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【新婚旅行編】七日目:いや、だから、俺じゃないから! アオニャンだからっ!
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レタリーンさんが言っているのは、あくまでもバアルーン様とアオニャンのこと。それは分かってはいるのだけれども、ホントにホントのレタリーさんから直接願われているような気分になってしまう。
それもこれも、そっくりだからだ。声は勿論、マスコットキャラクター化しているとはいえ、その見た目も。それから、口調や考え方も。そっくりだから、錯覚してしまうんだ。そうに違いない。それしかない。
何となく、バアルさんと顔を合わせ辛くて、レタリーンさんの方ばかりを見てしまっていた。バアルさんも同じ気持ちなのか、隣からの視線は感じない。ただ、繋いでいる手が汗ばむほどに熱くなってしまっていた。それでも、離す気には全くならないけれども。
勝手に気恥ずかしくなってしまっているのは俺達だけ。会場の雰囲気は和やかで楽しげなまま、物腰柔らかな声が話し続けている。
「もし、お二方に一目お会いしたいのでしたら、後で東のサンライズエリアへ足を運ばれてみてはいかがでしょうか。運がよろしければ、デート中のお二方にお会い出来るやもしれませんよ?」
東って……俺とバアルさんの初デートが東エリアだったから、かな。いや、そもそも新婚旅行で南に来るまでは、東にしか行ってなかったけどさ。
「お声がけすれば、ご一緒にお写真を撮って頂けたり、握手やサインを求めても、きっと快く応えて下さるでしょう。お二方は、サターン様やヨミーン様とご一緒で、お優しい方々ですので」
バアルーン様はともかく、アオニャンのサインなんて……いや、だから、俺じゃないから! アオニャンだからっ! こちらのパークのマスコットの内の一人だから!! ごめんねアオニャン!! アオニャンは、皆さんに好かれていると思うよ!!
「ただあまり無粋な真似は、よして下さいね? あくまでもお二方はデート中、それも新婚さんなのですから……まぁ、私めは心より信じておりますが。親愛なる国民の皆様の中に、そのような方々はいらっしゃる筈がないと」
はーい、と素直な返事、楽しそうな笑い声、色めき立つ歓声、拍手。すっかりお客さん達は楽しんでいた。レタリーンさんとの会話を。レタリーンさん自身も楽しんでいるように見えた。
俺には、まだ楽しむ余裕はないけれども。
「ふむ……では、運が良くないお方、もしくはサンライズエリアに御用のないお方は、どうすればお二方とお会い出来るのか、ですか?」
どうしたらいいのー? とまたお客さんから。その声を聞いてからレタリーンさんは、待っていましたと言わんばかりに口端を持ち上げた。
「でしたら、城内で催されておりますイベントに参加されるのが一番かと。そちらは、お二方がメインのイベントとなっております故、確実にお目にかかることが出来ますよ?」
パークに行くと告げた時、何やらサプライズがあるとヨミ様達に言われた。それが、多分、このイベントのことなのだろう。あらかじめ、そちらもこちらの謁見のように、すでに事前予約を済ませてはいるが。
「更には、そちらでしか拝見出来ないお二方の姿を見ることも……おっと、少々口を滑らせ過ぎましたね」
やっぱり、レタリーンさんも詳細を教えてはくれないらしい。
俺達が事前に調べるのに使ったホームページでも、バアルーン様とアオニャンに会えるということくらいしか書かれてはいなかった。後は自分の目で、なんてしっかり隠されていたくらいだから当然と言えば当然なのだろうけれども。
それもこれも、そっくりだからだ。声は勿論、マスコットキャラクター化しているとはいえ、その見た目も。それから、口調や考え方も。そっくりだから、錯覚してしまうんだ。そうに違いない。それしかない。
何となく、バアルさんと顔を合わせ辛くて、レタリーンさんの方ばかりを見てしまっていた。バアルさんも同じ気持ちなのか、隣からの視線は感じない。ただ、繋いでいる手が汗ばむほどに熱くなってしまっていた。それでも、離す気には全くならないけれども。
勝手に気恥ずかしくなってしまっているのは俺達だけ。会場の雰囲気は和やかで楽しげなまま、物腰柔らかな声が話し続けている。
「もし、お二方に一目お会いしたいのでしたら、後で東のサンライズエリアへ足を運ばれてみてはいかがでしょうか。運がよろしければ、デート中のお二方にお会い出来るやもしれませんよ?」
東って……俺とバアルさんの初デートが東エリアだったから、かな。いや、そもそも新婚旅行で南に来るまでは、東にしか行ってなかったけどさ。
「お声がけすれば、ご一緒にお写真を撮って頂けたり、握手やサインを求めても、きっと快く応えて下さるでしょう。お二方は、サターン様やヨミーン様とご一緒で、お優しい方々ですので」
バアルーン様はともかく、アオニャンのサインなんて……いや、だから、俺じゃないから! アオニャンだからっ! こちらのパークのマスコットの内の一人だから!! ごめんねアオニャン!! アオニャンは、皆さんに好かれていると思うよ!!
「ただあまり無粋な真似は、よして下さいね? あくまでもお二方はデート中、それも新婚さんなのですから……まぁ、私めは心より信じておりますが。親愛なる国民の皆様の中に、そのような方々はいらっしゃる筈がないと」
はーい、と素直な返事、楽しそうな笑い声、色めき立つ歓声、拍手。すっかりお客さん達は楽しんでいた。レタリーンさんとの会話を。レタリーンさん自身も楽しんでいるように見えた。
俺には、まだ楽しむ余裕はないけれども。
「ふむ……では、運が良くないお方、もしくはサンライズエリアに御用のないお方は、どうすればお二方とお会い出来るのか、ですか?」
どうしたらいいのー? とまたお客さんから。その声を聞いてからレタリーンさんは、待っていましたと言わんばかりに口端を持ち上げた。
「でしたら、城内で催されておりますイベントに参加されるのが一番かと。そちらは、お二方がメインのイベントとなっております故、確実にお目にかかることが出来ますよ?」
パークに行くと告げた時、何やらサプライズがあるとヨミ様達に言われた。それが、多分、このイベントのことなのだろう。あらかじめ、そちらもこちらの謁見のように、すでに事前予約を済ませてはいるが。
「更には、そちらでしか拝見出来ないお二方の姿を見ることも……おっと、少々口を滑らせ過ぎましたね」
やっぱり、レタリーンさんも詳細を教えてはくれないらしい。
俺達が事前に調べるのに使ったホームページでも、バアルーン様とアオニャンに会えるということくらいしか書かれてはいなかった。後は自分の目で、なんてしっかり隠されていたくらいだから当然と言えば当然なのだろうけれども。
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