祓い屋はじめました。

七海さくら/浅海咲也(同一人物)

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113.

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 どんな夜だって朝は来る。
 そんなことは知っているけれど。
 こんなに朝が来ないでほしいと思った夜明けはない。


(恥ずか死ぬってこういう時に使うのか!)


 もう恥ずかしすぎて死にそうな瞳である。
 目の前にはきっと、、、瞳を見つめているであろう円の王子さま顔。瞳はそれを直視する事に耐えられず、両手で顔を覆っている。


「瞳ー?」
「…………ハイ」
「顔が見たいんだけど」
「むり」
「見たい」
「いやだ」


 なぜこんなやり取りをしているかといえば、円が瞳の身体をがっちりと抱き込んで離さないからだ。


「いつまでそうしてるの?」
「だって恥ずかしい……」
「まあ、そんな瞳も可愛いけどさ」


 言いながら、円は瞳の手の甲にちゅ、と口付ける。ちゅ、ちゅ、とリップ音を立てながら繰り返しキスを落として、やがて手で隠しきれないこめかみや耳にまで移動していくから、瞳も限界だ。


「ちょ、もうやめ! わかった! わかったから!」


 じたばたと暴れて、もがけばもがくほど身体が密着する気がして諦めた。
 顔から手を外し、せめてキスから逃れようと円の身体をグイッと押しやる。
 たとえまだ一線を超えていないとはいえ、好きだと自覚してしまったのだから恥ずかしくて仕方がないと思うのだ。日光での時とはわけが違う。


「おはよう、瞳」


 にっこりと、悔しいが非の打ち所のない笑顔で甘く言われたら、それはもういたたまれなくなるというもので。


「……おはよ」


 そう言いながら、ふいっと視線を外してしまう。
 すると意外に、本当に意外にあっけなくパッと身体を拘束する腕を解かれる。
 瞳は恥ずかしさに苛まれながら身体を起こし、いつの間にか脱がされていたシャツを羽織った。


「……瞳」
「ん?」
「俺のこと、嫌じゃない? 大丈夫?」
「……イヤじゃない。というか、お前の方こそ」
「俺が、なに?」
「オレに愛想が尽きたんじゃないか?」


 真っ赤になりながら、でも思ったことはちゃんと言おうと、瞳は頑張って言葉にする。


「瞳に愛想が尽きるとか、それこそない。今回も相手を潰してやりたいし、その時そばにいられなかった自分が歯痒いよ」
「今回は『仕事』だ」
「わかってるけど。それでも好きな人のそばに居たいと思うよ」


 円も身体を起こして瞳の隣に座り、手をすくい取るとその手首に唇を寄せる。


「好き。大好き。幸せになってほしいし、その幸せの中に俺が含まれてたらめちゃくちゃ嬉しい。愛してる」


 甘く囁かれる内容に、ぶわりと体温が上がるような感覚が襲ってきて思わず立ち上がる。


「瞳?」
「オレ、も……。……すき」
「…………え?」


 囁くような小さな声で瞳が言った言葉を、円が理解するのには時間がかかった。かたまった円を置いて恥ずかしさのあまりに部屋から出て行く瞳。
 パタンとドアを閉めたところで、中から円の叫ぶような驚きの声が聞こえてきたから、今度こそ瞳は逃げ出したくなった。


「ええぇぇえっ!?」


 自分の気持ちに気付いて、意識した途端に態度に出るのはどうかと思うので、瞳は心を切り替えることにした。
 円のことは好き。でも、いつも通りに振る舞おう。
 そう思った時点でいつも通りではないのだけれど、円だってそうしてくれていたのだ。瞳がやらなくてどうする。
 一度シャワーを浴びて気替えをすると浴室を出る。
 キッチンには円がいて、朝食の準備をしていた。


「今日はなに?」
「クロックマダムとサラダ」
「おぉ」
「瞳はカフェオレ?」
「あー……、頼む」
「了解」


 いつも通りの会話。空気は少し甘い気がするけれど、それはスルーだ。
 カウンター越しに会話を交わし、仕上がったものからテーブルに並べて。全てが整ったら二人で食べ始める。


「律が午後から事務所開けたいって言ってるんだけど」
「病欠したのにいいのか……」
「気にしたら負けじゃない?」
「ていうか、円はなんで行かなかったんだ」
「俺も当日に発熱したんだもん」
「普通に出かけたクセに……」
「それはそうだろ」
「助かったけどさ……」


 のんびり食べながら話している内容は、少しばかり普通ではない。


「まあ、最悪を想定して、ね。律のとこで待機して、頃合いを見て戻ってたんだ。最悪は免れたみたいだけど……」
「ったく。お前はほんとオレに甘いよな」
「好きなんだから仕方ないでしょ」
「臆面もなくよく言う……」
「好きな人に好きと言って何が悪い」
「あー、まあ……うん。そうだよな」
「でしょ」


