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第12話 ~スキル《その2》
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ボッチ・ヤーバンだけが使えたという伝説のスキル、どうせ俺も父上と同じ結末を……、
【ステータス】
名前:ミュゼ・ロゼッタ
種族:人間
性別:男
LV:20
HP:520
MP:600
力:125
魔力:170
防:107
魔防:146
技:103
速:112
運:154
【属性】
〈火〉〈水〉〈風〉〈土〉〈光〉〈闇〉〈氷〉〈雷〉〈月〉〈星〉〈森〉〈刻〉
【スキル】
《ステータスオープン》《剣》《斧》《瞑想》《魔力操作》《譲渡》《料理》《家事》《身体能力強化》《建築》《家具》《園芸》《慈善》《暗視》《従魔》
【称号】
精霊の申し子
伝説を継ぐ者
森貴族
山貴族
変人貴族
年上キラー
………ステータスが見えました。何だかよく分からんけど、スキルと称号が一杯。
まさか本当に? 期待は多少していたけどマジで見れるとは思わんかった。当然のことながら呆然とする、…そんな俺を心配して父上が、
「どうしたミュゼよ、やはり見ることは叶わなかった…ということか? …だが落ち込むことはない。ステータスオープンは伝説のスキル、故に見れないことが必然なのだ。…これもまた経験、男子ならば通る道よ。」
とフォローを入れてくる。心なしか少しニヤけているが気にしない、自身と同じ空振りをしたと思って仲間意識を持っていますな? …しかし残念、その逆で見えてしまったのですよ父上。
暫くの沈黙、そして俺は…、
「…父上、ヤバイです。…ステータスオープンが発動したようで、……どうすれば?」
父上の目を真っ直ぐ見て言えば、ニヤけた顔が引き締まり…、
「………マジか? ……冗談ではなく?」
そう聞き返してきたから頷く。父上は目を瞑り何かを考え、カッと目を見開いたかと思えば部屋を出ていった。
紙とペンを持って戻ってきた父上は、
「ステータスオープンで見たステータスをこの紙に書くのだ。」
紙ってそれなりに貴重だと思うんだが良いんだろうか? そんなことを考えながら紙にステータスを書く。さらさらと書く俺の背後から父上が覗き込んでおり、『うぉっ!』だとか『むぉっ!』だとかちょいとウルサイ。もう少し静かにしてくれませんかね? …気になって仕方がないよ。
…で書き終わった紙を父上に渡せば、
「…LV? HP? 何だこの項目は。力に魔力…数値に出来るモノなのか!? 属性はともかくこのスキルの多さは異常、…称号も個人でこんなに!?」
覗き込んではいたが改めて見ると…ってヤツか? 父上は目を剥いて紙を見ている。呟きを聞く限りやはり異常みたいで、…その中にLVとかHP等があるけど知らないようだ。そもそも力とかの数値にも驚いている、…神殿や教会で調べて貰った時ってどんな感じなのだろうか?
ステータスを書いた紙、それをマジマジと見ていた父上は最後に、
「…ミュゼよ、お前…規格外だな! ステータスオープンを発動したことから、お前の婚約者はあの二人で決まりとなろう。…まぁ成長していく先で増えるとは思うが、現状ではあの二人以外はありえぬ。二つの後ろ楯があればそう問題は起きまい、ぬははははは!!」
そう言って高笑いをし始めた。まぁ伝説のスキルであるしスキルも多いからな、…スキルは授かりモノであるから俺は規格外。特に俺はまだ五歳児、異常にも程があるってことだ。称号も同じだよな、…多すぎるだろ。やはり俺独自の修行のお陰か? 属性を宿す為、精霊と共にあろうとした俺への恩恵と考えるのが自然かね? …となると、スキルや称号は精霊が人に授けているってことになるよな? …う~む。
後アレだ、…父上が俺を信じているってーのにも驚く。普通は伝説のスキルが発動したって言っても信じないぞ、…最初は嘘だと思う筈なのに。…そう考えるとありがたいことである、俺の言葉を信じてくれるんだもの。…俺は父上に、…母上や使用人達に嘘は吐かないようにしよう。信頼には信頼を返さなければな、うん…それがいい。
…で最後に気になったことが一つ。先程の発言の中に、『婚約者はあの二人で決まり』と父上は言った。公爵令嬢一人ではないのか? 後ろ楯も二つとか言ってたし。そう思って聞いてみれば、
「…言ってなかったか? お前の婚約者は二人だ。ジュウザ・アンデバラン公爵閣下が長女、レイチェル・アンデバラン嬢。ミハイル・ラングード神殿長が長女、エジュル・ラングード嬢。その二人の令嬢が婚約者候補である、…が伝説のスキルの件がある故に確実となろう。お前よりも二歳年上だ、…称号通りになるな!」
機嫌良くそう言ってきた。レイチェル嬢とエジュル嬢、…年上二人か。文句の言いようがないけど、良い人だったらいいなぁ~と思うのはいけないことだろうか?
