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【新婚旅行編】十日目:勝手に楽観的に
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疑問に思いつつもバアルの言葉を待つ。気恥ずかしそうに睫毛を伏せている彼が可愛くて、ついその柔らかな髪を撫でてしまっていた。
軽く梳いただけで何の抵抗もなくするりと指の横を掠めていく白い髪は、いつ撫でさせてもらっても心地がいい。手入れの行き届いた髪質を楽しむように繰り返し撫でてしまっていた。
何となくバアルの表情が和らいできたような。僅かな変化を俺が感じ取った時だった。バアルがどこか言い辛そうに、照れたように睫毛を伏せながら口を開いたのは。
「アオイに……甘えてしまうのです」
「えっ、そんなの」
じゃんじゃん甘えてくれていいのに。
俺がそう言うであろうことは分かっていたんだろう。バアルは嬉しそうに微笑みながら、ありがとうございます、と額に口づけてくれた。
鼻筋の通った高い鼻が甘えるように擦り寄ってきてくれる。鼻と鼻とでキスしてるみたい。ちょっぴり擽ったいけど嬉しくて、俺からもお返しに鼻先を擦り寄せれば、形のいい唇から小さな笑みがくすくすとこぼれた。
すっかりと和やかで、ほんのりと甘くなってきた空気の最中、バアルがぽつぽつと胸の内を話してくれる。
「……アオイが、ほんの少しでも私を受け入れてくれるのだと、私の我儘を許容してくれているのだと気付いてしまうと……どうにも止めようが……アオイを愛でたいと……アオイのお可愛らしい御姿をもっと拝見したいという衝動の方が勝ってしまうと言いますか……」
「あぁ……」
頭の中に浮かんだのは彫りの深い整った顔から次第に余裕がなくなっていく様。透き通るように白い頬を赤く染め、熱に浮かされたように潤んだ瞳を切なそうに細めながら、柔らかな微笑みばかりを浮かべている唇を歪めて、凛々しい眉を困ったようにひそめる……気持ちよくなってくれているバアルの姿。
ご奉仕をさせてもらったり、俺が主導で動かせてもらったりだとか。そういう時に俺だけにしか見せてくれていないだろう表情で、お待ち下さい、ってお願いされちゃっても……確かに止められなくなっちゃうよな。
むしろ、もっとそういうの見せて欲しいって、見たいなってなっちゃうもんな。
「うん……バアルの気持ち、スゴく分かったよ……俺も、止められないや……もっとバアルに気持ちよくなって欲しいなって思っちゃう……」
「んんっ……」
不意にバアルがむせたかのように唸った。
大丈夫? と尋ねる前に、ご心配なくとばかりに大きな手のひらが頭を撫で回してくれる。最後に長い指で髪を整えてくれてから、触れるだけのキスをしてもらえた。
「ご理解頂けたようで、何よりです……では……」
念入りに確認はしてくれていたものの、ここまでくればバアルも期待してくれていたんだろう。俺が言うよりも先に続きを強請るように言葉を濁した。
鮮やかな緑の瞳は熱に浮かされたよう。薄っすらと涙の膜が張られている。
「うんっ、噛んでいいよ。邪魔しちゃってごめんね」
「っ、いえ……光栄に存じます……」
思わず俺は彼の引き締まった首に抱きついてしまっていた。
耳まで真っ赤にして照れる彼が可愛くて、舞い上がってしまっていた。性懲りもなく調子に乗ってしまっていたのだ。
甘噛みといっても、ちょっぴりかぷり、かぷり、とされておしまい。そんな風に、撫で合いっこのような軽いスキンシップと変わらないだろうと、勝手に考えてしまっていたから。
軽く梳いただけで何の抵抗もなくするりと指の横を掠めていく白い髪は、いつ撫でさせてもらっても心地がいい。手入れの行き届いた髪質を楽しむように繰り返し撫でてしまっていた。
何となくバアルの表情が和らいできたような。僅かな変化を俺が感じ取った時だった。バアルがどこか言い辛そうに、照れたように睫毛を伏せながら口を開いたのは。
「アオイに……甘えてしまうのです」
「えっ、そんなの」
じゃんじゃん甘えてくれていいのに。
俺がそう言うであろうことは分かっていたんだろう。バアルは嬉しそうに微笑みながら、ありがとうございます、と額に口づけてくれた。
鼻筋の通った高い鼻が甘えるように擦り寄ってきてくれる。鼻と鼻とでキスしてるみたい。ちょっぴり擽ったいけど嬉しくて、俺からもお返しに鼻先を擦り寄せれば、形のいい唇から小さな笑みがくすくすとこぼれた。
すっかりと和やかで、ほんのりと甘くなってきた空気の最中、バアルがぽつぽつと胸の内を話してくれる。
「……アオイが、ほんの少しでも私を受け入れてくれるのだと、私の我儘を許容してくれているのだと気付いてしまうと……どうにも止めようが……アオイを愛でたいと……アオイのお可愛らしい御姿をもっと拝見したいという衝動の方が勝ってしまうと言いますか……」
「あぁ……」
頭の中に浮かんだのは彫りの深い整った顔から次第に余裕がなくなっていく様。透き通るように白い頬を赤く染め、熱に浮かされたように潤んだ瞳を切なそうに細めながら、柔らかな微笑みばかりを浮かべている唇を歪めて、凛々しい眉を困ったようにひそめる……気持ちよくなってくれているバアルの姿。
ご奉仕をさせてもらったり、俺が主導で動かせてもらったりだとか。そういう時に俺だけにしか見せてくれていないだろう表情で、お待ち下さい、ってお願いされちゃっても……確かに止められなくなっちゃうよな。
むしろ、もっとそういうの見せて欲しいって、見たいなってなっちゃうもんな。
「うん……バアルの気持ち、スゴく分かったよ……俺も、止められないや……もっとバアルに気持ちよくなって欲しいなって思っちゃう……」
「んんっ……」
不意にバアルがむせたかのように唸った。
大丈夫? と尋ねる前に、ご心配なくとばかりに大きな手のひらが頭を撫で回してくれる。最後に長い指で髪を整えてくれてから、触れるだけのキスをしてもらえた。
「ご理解頂けたようで、何よりです……では……」
念入りに確認はしてくれていたものの、ここまでくればバアルも期待してくれていたんだろう。俺が言うよりも先に続きを強請るように言葉を濁した。
鮮やかな緑の瞳は熱に浮かされたよう。薄っすらと涙の膜が張られている。
「うんっ、噛んでいいよ。邪魔しちゃってごめんね」
「っ、いえ……光栄に存じます……」
思わず俺は彼の引き締まった首に抱きついてしまっていた。
耳まで真っ赤にして照れる彼が可愛くて、舞い上がってしまっていた。性懲りもなく調子に乗ってしまっていたのだ。
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