1 / 27
前世の記憶
しおりを挟む
おはようございます。私、ビアンカ・フォン・ルベリオンと申します。先日2歳になりました。
頭が痛くてベッドから跳ね起きましたよ。えぇ、文字通り布団を蹴っ飛ばして。
急いで自分の姿をベッド横にある窓から覗きます。
現在私は混乱の極みにあります。なぜなら…
窓硝子に映る女の子の容姿が黒目黒髪ではないのです!!
薄い金の髪が陽に照らされてキラキラと輝き、肌は純白きめ細かい肌に整った眉にすっと通る綺麗な鼻、ポテッとしたピンクの唇。瞳は薄紫色で儚げな印象を受ける美幼女がいるのです!
なんと!まぁ、可愛らしいこの顔っ!
元々私の顔は男の人に近いキリッとした顔だったのでなんだか嬉しいです!
………
自分の容姿を把握できて少し落ち着きました。私は前世の記憶を持っています。前世は旧華族家であり、母は、世界有数のジュエリーショップを経営し、父は皇室のボディーガードをする家系でした。
父も母も旧華族であることを誇りに思っており子供達の教育に熱心でした。
子供達というのは、私には兄が2人に姉と妹が1人ずつ居ります。上兄上は母の会社を継ぎ、下兄上が父の仕事を継ぐ予定ではありましたが、下兄上が父に反発し不良化し、家に帰ってこなくなったことにより私へと回ってきました。
姉上様はおっとり系美人で、イギリスの名家への婚約が既に決まっている状態であり、妹は父、母ともに溺愛されていたのでボディーガードという危険な仕事をさせるわけにはいかないと結局消去法により私しかいなかったのです。
生きるために血の滲むような努力をし、皇室の皇子付きのボディーガードをすることになりましたが、まぁ、運が悪いことに皇子はアブノーマルな性癖を持つ変態でした。人を傷つく姿に興奮する方だったのです。
簡単に言うとボディーガードをして死んだのではなく、皇子の特殊な性癖により、監禁され拷問の末に死にました。
せめて、仕事を行なって死ぬのならまだしも皇子の特殊な性癖により死ぬとは…
今世では、自分の好きな職につき、納得のできる死に方をしたいものです。
私は、少々人より冷めているので、自分の前世を覗き見てもこの程度にしか思いませんが、普通なら発狂ものらしいです。
高校の友達が言っていましたね。私は鋼の精神力があるとかの問題ではなく、颯爽、異常と言っていました。
まぁ、でも仕方ないと思いません?こんな暮らしが私にとって普通だったのですから。
殺されてしまったのは正直悔しいですが、あのまま飼い殺しにされるよりは早めに死んで良かったかなーって思います。
私が死んだら、ボディガードは、妹に引き継がれるでしょう。まぁ、あの子のことだから、自分が悲劇のヒロイン見たく振る舞って泣きわめくでしょう。…あの子の癇癪は中々激しかったですからね。
同情はしませんが。
………………
さてさて、現在の私は2歳の幼女にございます。まだまだ記憶があやふやで今世の母の名前すら知りません。父に至っては見た記憶がございません。常にそばに控えているマーサぐらいしか名前と顔が一致しません。
マーサは、クリーム色の髪にチョコレートのような瞳を持つ美人さんです。マーサの顔見たときに思ったのが美味しそうでした。
基本ニコニコしています。仕事だからというのが強いようです。幼子に無表情は怖いですからね。
私に話しかけるときはニコニコですが、ドアを開けて退室するときなんて無表情でしたからね!
子供はよく見ているのですよ!
自分の立場になって見てよく分かりました。
記憶を思い出す時はすごい頭痛がしましたが、思い出し、受け止めれれば案外簡単に痛くなくなるものです。
よくこのような幼子が私の前世に記憶を受け止め記憶を混合させられるとは。
素直に感心です。
自分のことですから本能的なものですが、私の前世と今世の魂は同一の物です。しかし、今世は今世の、前世は前世の人格が形成されています。ただ、今世の人格はまだ2歳なので不確定な部分があり、私の前世の記憶を受け入れ安くいい具合に人格が混合してくださったのでしょう。
もう少し大きくなってから記憶を思い出してしまっていたなら二重人格のような状態になっていたことでしょう。少々面倒臭いことになっていたかもしれないので早めに思い出せてよかったのかもしれません。
もうそろそろ朝食の時間なのでマーサが私を起こしにくる時間になります。今日は予定があると言っていた気がします。まだ、2歳児ですから難しいことをする事はないでしょう。
基本私は怠惰にゴロゴロすることができています。まだ2歳児ですからね!遊び泣くことが私の仕事なのです!
ビバ幼児!そしてビバお金持ちの家!
前世ではありえないこの暇さ!ダラダラ過ごすことが夢でした。…ホロリと涙が出てきそうです。
よしっ!私の夢は自分のしたいことをして怠惰に過ごします!
コンコンコン
「お嬢様、朝食の時間にございます。」
あー、マーサが来ましたね。行くの面倒くさいです。
頭が痛くてベッドから跳ね起きましたよ。えぇ、文字通り布団を蹴っ飛ばして。
急いで自分の姿をベッド横にある窓から覗きます。
現在私は混乱の極みにあります。なぜなら…
窓硝子に映る女の子の容姿が黒目黒髪ではないのです!!
薄い金の髪が陽に照らされてキラキラと輝き、肌は純白きめ細かい肌に整った眉にすっと通る綺麗な鼻、ポテッとしたピンクの唇。瞳は薄紫色で儚げな印象を受ける美幼女がいるのです!
