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35 アルフレッド、両親に会う
十五年前の火事の後、オルフレイン伯爵は浴びるように酒を飲み、息子マティアスに語っていたらしい。
側室とその護衛を刺したこと。証拠隠滅のため、暖炉の火をカーテンや絨毯に引火させたこと。放火の罪をアルフレッドに着せたこと。
すべて見ていた幼い王子の証言を、自らの過ちを隠すための虚言だと断じてやったこと。
その上でアルフレッドを庇うことにより己の保身に成功したこと。
マティアスも当時は子供だった。しかし幼すぎるということもなかったので、酔った父が自慢げに語る内容をよく覚えていた。
「子供ながらに、我が父はなんて小者なんだろうと思った。そして、俺の方がよっぽど上手くやれると思った。だから、邪魔なハウエル女官を排除しようと思った」
それだけ語って、マティアスは口を閉ざしてしまった。
マティアスはそのことを証言するつもりはないと言っていた。仮に証言したとしても、父王や当時の法務官たちがアルフレッドの証言を信じなかった実績がある。
アルフレッドの見た真実と同じことを知るマティアスの証言も、当時子供だったからという理由で、正式な証拠となることはないだろう。
記憶は証拠にならない。物的な証拠もとっくに消されている。
もうこの世に証拠は残されていないのだ。アルフレッドが目的を果たす日は永遠にやってこない。
十五年経った今、ようやくアルフレッドはその事実を理解し受け入れた。
そして、区切りをつけるために王宮へとやってきた。
城は城でも、王族の居住区である内宮だ。
爵位と城下の邸宅を与えられて以来、内宮に入るのは初めてだった。らしくもなく緊張するが、一緒に来てくれたシエラの方が緊張していた。
隣でカチンコチンになっているシエラを見ると、申し訳ないと思いつつも緊張が解れてくる。
「アルフレッド」
低い声が聞こえて、アルフレッドとシエラは立ち上がり頭を下げた。この国の国王、アルフレッドの父親だ。
アルフレッドは今日、父と、ここで眠る母に会いに来た。母の姿を見て復讐を終わらせたかった。
「顔を上げなさい。久しぶりだな」
「はい」
父とまともに顔を合わせるのは何年ぶりだろうか。城を出てからというもの、たまの公務でも父と一緒になることはない。当然、会話もなかった。
十五年前、見たままを伝えるアルフレッドに、父は「黙りなさい」と一蹴した。それが最後の記憶だ。
顔を上げ、着席しても、どちらも口を開かなかった。隣に座るシエラも、側に控える従僕やメイドたちも、この重苦しい空気に困惑している。
「陛下。今日は……」
「すまなかった」
ようやく口火を切ったアルフレッドだったが、次の言葉が引っ込んだ。正面に座る国王が深々と頭を下げたのだ。
「あの日のことは、お前がやったのではない。そうと分かっていたはずなのに、あれを失って気が動転していた。母を失った悲しみはお前も同じだったというのに……この十五年間、本当にすまないことをした。許してくれとは言わん。幼い息子も守ってやれないこのもうろくは、オルフレインに裁きを下した後、退位するつもりだ」
謝る父はずいぶんと老けていた。記憶の中の父は見上げるほどに大きくて逞しかったはずなのに、目の前にいるのは立派な服に着られた老人だ。
「今日は母親に会いに来たのだったな。さあ、案内しよう。そちらのお嬢さんも一緒に来なさい」
そう言う声も、歩いて部屋を出て行く後ろ姿も、まるで変わってしまった。
後を追うために立ち上がったアルフレッドだったが、裾を引かれて振り返った。シエラが不安そうにアルフレッドを見上げている。
「シエラ? どうした?」
「私、本当に一緒に行って大丈夫? ここで待っていた方がいいような気がして……」
「大丈夫だよ。一緒に来てほしいんだ。お願い」
アルフレッドはシエラの手を引いて父の後を歩いた。
王家の墓所は王都の郊外にあるが、そこにアルフレッドの母はいない。
国王専用の中庭の奥に美しいガラス作りの建物がある。アルフレッドの母はここで眠っている。
火傷を癒やし、汚れを清めた状態で状態保存の魔法をかけてある。ドレスを着てベッドに横たわる母は昼寝でもしているかのようだった。
初めて見る母の亡骸に狂気を感じる。シエラもアルフレッドと繋いだ手にきゅっと力を入れた。
(……異常だ)
人は死ねば土に還る。だが、父はそれを許さなかった。
母を失って十五年経ってもまだ、父の心の傷は癒えていないのだ。
「この指輪……」
胸の辺りで組まれた母の手に指輪がはめられている。毎日のように身につけていたものだから、アルフレッドもよく覚えている。
