異世界に来ちゃったよ!?

いがむり

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第1章

(10)悪いやつらをやっつけろ!②

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◇◆◇◆◇
今回今までより長めです!
頑張ってくださいヽ(;▽;)ノ
登録30人超えましたあっ!
ありがとうございます!本当にありがとうございます!!

引き続き頑張りますので、これからもよろしくお願いします!

それでは私はこれで失礼します!
◇◆◇◆◇





「おらおらあっ!!」

〈このっ!〉

1人の人間とフェンリルはいまだ攻防戦を繰り広げている。この人間は今のフェンリルと互角、いやそれ以上の強さで大剣を軽々使っている。人間が大剣を振り下ろすとフェンリルは避け、フェンリルが魔法で攻撃すると、大剣で防ぐ。ずっとこの調子だったが、途中でグライの念話が聞こえてきた。しかも、こちらに来ると言っている。

〈((来るな!))〉

フェンリルは必死に説明するが、

「おらよっと!」

ガウッ!!

隙を突かれて大剣で殴られてしまった。しかも、さっきまでブラックウォルフと闘っていた人間達も戻ってきている。

〈くそっ……もうここを逃げ切れる体力は無い〉

「おい、お前らブラックウォルフはどうした?……あ!?逃がした?」

ブラックウォルフはどうやら逃げ切れたらしい。

〈……良し〉

フェンリルは腹をくくる。

〈捨て身覚悟だ!〉




ガアアアアアウッ!





フェンリルは雄叫びを上げる。

「おっ、まだやるか!いいぞいいぞ」

この人間、かなりの戦闘狂のようだ…。

「本来の目的はコイツの捕獲なんだが……」

〈やはり、俺を狙って……!〉

「まあ、弱らせてからでも良いだろう!」

そう言うと、再び剣を構える。

「よし!俺の実験台になれ!」

〈ふざけるな!〉

ガアアウッ!

「いい返事だ!行くぞ、四連斬!」

〈させてたまるか!〉

フェンリルは魔法で土の壁をつくる。しかし、この子人間はそれをぶった斬った。

〈人間のくせに怪力な……!〉

フェンリルはそこから動く体力すらもう無かった。

「とどめ!」

〈これまでか〉

フェンリルは目を閉じた。





「ダメなのぉぉぉっ!」





フェンリルと人間の間に厚い氷の壁が出来た。

「〈……あ?〉」

「フェンリルさま!!」

幼子がフェンリルの元に駆けつける。

〈お前……どこかで…〉

《お主が探してくれた子じゃよ》

『名はソフィア、そなたに礼がしたいそうだ』

〈精霊王まで……そうか〉

そんな話をしている一方、壁の向こうの人間達は……氷の壁を壊そうと剣で切ったり、炎魔法で溶かしてみるが、壁は厚く頑丈。しかも傷ついた所がみるみる修復されていた。

「強固な壁に修復の付与魔法まで……一体どんな魔法使いなんだ?」

「おい、1人木を登って見てこい」

「はいっ!」

1人が高そうな木に登る。

「大人と子どもそれに大鷲…あっ!さっきのブラックウォルフもいます!フェンリルに何かしています……!」

「分かった……よし、降りてこい!」

「はいっ!」

「本来の目的のついでだ、大人と子どもを保護するぞ」

「「「「はいっ」」」」






[ヌシサマ……]

