身代わりの身、捕らわれの身？

第５８話 ドア越し

「結婚生活？結婚自体よくわからないです。でも、私も、アラン隊長が、好きです。他の人だと、安心感が、違いますし、アラン隊長なら、安心して、ご飯食べれるし、安心できます。」

「安心出来る男の人は、アラン隊長だけです。」

ポーツ目線

ドア越しに、聞き耳、思いっきり、立ててます。
わたくしというか、俺は、ポーツです。
無表情のチェム。
最初だけ嫌がっていた、リマーユ王子。
乗り気の、小さくなった、ストルグ王子、グーガ・グルドか、ガーグ・グルド様。
グルトは、いいのかな？と思いながら、グーガとガーグで、迷ってる自体、おかしい。変な名前である。
上の人には、逆らえないが、変な名前で、印象つけられるし、無難な名前の方が、良さそうなのに…。
まっ、いいか。

安心できる男。アラン隊長。
チマリ、安全な男って、それはどういう意味なんだろうか？
襲われない、身の危険が、ないって事？
アラン隊長、チマリを、少し味見してるよな？
チマリの感覚、大丈夫か？

ヤバイ、笑ってしまった、聞き耳立ててるの、バレたよな？
会話が、聞こえなくなってしまった。

ガチャ。
バンッ。
ガゴッ。

うっ。うぅ。
俺、鼻血出た？出てるよね。
「いでぇー。痛い、うわぁ～マジで、痛い。」
アラン隊長に、よって、ドアが勢いよく開けられた。
結果、俺は顔面強打しました。
アラン隊長は、すごく不機嫌な表情で、睨みつけていました。

ストルグ目線

「いや～安心できる男、アラン君、元気かい？今日は、いい天気だね。用事思い出したから、またな。」

「小さい、クソガキのクーガー様。邪魔しないで下さい。」
「邪魔してないぞ。2人がうまくいくように、書類整理という名の、素晴らしい仕事を、プレゼントしたんだから、ありがたく、思ってくれ。」

チマリが、アランの後ろから、顔を出していた。

「あ、ありがとうございます。」
「ありがとうって、チマリ、言わなくていい。自分達の仕事を、俺たちに押し付けてるだけだよ。あれは。」

「安心出来る男から、酷い男に、なったねぇ。せっかく、みんなで、君たちを、くっつけて、幸せになって欲しいから、作戦実行したのに。」

「……。」

「アラン、チマリ、改めて言うが、早く結婚して、幸せになれ。そして、リマーユの、味方でいてほしい。頼む。」

「もとより、俺は味方ですよ。」
「私も、味方です。」
「ありがとう、2人とも、ありがとう。」
ストルグ王子に、お礼を言われ、頭を下げられました。
「なんだか、恐れ多いから、グーガ様かガーグ様、頭を下げるのは、やめて下さい。」
「……。」