか納得してもらえたんだろうか。
「それなら、いいけどさ……」
まだ照れくさそうに長い睫毛を伏せたまま、唇を尖らせたまま、ひと言呟いてからまた彼自身の手元へと視線を落とす。
同じ男として、見ているだけで辛抱出来なさそうな。痛そうなくらいに張り詰めている太い竿を、また自身をなぐさめているかのようにゆったりと上下に扱き始めた。
「ん……」
ローション特有の粘着質で湿っぽい音に混じって、引き結ばれた彼の唇から色っぽい吐息が漏れ聞こえる。
「っ……」
つい俺は喉を鳴らしてしまっていた。
俺から見れば、もう彼の雄は準備万端そう。たっぷりの潤滑油を纏って濡れそぼっているのだから。
とはいえ、約束したばかりなのだ。黙ってイイ子にしていると。だから俺はただただ見つめることしか出来ない。焦らされているような、おあずけを食らっているようなもどかしさを抱えたまま、大好きな人のエッチな行動を見つめ続けることしか。
……何かを試されているんだろうか。
そう、つい考えてしまうくらいには、俺にとってソレイユの後少しは長過ぎた。
きっと普通に時計を見ながら計ってしまえば、数分くらいしか……いや、数分もかかっていなかったのかもしれない。でも俺にとっては、ほんの一秒が数百倍の長さになってしまったような。そんな有り得ない錯覚すら覚えてしまっていたんだ。
視覚的にも、聴覚的にも心と体を高ぶらされてしまう我慢の時間。何度も声を上げそうになってしまっていたひと時が終わったのは唐突だった。
「……シュン」
「は、はいっ」
しまった、つい声を。
「フフ……大丈夫だよ、オレが呼んだんだから」
よっぽど分かりやすい顔をしてしまっていたに違いない。ソレイユはクスクスと笑いながら俺が思っていた不安をそのまま言葉にしてきた。
「今ので黙ってなきゃダメだよ、だなんてさ。そんなに、オレ意地悪じゃないよ?」
意地悪……ソレイユのはカッコよくてエッチな意地悪っていうか。それでいて小悪魔っぽい可愛さもあるっていうか。
「ちょっと、そこは黙っちゃダメでしょ? オレがホントはちょっとくらいは意地悪みたいじゃん?」
「え? ソレイユは、ちょっとくらいは意地悪だよ? そういうところも好きだけれど」
「な……っ」
俺から反撃されるとは思わなかったんだろうか。ソレイユの表情は驚きに染まり、すぐさま再び赤く染まっていく。
「と、とにかくっ……出来たからっ、準備……」
それ以上、この話をしたくはないんだろう。強引に終わらせたかと思えば、俺に覆い被さるように鍛え抜かれた身体を寄せてきた。
何も言わせまいとばかりに口付けてくれた。
「ん……ん、ふ……」
これが惚れた弱みってヤツなんだろうか。優しく口付けられただけで、どうでもよくなってしまう。
ソレイユのことしか考えられなくなる。
もっといっぱいキスしていたかった。けれどもソレイユは俺の唇を軽く吸ってから離れていってしまう。
「は、ぁ……ソレイユ、あっ」
寂しさを、ほんの少しの不満を感じたのは一瞬で。すぐに喜びへと、この先の期待へと塗り替えられてしまっていた。
ずっと欲しかった硬い熱があそこに、しっかりと準備してもらった尻の穴にそっと充てがってもらえたことで。
「良く我慢出来たね……イイ子のシュンには、ご褒美……あげないとね?」
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