「フェンリルさま、けがしてる!」

『穢れも酷い……いつからだ』

〈随分前……穢れたグレイウォルフの穢れを取ろうとして、少し……〉

《この森で穢れが祓えるのはお主だけじゃ。自身の穢れは祓えぬのかの?》

〈無理だ……俺の穢れは根元がどこにあるか分からないんだ…〉

「むねのあたりにくろいかすみがあるよ」

『《〈……!〉》』

全員がソフィアを見る。ソフィアは驚くことも無く、じっとフェンリルを見ている。

《ソフィア、穢れが見えるのかの?》

「うん、やり方も教わったよ。シスターに解呪の詩を唱えて、お願いってお祈りしたらいいって」

それに、フェンリル様の魂も小さくなってる。助けてあげたい。私はフェンリル様に触れる。

〈おい、穢れるぞ!〉

『ソフィア私がやるぞ』

「ううん!わたしがやるの」

《危ないぞ!魔法使った経験が少なかろう?》

【235番、あなたのその力は可視化するだけじゃないの……】

「だって、フェンリルさまはグライのおともだちで…」

【その力は誰かを救うためにあるの……】

「このもりのぬしさまで……」

『《……あれは!》』

ソフィアとフェンリルの周りに白ベールがかかる。同時に、氷の壁が一気に消える。

「うぉっ!……これは一体!」

「わたしも……おともだちになりたいの!」

『《ぐっ!》』

「うおっ!」

刹那、ものすごい風圧が光のベールから放たれその場にいた全員が目を瞑る。再び目を開けると、ソフィアの姿が成長し、本来の17歳の姿になっていた。ソフィアはそのことに全く気づいていない。

「フェアリーデイ……!」

すると、一筋の光がソフィアを差した。

『ソフィア、良い名前を貰ったわね』

ソフィアを後ろから包む覚えのある温もり。

「あ!シスター」

『久しぶりね、235…いえ、今はソフィアね』

「うん!」

『解呪の詩を一緒に唱えましょうか』

「うん、一緒に!」

ソフィアがシスターと呼ぶ人物は恵みの神、ベネディクタである。

『ベネディクタ様……!』

そして、神聖な空気の中、2人な静かに唱え始めた。

『「コノ者ノケガレ、呪イ、闇ノ根源ヨ。───流レル水ノ如ク、天カラ降リシキル雨ノ如ク───全テヲ無ノ混沌ヘトカエレ」』

フェンリルの身体から浄化されるように穢れが消滅した。

『あとは疲弊した体を癒すだけ、でも今の体力では自然治癒では間に合わないわ』

「魔力を渡すの?」

『そうよ、あなたのその力を使って』

ソフィアは目を瞑り、魂を可視化する。

「あの契約みたいに?」

『そう』

ソフィアの魔力をフェンリルに供給する。

『もう大丈夫、お疲れ様』

「シスター、ありがとう!」

ベネディクタはソフィアを抱きしめる。

『私達の愛しい子……会えて良かったわ』

その言葉を聞いてソフィアは切なくなる。

「もう帰るの?」

『ごめんなさいね、でも私達はいつも傍にいるわ』

「うん」

ベネディクタはソフィアの瞼に手を置く。

『疲れたでしょう?暫くお休みなさい』

「……うん、またね」

ソフィアはそのままベネディクタの腕の中ですやすやと眠った。

「これが、フェアリーデイの力!」

人間達はこの一連の出来事に奇跡を感じた。ベネディクタは人間達に、

『人間達よ、森の主は力を取り戻した。もう用は無いだろう。ここから立ち去れ』

と言って指をパチンと鳴らし、次の瞬間には森の入口前に戻っていた。

「あれ!俺たちいつの間に……」

「さっきの光景は……」

「フェアリーデイ……と、恵みの神」

「アルフ隊長!これは……」

「そうだな。国王に報告しなければな…」

さっきの戦闘狂はベイフロー公国の国営騎士3番隊隊長アルフレッド・ベルトレア。森の主であるフェンリルの捕獲とそのフェンリルの穢れを祓うのが今回の目的だった。

「よし、全員帰るぞ!」

「「「「はいっ!」」」」

こうして、ソフィアと彼女の関わる多種多様な仲間達はそれぞれに運命という名で縛られた歯車がゆっくりと回りだした。








『はあ、やっとここまで来たよ……』

『貴方が彼女を適当な場所に落とすからでしょう!』

『うぐっ……』

『そもそも、あの子のことを任せろと言ってきたのは貴方です。そうでしょう?それなのにこれまで全くやって来なかったから、やり方もわからずに……』

『あー、また始まった……』

『うふふっ!まーた、やっちゃったみたいね』

『あ、ベネディクタ!おかえり』

『おかえりなさいませ』

『ただいま、ヘラムント、アビラス』

『全く、ファクトリーで私にシスターしろって聞いたときは驚いたけど、アビラスがこんなに変わってくれたなんてね~?』

『あの子、ソフィアのためだよ』

『しかも、本当可愛いかったわ~』

『いいなあ……僕も』

『貴方は今日のやることをやってからです!それに、話は終わっていませんよ?』

『分かったよぉ……』

この3人も回っているかも知れない……
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