なんと!まぁ、可愛らしいこの顔っ!
元々私の顔は男の人に近いキリッとした顔だったのでなんだか嬉しいです!
………
自分の容姿を把握できて少し落ち着きました。私は前世の記憶を持っています。前世は旧華族家であり、母は、世界有数のジュエリーショップを経営し、父は皇室のボディーガードをする家系でした。
父も母も旧華族であることを誇りに思っており子供達の教育に熱心でした。
子供達というのは、私には兄が2人に姉と妹が1人ずつ居ります。上兄上は母の会社を継ぎ、下兄上が父の仕事を継ぐ予定ではありましたが、下兄上が父に反発し不良化し、家に帰ってこなくなったことにより私へと回ってきました。
姉上様はおっとり系美人で、イギリスの名家への婚約が既に決まっている状態であり、妹は父、母ともに溺愛されていたのでボディーガードという危険な仕事をさせるわけにはいかないと結局消去法により私しかいなかったのです。
生きるために血の滲むような努力をし、皇室の皇子付きのボディーガードをすることになりましたが、まぁ、運が悪いことに皇子はアブノーマルな性癖を持つ変態でした。人を傷つく姿に興奮する方だったのです。
簡単に言うとボディーガードをして死んだのではなく、皇子の特殊な性癖により、監禁され拷問の末に死にました。
せめて、仕事を行なって死ぬのならまだしも皇子の特殊な性癖により死ぬとは…
今世では、自分の好きな職につき、納得のできる死に方をしたいものです。
私は、少々人より冷めているので、自分の前世を覗き見てもこの程度にしか思いませんが、普通なら発狂ものらしいです。
高校の友達が言っていましたね。私は鋼の精神力があるとかの問題ではなく、颯爽、異常と言っていました。
まぁ、でも仕方ないと思いません?こんな暮らしが私にとって普通だったのですから。
殺されてしまったのは正直悔しいですが、あのまま飼い殺しにされるよりは早めに死んで良かったかなーって思います。
私が死んだら、ボディガードは、妹に引き継がれるでしょう。まぁ、あの子のことだから、自分が悲劇のヒロイン見たく振る舞って泣きわめくでしょう。…あの子の癇癪は中々激しかったですからね。
同情はしませんが。
………………
さてさて、現在の私は2歳の幼女にございます。まだまだ記憶があやふやで今世の母の名前すら知りません。父に至っては見た記憶がございません。常にそばに控えているマーサぐらいしか名前と顔が一致しません。
マーサは、クリーム色の髪にチョコレートのような瞳を持つ美人さんです。マーサの顔見たときに思ったのが美味しそうでした。
基本ニコニコしています。仕事だからというのが強いようです。幼子に無表情は怖いですからね。
私に話しかけるときはニコニコですが、ドアを開けて退室するときなんて無表情でしたからね!
子供はよく見ているのですよ!
自分の立場になって見てよく分かりました。
記憶を思い出す時はすごい頭痛がしましたが、思い出し、受け止めれれば案外簡単に痛くなくなるものです。
よくこのような幼子が私の前世に記憶を受け止め記憶を混合させられるとは。
素直に感心です。
自分のことですから本能的なものですが、私の前世と今世の魂は同一の物です。しかし、今世は今世の、前世は前世の人格が形成されています。ただ、今世の人格はまだ2歳なので不確定な部分があり、私の前世の記憶を受け入れ安くいい具合に人格が混合してくださったのでしょう。
もう少し大きくなってから記憶を思い出してしまっていたなら二重人格のような状態になっていたことでしょう。少々面倒臭いことになっていたかもしれないので早めに思い出せてよかったのかもしれません。
もうそろそろ朝食の時間なのでマーサが私を起こしにくる時間になります。今日は予定があると言っていた気がします。まだ、2歳児ですから難しいことをする事はないでしょう。
基本私は怠惰にゴロゴロすることができています。まだ2歳児ですからね!遊び泣くことが私の仕事なのです!
ビバ幼児!そしてビバお金持ちの家!
前世ではありえないこの暇さ!ダラダラ過ごすことが夢でした。…ホロリと涙が出てきそうです。
よしっ!私の夢は自分のしたいことをして怠惰に過ごします!
コンコンコン
「お嬢様、朝食の時間にございます。」
あー、マーサが来ましたね。行くの面倒くさいです。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界でも保育士やってます~転生先に希望条件が反映されてないんですが!?~
こじまき
ファンタジー
【読んでいただいて♡いただいて、ありがとうございます。王城編準備中のため、12月12日からしばらく更新お休みします。考えてた構成が「やっぱなんか違う」ってなり、慌てております…汗】
「こんな転生先だなんて聞いてないっ!」六年間付き合った彼氏に婚約を解消され、傷心のまま交通事故で亡くなった保育士・サチ。異世界転生するにあたり創造神に「能力はチートで、広い家で優しい旦那様と子だくさんの家庭を築きたい」とリクエストする。「任せといて!」と言われたから安心して異世界で目を覚ましたものの、そこはド田舎の山小屋。周囲は過疎高齢化していて結婚適齢期の男性なんていもしないし、チートな魔法も使えそうにない。創造神を恨みつつマニュアル通り街に出ると、そこで「魔力持ち」として忌み嫌われる子どもたちとの出会いが。「子どもには安心して楽しく過ごせる場所が必要」が信条のサチは、彼らを小屋に連れ帰ることを決め、異世界で保育士兼りんご農家生活を始める。
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる