乙女ゲームの世界、イッてしまいました?!この中に誰か助けてくださる方いらっしゃいませんか?

カヨワイさつき

文字の大きさ
14 / 19

14、お食事

しおりを挟む
ベル(俺)は驚いた。
この世界では、年齢に関係なく
女性は生理がきた段階で大人になるそうだ。
女性が少ないからか、選ぶのは
女性の意見が強いらしい。
指名されたお相手と、生理がおさまれば
致すらしく、初生理期間で
お相手を選ぶ期間だそうだ。
おそくとも一年以内には
決めるのが慣わしだそうな……。
い、一年の猶予。
結婚という概念はあまりなく
主な種族が淫魔系なら、とっかえ
ひっかえ……食事用のメイドや
執事までよりどりみどり。
食事用として契約があり、万が一
食べられ過ぎた場合、申し立てしない、
死を覚悟?した内容……。
身分的にも、元犯罪奴隷、元借金奴隷が
なる事が多く、俺的にはちょっと気がひける。
「(お、お兄様、おそこに並んでる
美味しそうな食べ物は食べても
いいんですよね)?」
俺は、自分でも細いと思う"ベル"の
指を動かし、テーブルに並んだ
色とりどりの食事やスイーツなどに
目を輝かした。
「アレを食べたいんだね?」
「(うんうん、食べたい食べたい!)」
俺は首を何度も縦に振った。
「あんなのが欲しいのか?ベルは
変わっ……悪食だな。」
「それでも可愛いよ。」
「たしかに、たとえ君が悪食でも
ベルの美しさや可愛らしさは失わないよ。」
「後悔しないか?」
「人族っぽく調理されたものだが、
私はニガテだ。」
「だが、ベルが欲しがるなら……。」
「………?」
なんで?あんなに美味しそうなのに?
何でニガテなの?

そのすぐ後になぜニガテなのかが…わかった。
わかりたくなかった……。

鳥の丸焼きはテラテラとした表面に
焦げ跡があった。
「さあ、ベル?生き血をそのまま吸うか?」
エッ?生き血?
「は、早くしないと暴れ出すから、
アレを抑えてやるから安心しろ。」
そう言いながら、そのテーブルに
近づいた時周りにいた者たちは
一斉に離れた?
そして、耳を押さえていた?
お兄様たちは、ポケットから優雅に
耳栓を取り出して、俺にも耳栓を
してくれたのだった。なぜ?
「さあ、ヤレ!!イイぞ!!」
という感じのジェスチャーと
素敵なイケメンスマイルをする
長男クライヴお兄様と次男エリックお兄様。
仕方なく押さえつけられた?
こんがり焼けた鶏肉にかぶりつこうとしたとき
振り返る焼けた鳥と目があった?
なぜ、目が?
なぜ、振り返れるのか?それは……。
「ボェェェ~!ボェッ!」
えっ!生きてる!
鳥肌はやき加減バッチリに
テラテラとおいしそうに輝いてるのに
なぜ?
「テリヤキボエトリは、Cランクの魔物
なんだが、一部の吸血鬼に人気なんだよ。」
「鳴き声で、やられる物が多いから
耳栓は、必要だよ。」
「生きてるテリヤキボエトリは
一部の吸血鬼が言うには絶品らしいが、
死んだテリヤキボエトリは
臭みが強く飲めたもんじゃないらしい。」
「料理に出す時は、あらかじめお皿に
眠りの魔法を掛けであるんだよ。」
「お皿ごと持ち上げ食べたらイイんだけど
まあ、大きいから食べにくいみたいだね。」
そう、その大きさは約1メートル……。
大きな丸焼き風の魔物だった。

その他、大きなおいしそうな
ケーキも…まさか、生き物なの?
結局、何も食べられずパーティーは
終わったのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

英雄一家は国を去る【一話完結】

青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。 - - - - - - - - - - - - - ただいま後日談の加筆を計画中です。 2025/06/22

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる

みおな
恋愛
聖女。 女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。 本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。 愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。 記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。

処理中です...