【完結・R18】異世界で入れ替わり人生?!すみませんが、そんな事知りませんでした。

カヨワイさつき

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1、双子

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これはベルディアー王国という国の
とある侯爵邸に住む双子の姉弟の物語です。
姉弟の双子は顔立ちも背格好も同じ。
黙って同じ服を着ていると両親でさえ
間違えるほどよく似ていた。
だが、ものごころついた頃には、姉は弟を
庇うかのように強気な性格で
身体を動かすのが大好きだった。
そして双子の弟はちょっぴり人見知りで
気弱な性格だった。
おまけに身体を動かすのはニガテという
個性があらわれ始めたのだった。
この世界では、基本13歳から15歳まで
学校生活を送り16歳の成人の儀式を
終えた者は、1年間騎士コースか
社交・料理やマナーコースの
どちらかを選ぶ事となるのだが……。

              ***

ベルウッド侯爵の次女と次男として
この世に誕生した双子である"僕"の物語。
若い母は、2回の出産で2回とも
男女の双子を産んでいた。
「まあまあまあ、2人とも同じ顔に
同じ髪の色、瞳もキレイだわ。」
僕たちをとりあげでくれた女性医師は
母子ともに元気な様子を見て
顔を綻(ほころ)ばせていた。
濃い茶色で緩やかにカールする柔らかな髪と
澄みきった青空のような瞳。
髪の色は父親似、目の色は母親似、
両親の色を持って生まれた双子だった。
違うところと言えば、男女の差だけ。
黙っていれば、両親でさえ間違えるほど
そっくりな双子だった。
姉をマリー・リーン・ベルウッド
弟をキオナ・ラウル・ベルウッド
と名付け、わざと色違いの服を着せ
見分けていた。
成長とともに、姉のマリーは女の子らしい
可愛いドレス、弟のキオナに男の子らしい
かっこいいスーツ系の、服を
着せられるようになった。
「「その服、いいなぁ。」」
マリーはキオナの動きやすそうなズボンと
シャツを着たがり、キオナは可愛くて
ふわふわでひらひらしたかわいい
ドレスを着たがったのだ。
2人はそれぞれ服をこっそり交換し、
お互い頑張って着せあいっこしたり
勉強やマナーを同じ家庭教師から学んだ。
5歳から剣術と魔法の勉強が加わると
魔力も同じくらいのマリーとキオナは
魔法の勉強はできたのだが、剣術は
姉であるマリーの上達が早かった。
10歳になる頃には、筋肉量も体つきも
わずかにキオナの方が肉付きも良かったが
剣術の差は開くばかりで、落ち込む
弟のキオナは剣術嫌いになっていた。
「どうせ僕なんか、いくらやっても
マリーみたいに上達なんかしないんだ。」
「キオナ……キオナの方が私より力強いし
打ち合いしたら、私の方が手が
痺(しび)れそうになるわ。」
「そんな事ないよ!!僕なんかより
マリーの方が太刀筋はきれいだし、
先生にも僕なんかより褒められる事多いし、
僕には才能なんかないし、もう……
僕は、マリーに惨めなとこ見せたくない。
僕こと放っといてよ!!」
侯爵邸のすぐ近くの森の方へ走っていく
キオナをマリーと護衛の者たちが
追いかけていた。
なんとか追いついたマリーはキオナの
手を掴んだが、キオナはマリーの
手を振りほどき、また走りさろうとした
ちょうどその時、
「危ない!!」
「マリー様、キオナ様!!」
2人に駆け寄った護衛の手は空(くう)を
きり、マリーとキオナは崖から
滑り落ちていったのだった。
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