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一章 出会いと約束
通信
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朝、目覚めると僕の腕の中に瑞稀がいた。すやすやと、気持ちよさそうに眠っている。ふと、窓の外に目をやると、ガラスに雨水が打ち付けていた。
僕は彼女を僕の体から離し、窓の外を確認する。窓の外は想像以上の大降りだった。このままだと冠水してしまうかもしれないくらい。それくらい降っていた。
「あ...そうだ...Twitter...」
僕は昨日のツイートになにか来ているかを確認するためにスマホの電源を点け、通知を確認してみる。と、そのツイートに反応があった。
「私たちは、いま東京駅構内にいます。今ここには男女二人ずつがいます。協力したいです。」
と、一言返信が返っていた。それに僕はハートマークを付けて、
「ありがとうございます。本日はあいにくの天気ですので、天気が落ち着き次第、そちらに向かわせていただきます。」
そう返信した。
文字上ではあるが、瑞稀以外の人間と初めて交流したから、少し安心した。
「今日は、昨日の疲れをしっかり癒すか...」
そう呟いて、僕はまた彼女の元へ行き、起きた時と同じ体勢で、抱きしめた。
~A few hours later~
小一時間程度経っただろうか、瑞稀がぴくりと体を震わせ、目を開ける。のと同時に
「ちょ...何してるの...?」
と、ゴミを見るかのような目で睨まれた。あいつは、僕が抱きついたと思っているのだろう。いわれの無い罪を被らせられるのも癪だったので、必死に
「違うって...朝起きたら君がここにいたの!」
と説明した。余りの必死さ故か、それとも彼女が知ってか知らないが、彼女がいきなり「ぷふぅ」と噴き出し、大笑いをする。
「誠哉くんもさ~、真に受けすぎだって!あはは!」
いきなり笑い出すものだから、状況がよく理解できない。
おろおろとしている僕を見て、少し笑った後、
「私、誠哉くんに抱きついたの知ってるからね。だってさ、いいじゃない?寂しかったんだもん...」
彼女の衝撃の告白に驚きを隠せない僕を見た彼女はまた大笑いをする。昨日の重苦しい雰囲気とは違う、普段の学校での会話のような、そんな会話だった。
「ところで、Twitter、どうだった?」
彼女が真面目そうに聞いてきたので、
「ああ、来てたよ。一グループ。」
そう教えた。
「一...グループ...?」
不思議そうな顔をして、彼女が聞き返す。
「あ、ごめん。説明不足だった。
正確に言うと、男女4人だ。今日は大雨だから、明日くらいに出発するって伝えてある。」
「私が寝てる間に...そんな進んでたんだ...」
彼女も驚きの表情を浮かべていた。そうだろう。藁にもすがる思いで試した方法で、まさか連絡が取れるとは思わなかったから。正直、こんな方法でできる確率は皆無に等しかった。さすが情報化社会と言ったところだろう。
「明日行動開始ならさ、今日は何してるの?近場で食料集め?」
「いや、今日はゆっくりしていよう。昨日のことでまだ疲れてる筈だからね。」
彼女の質問に、少し思案して答える。
「そうだね...じゃあ、この階なら自由に動いていいの?」
「ああ、でも、しっかり帰ってきてくれよ。僕が悲しむ。」
少し冗談混じりで質問に返答した僕は、今日を『最後の晩餐』のようなものだと思い、過ごそうと決めた。
今は午前10時。今から約半日、何をしようか。
僕は彼女を僕の体から離し、窓の外を確認する。窓の外は想像以上の大降りだった。このままだと冠水してしまうかもしれないくらい。それくらい降っていた。
「あ...そうだ...Twitter...」
僕は昨日のツイートになにか来ているかを確認するためにスマホの電源を点け、通知を確認してみる。と、そのツイートに反応があった。
「私たちは、いま東京駅構内にいます。今ここには男女二人ずつがいます。協力したいです。」
と、一言返信が返っていた。それに僕はハートマークを付けて、
「ありがとうございます。本日はあいにくの天気ですので、天気が落ち着き次第、そちらに向かわせていただきます。」
そう返信した。
文字上ではあるが、瑞稀以外の人間と初めて交流したから、少し安心した。
「今日は、昨日の疲れをしっかり癒すか...」
そう呟いて、僕はまた彼女の元へ行き、起きた時と同じ体勢で、抱きしめた。
~A few hours later~
小一時間程度経っただろうか、瑞稀がぴくりと体を震わせ、目を開ける。のと同時に
「ちょ...何してるの...?」
と、ゴミを見るかのような目で睨まれた。あいつは、僕が抱きついたと思っているのだろう。いわれの無い罪を被らせられるのも癪だったので、必死に
「違うって...朝起きたら君がここにいたの!」
と説明した。余りの必死さ故か、それとも彼女が知ってか知らないが、彼女がいきなり「ぷふぅ」と噴き出し、大笑いをする。
「誠哉くんもさ~、真に受けすぎだって!あはは!」
いきなり笑い出すものだから、状況がよく理解できない。
おろおろとしている僕を見て、少し笑った後、
「私、誠哉くんに抱きついたの知ってるからね。だってさ、いいじゃない?寂しかったんだもん...」
彼女の衝撃の告白に驚きを隠せない僕を見た彼女はまた大笑いをする。昨日の重苦しい雰囲気とは違う、普段の学校での会話のような、そんな会話だった。
「ところで、Twitter、どうだった?」
彼女が真面目そうに聞いてきたので、
「ああ、来てたよ。一グループ。」
そう教えた。
「一...グループ...?」
不思議そうな顔をして、彼女が聞き返す。
「あ、ごめん。説明不足だった。
正確に言うと、男女4人だ。今日は大雨だから、明日くらいに出発するって伝えてある。」
「私が寝てる間に...そんな進んでたんだ...」
彼女も驚きの表情を浮かべていた。そうだろう。藁にもすがる思いで試した方法で、まさか連絡が取れるとは思わなかったから。正直、こんな方法でできる確率は皆無に等しかった。さすが情報化社会と言ったところだろう。
「明日行動開始ならさ、今日は何してるの?近場で食料集め?」
「いや、今日はゆっくりしていよう。昨日のことでまだ疲れてる筈だからね。」
彼女の質問に、少し思案して答える。
「そうだね...じゃあ、この階なら自由に動いていいの?」
「ああ、でも、しっかり帰ってきてくれよ。僕が悲しむ。」
少し冗談混じりで質問に返答した僕は、今日を『最後の晩餐』のようなものだと思い、過ごそうと決めた。
今は午前10時。今から約半日、何をしようか。
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