伝説のスキルが発動したからちょいとした騒ぎになったが沈静化、…と言っても騒いでいたのは父上一人なのだが。隠蔽術のことが忘れられているわけだがどうしたものか? …父上、…出掛けて行っちまったからなぁ。件の公爵閣下と神殿長にこのことを伝えねばとか言って、…ホントどーすっかな?
…まぁスキルの話になる前の段階でそれっぽいことを言っていた、…精霊に力を借りるとか何とかって。友好を結んで隠して貰うらしいけど、…俺は既に精霊とは良い関係であると言えるだろう。スキルと称号が多いからね、一目瞭然だ。…精霊の力を借りて隠すというのはどういうことか? 色々と試してみるか。
…でその後、色々とやってみた結果…たぶん出来た。十二属性を三属性と偽る、…とのことで最初に火、風、闇の魔力を高めてみた。三属性の精霊さん力を貸してくれって感じで高めれば、何だかその三属性の魔力に包まれたような気がしてね。何処と無く身体中を駆け巡る三属性の魔力が活性化したような気がしたんよ、他人から見たら火、風、闇の三属性に見られるんじゃないか? って。
三属性を前に出すことが出来た、次に他の九属性は…とのことで逆のことをやってみる。三属性は高めたが九属性は抑える感じで、…九属性の精霊さん力を貸してくれってね。するとどうだろう、九属性の魔力が身体の中で沈静化したような気が。高めてある三属性の陰に隠れたとでも言おうか? よく分からないけどそんな感じ。消えてはいないけど一休み中ってヤツだろうか? …その方がしっくりくるかね?
とにかく成功したような気がしてステータスを見てみれば、スキルの欄に《隠蔽術》があった。ついでに火、風、闇以外の属性に(隠蔽中)との表示があった、…これはもう成功で習得したってことだよな? …自分で言うのもアレだが俺ってばスゲーな!
【ステータス】
名前:ミュゼ・ロゼッタ
種族:人間
性別:男
LV:20
HP:520
MP:600
力:125
魔力:170
防:107
魔防:146
技:103
速:112
運:154
【属性】
〈火〉〈水〉〈風〉〈土〉〈光〉〈闇〉〈氷〉〈雷〉〈月〉〈星〉〈森〉〈刻〉
【スキル】
《ステータスオープン》《剣》《斧》《瞑想》《魔力操作》《譲渡》《料理》《家事》《身体能力強化》《建築》《家具》《園芸》《慈善》《暗視》《従魔》
【称号】
精霊の申し子
伝説を継ぐ者
森貴族
山貴族
変人貴族
年上キラー
………ステータスが見えました。何だかよく分からんけど、スキルと称号が一杯。
まさか本当に? 期待は多少していたけどマジで見れるとは思わんかった。当然のことながら呆然とする、…そんな俺を心配して父上が、
「どうしたミュゼよ、やはり見ることは叶わなかった…ということか? …だが落ち込むことはない。ステータスオープンは伝説のスキル、故に見れないことが必然なのだ。…これもまた経験、男子ならば通る道よ。」
とフォローを入れてくる。心なしか少しニヤけているが気にしない、自身と同じ空振りをしたと思って仲間意識を持っていますな? …しかし残念、その逆で見えてしまったのですよ父上。
暫くの沈黙、そして俺は…、
「…父上、ヤバイです。…ステータスオープンが発動したようで、……どうすれば?」
父上の目を真っ直ぐ見て言えば、ニヤけた顔が引き締まり…、
「………マジか? ……冗談ではなく?」
そう聞き返してきたから頷く。父上は目を瞑り何かを考え、カッと目を見開いたかと思えば部屋を出ていった。
紙とペンを持って戻ってきた父上は、
「ステータスオープンで見たステータスをこの紙に書くのだ。」
紙ってそれなりに貴重だと思うんだが良いんだろうか? そんなことを考えながら紙にステータスを書く。さらさらと書く俺の背後から父上が覗き込んでおり、『うぉっ!』だとか『むぉっ!』だとかちょいとウルサイ。もう少し静かにしてくれませんかね? …気になって仕方がないよ。
…で書き終わった紙を父上に渡せば、
「…LV? HP? 何だこの項目は。力に魔力…数値に出来るモノなのか!? 属性はともかくこのスキルの多さは異常、…称号も個人でこんなに!?」
覗き込んではいたが改めて見ると…ってヤツか? 父上は目を剥いて紙を見ている。呟きを聞く限りやはり異常みたいで、…その中にLVとかHP等があるけど知らないようだ。そもそも力とかの数値にも驚いている、…神殿や教会で調べて貰った時ってどんな感じなのだろうか?
