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出会い
第29話 工房にて
しおりを挟む「ようこそ、スネズの工房へ!」
シキとアカの2人は素直に、感心していた。
狭い部屋の中に、いくつもの作品が所狭しと並べられていたからだ。
シキはワクワクする気持ちが抑えられず、並べられている作品を見て回った。
スネズが心配そうにシキに声をかける。
「見るのはいいけど、壊すなよな。触るの禁止!」
「――あぁ。わかってる。」
シキの返事は全く信用のできないものだった。スネズがアカに目をやると、アカは銃の試作品をじっと見つめていた。
「…そんなに気に入ってくれてたんだな。」
「…うん。でも、もう仕方ないと思ってるよ。」
「なかなか、強い色に耐えれる素材ってのもなくてさ。」
「何か素材に目星はついてるの?」
「ついてるっちゃあ、ついてるけど高いし、自力で取るには危険なんだ。」
「ふ~ん。ちなみにどんな素材になるの?」
「ん~ここにある試作品、その大半の外装に予定してる。」
「……銃も?」
「ん?あぁ、もちろん。」
「ちなみにどこで取れるの?」
「あぁ、町外れの洞窟内でたまに湧く、鉱石人形《オルアマン》の中心にある結晶石だよ。」
「……」
不意にアカがシキに向かって叫んだ。
「シキ!予定が決まったよ!」
スネズのいた店先にあった乗り物らしき機械の模型を、真剣に見ていたシキは驚いてアカを見た。
「何だよ!急に!」
「決まったの!町外れの洞窟に行くよ!」
「いや、何でだよ…」
「何でって、スネズのためよ!」
「はぁ?」
「いいから、決まり!」
「おい、スネズどーゆーことだ?」
スネズは口を開けて驚いていた。
「いやいや、やめときなよ!鉱石人形《オルアマン》だって危ないし、そんな気軽にできることじゃないんだって!」
「あたし達なら大丈夫!とりあえずやってみるの!」
「いや、危険だって言ってん――」
シキがスネズの肩を叩いた。
スネズか振り向くと、シキが首を横に振って見せた。
「――はぁ、じゃあ俺も一緒に行く。」
「何で?危ないんでしょ?」
「お前たち、結晶石の取り方わかんねーだろ!」
「え、取り方なんてあるの?」
「ほらな!馬鹿かお前は!簡単に取れるなら苦労ないんだよ!」
「…馬鹿?」
「あ、いや、その……」
「まぁ、いいわ!よろしくね!」
「……はい。とりあえず、明日考えよう。お前たち、どこで休むんだ?」
「……それなんだけど、いい場所知ってたら教えてくれない?」
スネズは深いため息をついた後で、2人を宿へと送って行った。
その道中、シキはスネズに気になっていた乗り物のようなものについて尋ねた。。スネズは嬉しそうに、答えてくれた。
「あれは単車って言ってな!色を流し込むと足回りの円が回って、すごいスピードで走るんだぜ!あれも俺の試作品!」
2人を宿で見送ると、スネズはまた工房へと戻って行った――
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