十五年前のあの日もそうだった。ちょうど母が研究していた録音魔法が形になり始めたとかで、「これでいつでも喧嘩ができる。負けないわ」などと言って笑って――
「アルフレッド、触れてくれるな!」
父の言葉を無視して、アルフレッドは母の指輪に触れた。指輪が起動する。
『……レイン伯爵! 自分が何をしたか分かってるの? こんなことをして許されるとでも!?』
『もちろん。私はたかが伯爵で収まる器ではないのだから』
『だからって狂ってる! やめ……近づかない、で……かはっ』
どさり、と崩れ落ちるような音。荒い吐息。高揚したような男の笑い声。
『あなたの罪は……いずれ白日の下に、さらされる……忘れないで』
『いいや。証拠はすべて火の中だ』
せわしない足音が遠ざかっていく。
やがて火が爆ぜるパチパチという音が大きくなって、他の音も飲み込まれていく。
『……アルフレッド……逃げて……』
雑音の中に幼い子供が母親を呼ぶかすかな声が聞こえた。
そこで、録音が切れた。
「…………」
指輪に保存されていた音声を聞いて、誰もが絶句してしていた。
どれほどそうしていたか、父がシエラにすがるような視線を向けた。
「刺し傷が、残されていないか……見てもらえないだろうか」
側室とはいえ、国王の妻の身体だ。
死因が明らかだと思われていたことと、高貴な身分だったせいで、検死もされていない。
遺体を清めた者たちも直接肌を見ないよう布で隠しながらの作業だったと聞く。
火傷の前に負った傷なら、そのまま残されている可能性がある。
「陛下、私はご側室様とは縁もゆかりもない他人でございます。医学などの知識も持ち合わせておらず……」
「勇気のでない儂の代わりに、どうか頼まれてくれないか。それに、アルフレッドの妻ならば他人ではない」
戸惑うシエラにアルフレッドも頭を下げた。
「シエラ、僕からも頼む」
「……分かりました」
従僕が慌てて用意した手袋をして、シエラは母の身体に触れた。
駆けつけた女官たちが広げる布の向こうでドレスを脱がせ、少しして元のように着せ直す。
手袋を外しながら布の向こう側から戻ってきたシエラが言った。
「みぞおちの辺りに、ナイフで刺されたような傷が残されておりました」
すぐに医者や法務官、騎士に書記官、魔法使いなどが集まり、側室の死因について再調査された。オルフレインにも再度の聞き取りが行われた。
結果、オルフレインが側室を殺害し、離宮に火を放ったことが明らかとなった。
これにより、アルフレッドの名誉も回復することとなる。
アルフレッドはついに、本懐を遂げた。
****
明日、最終話となります!
側室とその護衛を刺したこと。証拠隠滅のため、暖炉の火をカーテンや絨毯に引火させたこと。放火の罪をアルフレッドに着せたこと。
すべて見ていた幼い王子の証言を、自らの過ちを隠すための虚言だと断じてやったこと。
その上でアルフレッドを庇うことにより己の保身に成功したこと。
マティアスも当時は子供だった。しかし幼すぎるということもなかったので、酔った父が自慢げに語る内容をよく覚えていた。
「子供ながらに、我が父はなんて小者なんだろうと思った。そして、俺の方がよっぽど上手くやれると思った。だから、邪魔なハウエル女官を排除しようと思った」
それだけ語って、マティアスは口を閉ざしてしまった。
マティアスはそのことを証言するつもりはないと言っていた。仮に証言したとしても、父王や当時の法務官たちがアルフレッドの証言を信じなかった実績がある。
アルフレッドの見た真実と同じことを知るマティアスの証言も、当時子供だったからという理由で、正式な証拠となることはないだろう。
記憶は証拠にならない。物的な証拠もとっくに消されている。
もうこの世に証拠は残されていないのだ。アルフレッドが目的を果たす日は永遠にやってこない。
十五年経った今、ようやくアルフレッドはその事実を理解し受け入れた。
そして、区切りをつけるために王宮へとやってきた。
城は城でも、王族の居住区である内宮だ。
爵位と城下の邸宅を与えられて以来、内宮に入るのは初めてだった。らしくもなく緊張するが、一緒に来てくれたシエラの方が緊張していた。
隣でカチンコチンになっているシエラを見ると、申し訳ないと思いつつも緊張が解れてくる。
「アルフレッド」
低い声が聞こえて、アルフレッドとシエラは立ち上がり頭を下げた。この国の国王、アルフレッドの父親だ。
アルフレッドは今日、父と、ここで眠る母に会いに来た。母の姿を見て復讐を終わらせたかった。
「顔を上げなさい。久しぶりだな」
「はい」
父とまともに顔を合わせるのは何年ぶりだろうか。城を出てからというもの、たまの公務でも父と一緒になることはない。当然、会話もなかった。
十五年前、見たままを伝えるアルフレッドに、父は「黙りなさい」と一蹴した。それが最後の記憶だ。
