4-2≒4

神野翔子

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 寺で麻樹に会ったその夜、僕は源に電話をした。彼はもうほとんど普通の生活に戻っている。

「今日天馬の墓に行ってきた。麻樹に会ったよ」

「っ……麻樹……?」

 電話の向こうで源が息を呑むのを感じたが、僕はそれを気にも留めなかった。

「ああ。もう秋だってのに天馬お気に入りのあの半そでのワンピースを着てて、相変わらず可愛かったよ」

「あ、あのさ、陽太。悪い……おまえの容態があまり良くなかったから見舞いの時には言えなかったけど、麻樹はあの後……死んだんだよ……」

 僕は源がなにを言っているのかわからなかった。そして笑いながら言った。

「はは、なに言ってんだよ、源」

「本当だ……天馬の葬式の後、あいつに逢いに行くって遺書を残して後を追ったんだ……」

「え……嘘……」

 僕は全身の血流が止まるような感覚になり、身体の中から震えた。僕はさっき麻樹とコーヒーを飲んだんだ。

「嘘だっ!」

「嘘じゃない! 俺とおまえに自分を責めるなって……俺らのことを少しも責めないで死んだんだ」

――陽太くん、月並みだけど、自分を責めないで。

 つい数時間前、麻樹が僕に言ってくれた言葉が頭の中でぐるぐる繰り返し響いた。


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