ステータスを書いた紙、それをマジマジと見ていた父上は最後に、
「…ミュゼよ、お前…規格外だな! ステータスオープンを発動したことから、お前の婚約者はあの二人で決まりとなろう。…まぁ成長していく先で増えるとは思うが、現状ではあの二人以外はありえぬ。二つの後ろ楯があればそう問題は起きまい、ぬははははは!!」
そう言って高笑いをし始めた。まぁ伝説のスキルであるしスキルも多いからな、…スキルは授かりモノであるから俺は規格外。特に俺はまだ五歳児、異常にも程があるってことだ。称号も同じだよな、…多すぎるだろ。やはり俺独自の修行のお陰か? 属性を宿す為、精霊と共にあろうとした俺への恩恵と考えるのが自然かね? …となると、スキルや称号は精霊が人に授けているってことになるよな? …う~む。
後アレだ、…父上が俺を信じているってーのにも驚く。普通は伝説のスキルが発動したって言っても信じないぞ、…最初は嘘だと思う筈なのに。…そう考えるとありがたいことである、俺の言葉を信じてくれるんだもの。…俺は父上に、…母上や使用人達に嘘は吐かないようにしよう。信頼には信頼を返さなければな、うん…それがいい。
…で最後に気になったことが一つ。先程の発言の中に、『婚約者はあの二人で決まり』と父上は言った。公爵令嬢一人ではないのか? 後ろ楯も二つとか言ってたし。そう思って聞いてみれば、
「…言ってなかったか? お前の婚約者は二人だ。ジュウザ・アンデバラン公爵閣下が長女、レイチェル・アンデバラン嬢。ミハイル・ラングード神殿長が長女、エジュル・ラングード嬢。その二人の令嬢が婚約者候補である、…が伝説のスキルの件がある故に確実となろう。お前よりも二歳年上だ、…称号通りになるな!」
機嫌良くそう言ってきた。レイチェル嬢とエジュル嬢、…年上二人か。文句の言いようがないけど、良い人だったらいいなぁ~と思うのはいけないことだろうか?
伝説のスキルが発動したからちょいとした騒ぎになったが沈静化、…と言っても騒いでいたのは父上一人なのだが。隠蔽術のことが忘れられているわけだがどうしたものか? …父上、…出掛けて行っちまったからなぁ。件の公爵閣下と神殿長にこのことを伝えねばとか言って、…ホントどーすっかな?
…まぁスキルの話になる前の段階でそれっぽいことを言っていた、…精霊に力を借りるとか何とかって。友好を結んで隠して貰うらしいけど、…俺は既に精霊とは良い関係であると言えるだろう。スキルと称号が多いからね、一目瞭然だ。…精霊の力を借りて隠すというのはどういうことか? 色々と試してみるか。
…でその後、色々とやってみた結果…たぶん出来た。十二属性を三属性と偽る、…とのことで最初に火、風、闇の魔力を高めてみた。三属性の精霊さん力を貸してくれって感じで高めれば、何だかその三属性の魔力に包まれたような気がしてね。何処と無く身体中を駆け巡る三属性の魔力が活性化したような気がしたんよ、他人から見たら火、風、闇の三属性に見られるんじゃないか? って。
三属性を前に出すことが出来た、次に他の九属性は…とのことで逆のことをやってみる。三属性は高めたが九属性は抑える感じで、…九属性の精霊さん力を貸してくれってね。するとどうだろう、九属性の魔力が身体の中で沈静化したような気が。高めてある三属性の陰に隠れたとでも言おうか? よく分からないけどそんな感じ。消えてはいないけど一休み中ってヤツだろうか? …その方がしっくりくるかね?
とにかく成功したような気がしてステータスを見てみれば、スキルの欄に《隠蔽術》があった。ついでに火、風、闇以外の属性に(隠蔽中)との表示があった、…これはもう成功で習得したってことだよな? …自分で言うのもアレだが俺ってばスゲーな!
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