 にこりと円が笑うから、瞳はなんだか負けた気分になる。勝ち負けの問題ではないのだけれど、なんだか悔しい。
 だからというわけではないけれど、瞳の方から切り出してやるのだ。


「じゃあ、まあ……。ちゃんと付き合うか?」
「……………………いいの?」


 たっぷり10秒ほどかたまった後で、円が小声で聞いてくる。
 なぜか既視感を覚えるやり取り。なんでこんなに自信がないのか。それとも疑われているのか。


「いいも何も、オレが聞いてるんだけど。嫌なら……」
「わー!! 嫌じゃない! 付き合ってくださいお願いします!」
「ふは。とは言っても、付き合うとかどうしたらいいのか分からないからオレは今まで通りだと思うけど」
「いやもう、そういう風に意識してもらえるだけで嬉しいです」
「なんで敬語なんだよ」


 円が挙動不審になるのが面白くて、瞳はくすくす笑うのが止められない。いつもの過激発言やさっきまでの強気はどこへ行ったのか。


「……夢なら永遠に醒めないでほしい」
「夢じゃない証拠につねってやろうか?」
「遠慮します」
「ふは」
「じゃ、これからもよろしくってことで」
「……お手柔らかに頼む」


 なぜか握手を求められ、手を差し出せばそのまま円の口元へ持っていかれて口付けを落とされる。


「……っ」


 驚いて手を引こうとしても離してもらえなくて、内心で頭を抱える。
 そうか、付き合うということは円のこういう所にも対応していかなければならないということなのか、と。後悔はないけれど、少しだけ早まったかなと思ったのは内緒だ。
 朝食を終えれば、瞳は『仕事』の後処理で玄武や青龍を呼び出して打ち合わせをしたり、先方とのやり取りでバタバタしていた。
 当然の事ながら、事後処理とは言え瞳が京都へ向かうのを玄武たち式神が許すはずもなく。瞳は自宅で待機、昨夜の報告や報酬に関しての調整などは全て玄武と青龍がおこなった。
 請求した金額は、敢えて聞かないことにしておく。過去最高額なのは間違いないだろう。
 ほぼ全てが終わった頃には昼近くになっていて、ぐったりと疲れた様子の瞳は軽めの昼食をリクエストした。
 食欲がないわけではない。ただ、食べるのが億劫になる程度には疲れていた。
 そんな瞳を見て内心も理解したであろう円は、ナシゴレンかロコモコかで悩む。たしかハンバーグは冷凍してあったはずだと思い至ってロコモコにすることにした。少し浅めの丼に盛り付けて、ロコモコ丼にする。これなら箸よりはスプーンの方が食べやすいし、手軽だろう、というのが円の考えだった。


「円さあ……。あんまりオレを甘やかしすぎるの良くないと思うぞ」


 瞳が円の考えを正しく理解して発せる言葉はそれくらいだった。
 今回の案件はただでさえ苦手な案件だった上に、『依頼主』に襲われた。それだけでも後処理は面倒だし気が進まなかった。そうなれば精神的にストレスがかかってくるのは必然で。
 正直、円の心遣いはありがたかった。


「俺が好きでやってるんだから」
「それが甘いって言うんじゃないのか?」
「これくらい、甘いうちに入らないと思うけど」
「……うん、まあ。ありがとう。助かる」


 じゅうぶん甘いと思うのだが、それを言ってしまえば堂々巡りだ。瞳がありがたく受け入れることでこの場は丸く収まるのだから、そうすることにした。


「えへへ。どういたしまして」
「…………おい。ニヤケすぎ」


 へらりと笑った円の頬をつねってやるが、それでも円は嬉しそうに笑ったままだ。もはやいろいろな感情がダダ漏れである。
 これは律や美作あたりには早々にバレるな、と覚悟するしかなかった。
 だが。


「あら。一気に進展したのね」
「はい?」
「円さま、瞳さま。おめでとうございます」
「え、なんで分かった?」
「見れば分かるわ」


 事務所で顔を合わせた途端、まさか挨拶代わりにそんなことを言われるなんて予想もしていなかった瞳は動揺せずにはいられない。
 そんなに分かりやすかったか、などと自分を振り返ってみるが。


「円ったら幸せオーラ全開よ」
「お前かっ!」


 律のセリフに、円に突っ込みを入れずにはいられなかったけれど。


「あら。瞳の空気も十分甘いわよ?」
「えっ」
「自覚なしなの?」
「それも瞳さまらしいですけど……」
「え、そんなにですか?」


 そんなに顔に出ているのかと心配になって問えば。


「大丈夫ですよ。瞳さまと親しい方でなければ気付かれないと思います。問題は円さまですねぇ」
「そうね。どちらかと言えば、円は聞いてほしがりそうだものね」
「あー……」


 瞳ではなく、円の方がわかりやすいのだと教えられる。
 これは、修学旅行が終わって瞳たちが登校を再開しても大丈夫なのだろうかと心配になる。
 瞳の方は学校でのイメージは元々よくはないし、別に何を言われてもいいけれど。円はそうもいかない。本当は違うけれど、対外的には『西園寺の跡取り』である。その円が男と付き合っているとなったら、それはたとえ噂でもまずい。


