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出会い
第30話 セッコウ洞窟
しおりを挟む――シキが宿で休んでいると、部屋の扉を叩く音がした。
シキか扉を開けると、真剣な表情でアカが立っていた。
「どうした?アカ。」
「シキ、少し相談というか、聞いて欲しいことがあるの。入れてくれる?」
「あぁ、いいけど。どうしたんだよ、そんな真剣な顔して。」
2人はいつに腰かけ向かい合った。
「…シキ、あのスネズって男の子。少し、変わってるの。」
「どういうことだよ?」
「あたしの知ってる機械っていうのは、色を使うと言っても簡単なものしかないの。というか、ほとんどは電気で動くものなわけ。」
「ほ~…」
「まぁ、フナバ島では機械自体が少ないから、いまいち掴めないと思うけど…。彼の考え方とか、作ってるものは大分普通とは違ってる。」
「ほ~…」
「キャンバスのこと、聞いてみたら?」
「それは、そうだな!色の事も詳しそうだったしな!」
「…まぁ、そういうことよ。スネズが作るものは、シキにとってもプラスになるかもしれないし!」
「まぁ、頭においとくよ。――そういや、どうする?今日もするか?」
「――いいよ!」
シキとアカは部屋を出て、組み手をするために近くの広場に向かった。
2人で旅立ってから、続けていた組み手だがアカはシキの成長を感じていた。
技術面、力に関してはシキの方が熟練してきていた。
色がある分アカが勝ち越してはいたが、最近は互角の状況だった。
組み手を終えると、それぞれ部屋へと戻り眠りについた――
翌日、迎えに来たスネズと共に2人は洞窟へ向かった。
道中、シキはスネズに尋ねた。
「なぁ、人の色を奪うことってできるか?」
「何だよ、急に。…そうだな、できないことは無いと思う。」
「本当かっ!?」
「あぁ、理論上はな。でも、無理だろうな。」
「どういうことだよ?」
「色をひっぺがして奪いさればいいだろ?だからできないことはない。けど、そんな技術はまだないし、本人の意思なく色を動かすことはできないから結局は無理。」
「キャンバスを使ってできないか?」
「……いや、本人の意思なくはできないだろうな。それこそ、本人が色の全てをキャンバスに移すことはできても、他人が強制できるもんじゃねーよ。しかも、仮に移してしまったら、生きていけないんじゃないか?」
「そうか…」
「どうしたんだよ?何かあったのか?」
シキはスネズにイロのこと、旅の理由を話した。
スネズは顔をくしゃくしゃにして泣いていた。
「そうか、そうか…。イロちゃんのために……キャンバスを。偉い、偉いなぁシキは~」
「あ、あぁ…ありがとな。」
そんな話をしているうちに、大きな洞窟の前についていた。
入り口にはセッコウ洞窟の看板が立っている。
「…ぐすっ。あ、着いたな…。2人ともここがセッコウ洞窟。鉱石人形がいるところだ。ぐすっ…」
「いつまで泣いてんだよ…。スネズ、説明してくれ。」
「…ぐすっ。もう、大丈夫だ。説明するぞ?ここはセッコウ洞窟、世界最大の洞窟だ。進むにつれて高度も下がり、危険な虫や動物も多い。中でも中腹より下に行くと鉱石人形っていう、化け物が出てくる。その名前の通り、体は硬い鉱石で覆われていて、大人が5人掛でやっと倒せるくらいだ。」
「その、鉱石人形の倒し方は?」
「それはだな…」
スネズは荷物をガサゴソとして、自慢げに何かを取り出した。
「これだ!」
「何だよそれ…」
「知らないのか?これはピッケルという!」
「…それで?」
「これを鉱石人形の中心に刺す!そして色を流し込めば倒せるのだ!」
「……はぁ。」
「何だよ。その反応は!これ作るの大変だったんだぞ!」
「いや、それがあるならお前1人でも大丈夫だろ。」
「……それは無理だ!」
「何で?」
「近づけないから。」
「……」
3人はセッコウ洞窟に足を踏み入れた――
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