顔を上げ、着席しても、どちらも口を開かなかった。隣に座るシエラも、側に控える従僕やメイドたちも、この重苦しい空気に困惑している。
「陛下。今日は……」
「すまなかった」
ようやく口火を切ったアルフレッドだったが、次の言葉が引っ込んだ。正面に座る国王が深々と頭を下げたのだ。
「あの日のことは、お前がやったのではない。そうと分かっていたはずなのに、あれを失って気が動転していた。母を失った悲しみはお前も同じだったというのに……この十五年間、本当にすまないことをした。許してくれとは言わん。幼い息子も守ってやれないこのもうろくは、オルフレインに裁きを下した後、退位するつもりだ」
謝る父はずいぶんと老けていた。記憶の中の父は見上げるほどに大きくて逞しかったはずなのに、目の前にいるのは立派な服に着られた老人だ。
「今日は母親に会いに来たのだったな。さあ、案内しよう。そちらのお嬢さんも一緒に来なさい」
そう言う声も、歩いて部屋を出て行く後ろ姿も、まるで変わってしまった。
後を追うために立ち上がったアルフレッドだったが、裾を引かれて振り返った。シエラが不安そうにアルフレッドを見上げている。
「シエラ? どうした?」
「私、本当に一緒に行って大丈夫? ここで待っていた方がいいような気がして……」
「大丈夫だよ。一緒に来てほしいんだ。お願い」
アルフレッドはシエラの手を引いて父の後を歩いた。
王家の墓所は王都の郊外にあるが、そこにアルフレッドの母はいない。
国王専用の中庭の奥に美しいガラス作りの建物がある。アルフレッドの母はここで眠っている。
火傷を癒やし、汚れを清めた状態で状態保存の魔法をかけてある。ドレスを着てベッドに横たわる母は昼寝でもしているかのようだった。
初めて見る母の亡骸に狂気を感じる。シエラもアルフレッドと繋いだ手にきゅっと力を入れた。
(……異常だ)
人は死ねば土に還る。だが、父はそれを許さなかった。
母を失って十五年経ってもまだ、父の心の傷は癒えていないのだ。
「この指輪……」
胸の辺りで組まれた母の手に指輪がはめられている。毎日のように身につけていたものだから、アルフレッドもよく覚えている。
十五年前のあの日もそうだった。ちょうど母が研究していた録音魔法が形になり始めたとかで、「これでいつでも喧嘩ができる。負けないわ」などと言って笑って――
「アルフレッド、触れてくれるな!」
父の言葉を無視して、アルフレッドは母の指輪に触れた。指輪が起動する。
『……レイン伯爵! 自分が何をしたか分かってるの? こんなことをして許されるとでも!?』
『もちろん。私はたかが伯爵で収まる器ではないのだから』
『だからって狂ってる! やめ……近づかない、で……かはっ』
どさり、と崩れ落ちるような音。荒い吐息。高揚したような男の笑い声。
『あなたの罪は……いずれ白日の下に、さらされる……忘れないで』
『いいや。証拠はすべて火の中だ』
せわしない足音が遠ざかっていく。
やがて火が爆ぜるパチパチという音が大きくなって、他の音も飲み込まれていく。
『……アルフレッド……逃げて……』
雑音の中に幼い子供が母親を呼ぶかすかな声が聞こえた。
そこで、録音が切れた。
「…………」
指輪に保存されていた音声を聞いて、誰もが絶句してしていた。
どれほどそうしていたか、父がシエラにすがるような視線を向けた。
「刺し傷が、残されていないか……見てもらえないだろうか」
側室とはいえ、国王の妻の身体だ。
死因が明らかだと思われていたことと、高貴な身分だったせいで、検死もされていない。
遺体を清めた者たちも直接肌を見ないよう布で隠しながらの作業だったと聞く。
火傷の前に負った傷なら、そのまま残されている可能性がある。
「陛下、私はご側室様とは縁もゆかりもない他人でございます。医学などの知識も持ち合わせておらず……」
「勇気のでない儂の代わりに、どうか頼まれてくれないか。それに、アルフレッドの妻ならば他人ではない」
戸惑うシエラにアルフレッドも頭を下げた。
「シエラ、僕からも頼む」
「……分かりました」
従僕が慌てて用意した手袋をして、シエラは母の身体に触れた。
駆けつけた女官たちが広げる布の向こうでドレスを脱がせ、少しして元のように着せ直す。
手袋を外しながら布の向こう側から戻ってきたシエラが言った。
「みぞおちの辺りに、ナイフで刺されたような傷が残されておりました」
すぐに医者や法務官、騎士に書記官、魔法使いなどが集まり、側室の死因について再調査された。オルフレインにも再度の聞き取りが行われた。
結果、オルフレインが側室を殺害し、離宮に火を放ったことが明らかとなった。
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