「円。そこへ座れ」
「はぁい」


 瞳は目の前のソファを指差し、円は言われた通りに座る。まるで忠犬のようだ。
 瞳は円の前に立ったまま。
 ただならぬ雰囲気に、円はサッと顔色を悪くする。


「え、もう別れ話!?」
「……違うけど聞け」
「本当に違う?」
「違う。けど、お前、オレと付き合ってることは卒業まで秘密にしておけ」
「えっ!?」
「…………」
「自慢するつもりだったのね」
「ダメなの!?」
「……瞳さま、ここは学校関係者には、という注釈を付けてはいかがでしょう?」


 あまりの円のショックの受けように、美作は譲歩案を提案する。
 あと1年と少々。これだけ喜んでいる円に『誰にも話すな』というのは酷な話であるように思えた。せめて小田切あたりには惚気けたいところだろう。


「……分かりました。じゃあそれで。とにかく、お前の取り巻き連中には特に言うなよ!」
「わかった」


 神妙な顔でコクリと頷く円は、『話したら別れ話に発展しそう』という最悪のシナリオを頭に浮かべていたのだった。


「ところで瞳」
「はい」
「今回の『仕事』はどんな内容だったの?」
「…………あまり女性向きの話ではないことだけ伝えておきます」
「円と付き合うきっかけになったのに?」
「だからこそですよ……」


 『夢魔』と同化した男に襲われそうになったなど、聞いて面白い話でもないし、できれば話したくない。
 おそらく今までにも被害者はいるだろうが、ある程度の立場ある男だったから事件自体をもみ消されているだろう。
 イヤな世の中だ、と瞳は思うが、人間の世界での出来事であるのでどうしようもない。
 とりあえずは玄武と青龍に任せたから、この話は瞳はもう関わらない方がいいのだ。
 そんなことよりも。


「律さん、体調とかに変わりはないですか?」
「なぁに、急に?」
「なんとなく雰囲気がいつもと違う気がして。無理してません?」
「そう? 無理はしてないわね。むしろ調子はいいわ」
「そうですか?」
「ええ。そういえば、1週間くらい前かしら。書類で指を切ってしまったのだけど、いつもならもっと時間がかかるのにもう治っているのは関係あるかしら?」


 様子を伺うつもりが、逆に伺われている。
 瞳は吐息して律に座るように促し、自分も円の隣に座る。
 これはそこそこ話が長くなるパターンか。律は美作にお茶を準備して美作自身も座るように指示する。
 美作が手際よく飲み物を準備してそれぞれの前に置き、律の隣に座ったところで瞳が話し始める。


「以前、律さんには『時封じときふうじ』の術がかけられているというお話をしたと思いますが、覚えていますか?」
「ええ。ええ、覚えているわ」
「あの時は有耶無耶うやむやになってお話出来なかった気がするのですが……。時封じの術は、愛さん……貴女のお母様によって施されている術です」
「そう……」
「もちろん、律さんの霊力が根底になっていますが……」
「え?」
「え、律の?」
「あれ? あ、そうか話してなかった」


 話を続けようとしたら円が声を上げて、瞳は肝心なところを伝え忘れていたことに気付かされる。


「ええと、なんていうか。複雑に絡み合っているんですよ」
「絡み合う……。私は術は使えないわ」
「律さんの霊力と心に、愛さんの術が絡み合って時を封じています。そのバランスが崩れれば成り立たなくなります」


 つまりは、『大人になりたくない』と願った律の気持ちとその霊力に愛の術が複雑に絡み合っているのだ。そのどれが欠けても、術は維持されない。
 意図は伝わるだろうかと美作を見れば、頷いてくれるから話を進める。


「その術が、最近弱まりました。愛さんに変化はありません。ということは、律さんの『気持ち』に変化が生まれた。いかがでしょう?」
「変化……」
「以前ほど『大人になる』ことに対して嫌悪していないのではありませんか?」


 これは瞳の推測でしかない。けれど、それで正解だと思う自分もいる。


「そう、……そうね。その通りだわ」
「理由は、舞さんでしょうか?」
「……現金よね。誤解が解けた途端にこんな……」
「いえ。当然だと思いますよ」
「父親は相変わらず大嫌いだわ。でも、舞とはこれから仲良くしたいの。それに……」
「良い変化だと思います」


 律が最後に口ごもったので、瞳は被せるように言った。なるほど、律の気持ちの変化はひとつではなかったということか。などと一人納得する。


「崩れ始めた術は元には戻らない。つまり、律さんはこれから『成長』します。その速度がどのくらいになるのかは分かりません」
「……そうね」
「ですので、何かあったら、必ず言ってください。どんな些細ささいなことでも構いません」
「わかったわ」
「よろしくお願いします。美作さんも。律さんをお願いします」
「かしこまりました」


 美作がしっかりと頷き、今後の簡単な対応などを話し合った。
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