身代わりの身、捕らわれの身?

カヨワイさつき

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第42話 2つの蝶、蝶々

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赤い蝶は、血の色。火、炎。

世界は、「木」「火」「土」「金」「水」
の主に5つの要素で、成り立っていると
考えられていました。
木が緑、火が赤、土が黄、金が白、水が青

ひとが増え、5つの要素では、足りなくなり、
「光」「闇」「夢」「風」「知」が
新たに加わり、ますます、複雑になり、
色も、曖昧なものから、強すぎる色に変化
したり、濃薄の差が、出るようになった。

色々な蝶、双子の蝶。

その昔、王族で、双子の子どもが、続けて、
生まれた年があった。
誰が言い出したのかわからないが、
双子は不吉。双子は争いの元。
生まれた瞬間に、摘み取られた命。
産んだ母親も、自害した。
残された双子の片方を心配した、
摘み取られた双子の片方が、蝶となり、
苦しみ悲しみを、半分にする為、
アザとなり、片割れを守るようになった。

時は流れ、人も複雑化し、
蝶のアザの事を記した古文書を発見した。

間違えた訳をし、王族の中でも、時の王の
子どもだけに現れる、蝶のアザと、
訳されてしまった。
バカな王による、大量殺りくが起きた。
アザのない子どもを、不貞の子どもとし、
殺りくを繰り返した。

怒り、悲しみ、嘆いた蝶は一時は、
姿を消したが、力をため
大火事を起こし、古文書を、全て
焼き払ってしまった。
時の王の子どもと、わかるように、
目印として、蝶のアザを、カラダの
何処かにひそませた。

赤い蝶。
火の属性を持ち、ストルグ王子の
血から生まれた、蝶。
生命力、情熱、活力、決断力を促す色。
勇気、生命力を高めて、
邪気を払って厄除け・魔除けにもなる、赤。

ストルグ王子から生まれた、赤い蝶は、
4人を包むように、群がりました。
願いを聞き入れるため、チマリとリマーユ王子にも、
2つの蝶のアザに、群がりました。
ストルグ王子は、赤い蝶で、すでに、
見えなくなり、次第に小さくなってしまいました。

《汝らの願い、想い、「木」「火」「土」「金」「水」
のうち、「火」は満ち足りた。》
《願いを叶えるなら「木」「土」「金」「水」を 以って
魂を結べ。》

ストルグ王子、チマリ、リマーユ王子、アラン。
全員に声は、聞こえてはいたが、
動けたのは、リマーユ王子、
ただ1人だった。
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