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その後ジルはほくほく顔でに使う道具?をミハスまで行って買ってきた。また全力で走ったんだと思う。本当にすぐ紙袋を抱えて戻ってきた。

成人しているとは言え、ジル以外の人とお付き合いした事なんてないし、ましてや、そ、そ、そういう行為は全くもってしたことがない。ジルも堂々と「俺も初めてだが事前にはした。安心してくれ」なんて凄いこと言ってたけど、予習って何?
そして実は僕とジルはまだ唇で口付けしたこともない!頬やおでこには沢山してくれたけど「は番になってからしたい」とジルは避けていた。

僕はついにこの日が来たのか・・・と、もうずっと心臓がバクバク鳴っていて、ジルの顔もまともに見れなくなってしまった。そんな僕を見てジルは「可愛い」「好きだ」と囁いてばっかりで、益々顔が見られなくなった。


「ジル、教えてくれたら、ぼ、ぼく、一人で」
「ダメだ。俺の楽しみを取らないでくれ。」
「で、でも、準備って、何する、の?僕全く分からないから申し訳なくて・・・」

「・・・恥ずかしかったら、風呂で目を瞑っておくといい。任せてくれ。」

「う、うん?分かった。よろしく、お願いします・・・?」

僕の返事を聞いたジルは満足そうに頷くと、ヨイショ、と僕を抱え風呂場へ向かった。そして、服を優しく優しく脱がせてくれたジルは、恥ずかしくて細目になっている僕の手を風呂場の壁へと誘導してくれる。立ったままお尻をジルに突き出すような格好だ。一瞬訳がわからず、固まっていたけど「これはこれで、とんでもなく恥ずかしい格好なのでは?」ということに気づいた。

が、もう遅かった。ぶちゅ、と何か生ぬるい液体をお尻に注入されて「ぎゃああああああ」とパニックになる僕をよそに「痛くはないから安心してくれ」とジルは鼻歌まじりでを始めた。その後も有無を言わさない手際の良さで、僕と自分の身体を綺麗に洗い、寝室へと連れて行ってくれたのである。

「うう・・・僕、自分でやりたかった・・・あんなことするなんて・・・うう・・・」

「そんなに恥ずかしがらなくても、とっても可愛らしいお尻だっ」
「ひゃーーー!やめて!思い出しちゃう!!」

「・・・くっくっ。分かった分かった。さあ、おいで。俺の愛しいラピ。」

「は、はいぃ・・・」

ベッドに座り胡座をかいているジルに手招きされて、僕はちょこん、とその胡座の上に座る。準備はもう・・・めちゃくちゃ恥ずかしかったけど、今はひとまず封印だ。
僕と同じ石鹸の香りがするジルの胸元に顔を埋め、すぅーっと肺いっぱい吸い込んだ。一緒にあのジルのも身体に入ってきて、僕は目がとろん、とする。

「ジル・・・いい匂い。今日はいつもより甘い・・・かも。」

「そりゃあ、可愛いラピが可愛い寝巻き着て可愛い顔して俺の膝の上にいるからな。いつもより匂いも濃くなるさ。」

「・・・うう・・・僕また恥ずかしくなっちゃう・・・」

「恥ずかしがるラピも、困ってるラピも好きだよ。・・・に口付けてもいいか?」

ジルは人差し指でちょんちょん、と僕の唇を触る。カァっと顔が熱くなったけど、内心嬉しくて仕方ない。静かにこくん、と頷いた。

「僕、ジルのこと・・・大好きだよ。番にしてもらえて心から幸せなんだ。ありがとう、僕のこと見つけてくれて。」

「・・・っ、あ、まり煽らないでくれ。興奮しすぎて、荒く触ってしまいそうだ・・・!」

「いいよ?僕、これでも獣人で身体は丈夫だか、んんっ、んん?!」

言い終わる前に、がぶっと噛み付くように口を塞がれた。もちろんジルの僕より大きい口で。
あむあむ、と唇を甘噛みされたり、ベロンと唇を舐めとられたりする。「ひゃっ」と声が出て、出来た唇の隙間から熱いジルの舌がにゅる、と入り込んできた。

「あわ、ん、んんー!ジ、ルぅ、ぼくの、くち、おいし、く、ない、よぉ、んん、」

美味しそうに僕の口の中をにゅるにゅる舐め回すから、顔も沸騰するくらい赤くなってるはずだ。僕はささやかな抵抗を口にしたが、ジルは黙ったまま口の中を味わっている。

しばらくそれが続き、ジルが唇から離れた。ぬと、っと唾液が唇に纏わりついているのがわかる。ジルはそれさえもなめとっていた。

「ラピの唇はこんなに柔らかくて、温かくて・・・幸せな気持ちになるんだな・・・ありがとう、ラピ。俺に幸せを分けてくれて。」

「ん、僕も、しあわせ、だよ。ジル、だぁいすき。」

「・・・本当に食べてしまいそうだ・・・」

「ひぇ・・・それ、はダメだか、んん!ひゃん、ん、んんー!」

ギラギラした目のジルは僕の話を聞いているのかいないのか、分からないけど、僕の寝巻きをバサっと剥ぎ取ると、身体にもちゅ、ちゅ、と口付けを開始した。唇じゃないけど、ジルは先ほどと同じように甘噛みや舐めるのも忘れずに、僕の身体を隅々まで味わった。
最初はくすぐったくて出ていた声もしばらくすると、湿ったいやらしい声に変わっていく。僕は僕の声が違う人の声みたいに聞こえた。


「可愛い・・・愛してる・・・ずっと離さないからな。」

独り言のようにずっとそう呟き続けるジルの手が、僕の寝巻きのズボンにかかる。ビクッと僕の身体が少し揺れたけど、ジルは僕を怖がらせないようにするためか、そぉっと優しい手つきで下穿きも一緒に抜き取った。

そこでは、僕の小さくて薄い色をしたが、一生懸命主張しているかのように、ぴょこん、と首を持ち上げている。


「ジルぅ~・・・み、見過ぎだよぉ・・・」

「・・・こんなに愛らしいんだ。見るに決まってる。」

真顔でそんなことを言うジルの目は充血するんじゃないかってぐらい見開かれていて、僕は自分の股間を見ていられなくなり、静かに顔をシーツで隠したのだった。
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